株式会社サガミホールディングスの決算報告をお伝えします。創業50年以上の歴史を持つ、全国に300店舗近い飲食店を展開する老舗企業です。直近の第3四半期決算においては、コロナ禍以降の回復基調を反映し、売上高が前年同期比16.5%増の22,943百万円、営業利益は60.2%増の1,486百万円と、着実な業績回復が見られました。
企業情報
企業名: 株式会社サガミホールディングス
証券コード: 99000
決算期: 3月期
株式会社サガミホールディングスの決算日・決算時期(スケジュール)は?
サガミホールディングスの決算日は3月31日で、年に1回の本決算に加え、4月1日~12月31日までの9ヶ月間の業績を開示する四半期決算を行っています。
主な事業
サガミホールディングスは、和食や麺類を主軸とした飲食店チェーンを全国に展開しています。代表的なブランドは「和食麺処サガミ」と「味の民芸」で、これら主力店舗のほか、「どんどん庵」や「長助」など、多様な業態を手がけています。近年は、海外展開にも注力しており、イタリアに初出店するなど、グローバル化にも取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期累計期間の売上高は22,943百万円と前年同期比で16.5%の増収となりました。一方で、営業利益は1,486百万円と60.2%の大幅な増益を達成しています。これは、コロナ禍による消費回復や経営効率化の取り組みが奏功した結果といえます。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,055百万円となり、利益率も4.6%と良好な水準を維持しています。
売上・利益の推移
サガミホールディングスは、過去3年間で売上高が約27,000百万円、経常利益が約1,600百万円前後で推移しています。特に直近第3四半期では、コロナ禍からの回復を受けて、売上高が前年同期比16.5%増、経常利益が同3.5%減と堅調な業績を確保しています。今後も、新規出店や業態開発、海外展開など、成長性の維持が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
サガミホールディングスの最新の四半期連結貸借対照表をみると、総資産は24,765百万円となっています。前期末比608百万円の増加で、主に店舗の新設投資などによる有形固定資産の増加が要因です。一方、純資産は16,875百万円と前期末比939百万円増加し、自己資本比率は68.1%と高い水準を維持しています。健全な財務基盤が確立されていることがわかります。
資産の部
流動資産は前期末比325百万円減少の12,143百万円、固定資産は933百万円増加の12,621百万円となっています。現金及び預金や売掛金の減少が流動資産減少の主因です。一方、新規出店に伴う有形固定資産の増加が固定資産増加の背景にあります。
負債の部
負債総額は7,889百万円と前期末比330百万円の減少となっています。流動負債は208百万円増加の4,909百万円、固定負債は539百万円減少の2,979百万円となりました。主な変動は、長期借入金の返済による減少です。
純資産の部
純資産は16,875百万円と前期末比939百万円増加しています。利益剰余金の積み上がりなどにより、自己資本比率は68.1%と健全な水準を維持しています。
ROAとROE
サガミホールディングスのROA(総資産利益率)は6.4%、ROE(自己資本利益率)は6.3%となっています。両指標とも前年同期と比べ低下しているものの、同業他社と比較しても高い水準を保っています。これは、着実に収益を上げつつ、強固な財務基盤を維持できていることを示しています。今後の更なる業績拡大に期待が高まります。
キャッシュフロー
サガミホールディングスのキャッシュフローは、営業活動によって359百万円のキャッシュを獲得し、設備投資などの投資活動により413百万円のキャッシュが減少しています。また、借入金の返済などの財務活動では748百万円のキャッシュが流出しました。この結果、現金及び預金残高は前期末比800百万円減少の9,924百万円となりました。今後の設備投資や運転資金の確保が課題となりそうです。
配当の支払額
サガミホールディングスは、通期の業績に応じて配当を行っています。当期の1株当たり年間配当金は7円を予定しており、前期比2円増配となっています。配当性向は20%前後で安定しています。株主還元に積極的に取り組む企業姿勢が評価できます。
今後の展望
サガミホールディングスは、「持続可能性の追求」と「再成長の実現」を経営の基本方針としています。食の健康や従業員の「生きがい」実現にも取り組むなど、ESG経営も推進しています。今後は、業態開発やデジタル化、海外展開の加速などにより、更なる成長が期待されます。強固な財務基盤と経営陣の強いリーダーシップを背景に、企業価値の向上が見込めるでしょう。
編集部のまとめ
サガミホールディングスは、長年にわたり日本の外食産業をけん引してきた老舗企業です。コロナ禍からの回復基調にあり、売上高、営業利益ともに順調に拡大しています。健全な財務体質を維持しつつ、新業態の開発や海外展開など、成長投資にも意欲的に取り組んでいます。これからも、日本を代表する飲食企業として、さらなる活躍が期待されます。
株式会社サガミホールディングスの決算日や配当についてまとめました。
サガミホールディングスの決算日は3月31日で、年1回の本決算と四半期決算を行っています。配当については、1株当たり年間7円を予定しており、前期比2円増配となっています。安定した収益基盤に支えられ、株主還元にも積極的な企業姿勢が確認できます。