日本製鉄株式会社の決算報告を見ると、過去最高の売上高と利益を記録しているようですね。国内を中心に鉄鋼需要が回復し、製品価格の改善やグループ会社の収益改善などが寄与したようです。また、カーボンニュートラルに向けた取り組みも着実に進んでおり、持続可能な社会の実現に注力していることがうかがえます。これからも業績の向上と企業価値の向上に期待が高まりそうです。
企業情報
企業名: 日本製鉄株式会社
証券コード: 54010
決算期: 2023年3月31日
日本製鉄株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
日本製鉄株式会社の決算日は3月31日です。決算発表は通常5月頃に行われ、株主総会は6月頃に開催されます。また、四半期決算は6月、9月、12月の年3回行われています。
主な事業
日本製鉄株式会社は、鉄鋼事業を中核とする企業で、鉄鋼製品の製造・販売を行っています。そのほかにも、エンジニアリング事業、ケミカル&マテリアル事業、システムソリューション事業も展開しており、幅広い事業領域を持っています。特に、鉄鋼事業が全体の約90%を占める中核的な事業となっています。
今期の業績と利益率は?
直近の決算では、売上高6兆6,418億円、営業利益6,923億円と過去最高の業績を記録しました。また、営業利益率は10.4%と高水準を維持しています。これは、国内の鉄鋼需要回復や製品価格の改善、グループ会社の収益改善などが寄与したためです。
売上・利益の推移
直近3年の売上高は、2021年3月期が7兆9,755億円、2022年3月期が7兆9,755億円、2023年3月期は6兆6,418億円と推移しています。営業利益も2021年3月期が9,164億円、2022年3月期が9,164億円、2023年3月期は6,923億円と高水準を維持しています。
四半期連結貸借対照表について
日本製鉄の直近の四半期連結貸借対照表をみると、総資産は10兆6,976億円と大幅に増加しています。これは主に、日鉄物産株式会社の子会社化によって営業債権や棚卸資産が増加したためです。一方、負債も5兆4,414億円と増加しており、有利子負債が増加しています。
資産の部
総資産の増加の主な要因は、日鉄物産株式会社の子会社化により、営業債権が5,562億円、棚卸資産が2,226億円増加したことです。また、有形固定資産も1,779億円増加しています。
負債の部
負債の増加の主な要因は、日鉄物産株式会社の子会社化に伴い、有利子負債が3,091億円増加したことです。また、営業債務や非流動負債も増加しています。
純資産の部
純資産は5兆2,561億円となり、前期末から6,097億円増加しています。これは主に、親会社の四半期利益4,409億円による増加や、日鉄物産株式会社の子会社化による非支配持分の増加1,009億円などによるものです。
ROAとROE
日本製鉄の直近のROAは4.3%、ROEは9.4%となっています。前期と比較してROAは低下しましたが、これは総資産が増加したためです。一方、ROEは前期から1.5ポイント上昇しており、株主価値の向上につながっています。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは6,355億円の収入となりました。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは4,148億円の支出となり、主に設備投資や子会社株式の取得によるものです。この結果、フリーキャッシュ・フローは2,207億円の収入となっています。
配当の支払額
日本製鉄は、株主還元の強化を重要な経営課題と位置付けており、直近の配当は1株当たり75円となっています。前期と比べると15円増配されており、配当性向も34.0%と高水準を維持しています。
今後の展望
日本製鉄は、「総合力世界No.1の鉄鋼メーカー」を目指しており、今回のUnited States Steel Corporationの買収により、グローバル粗鋼生産能力が約86百万トンに拡大することになります。また、カーボンニュートラルの実現に向けた技術開発も進めており、持続可能な社会の実現に貢献していく方針です。
編集部のまとめ
日本製鉄の直近の業績は、世界的な鉄鋼需要の回復や製品価格の改善、グループ会社の収益改善などにより、売上高と利益が過去最高を記録しました。また、財務体質も強化されており、株主還元の充実やカーボンニュートラルへの取り組みを積極的に進めています。今後も持続的な成長と企業価値の向上が期待されます。
日本製鉄株式会社の決算日や配当についてまとめました。
日本製鉄の決算日は3月31日で、決算発表は5月頃、株主総会は6月頃に行われます。配当は年2回(中間・期末)で、直近は1株当たり75円と前期比15円増配されました。配当性向も34.0%と高水準を維持しています。株主還元の強化に注力しつつ、カーボンニュートラル実現への取り組みにも期待が高まっています。