兼松株式会社は、電子・デバイス、食料、鉄鋼・素材・プラント、車両・航空などの幅広い分野で事業を展開する総合商社です。第3四半期決算では、売上高が7,260億円と前年同期比7.1%増、営業利益は前年同期比11.8%増の331億円となりました。
企業情報
企業名: 兼松株式会社
証券コード: 80200
決算期: 3月31日
兼松株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
兼松株式会社の決算期は3月31日で、第3四半期決算は12月31日となっています。毎年2月には決算短信が発表され、4月には株主総会が開催されます。
主な事業
兼松株式会社は、国内外のネットワークと各事業分野で培ってきた専門性を活かし、商取引、情報収集、市場開拓、事業開発・組成、リスクマネジメント、物流などの商社機能を有機的に結合して、電子・デバイス、食料、鉄鋼・素材・プラント、車両・航空などの幅広い分野で多種多様な商品・サービスを提供しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績は、売上高7,260億円、営業利益331億円となりました。主力のモバイル事業が好調に推移したことや、円安の影響を受けたエネルギー事業の回復などにより、売上高、営業利益ともに増加しています。
売上・利益の推移
兼松株式会社の売上高は、前年同期比7.1%増加の7,260億円となりました。営業利益も前年同期比11.8%増加の331億円と順調に推移しています。電子・デバイス事業やモバイル事業の好調が業績を下支えしています。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の総資産は、6,990億円となりました。前期末比では214億円の増加です。有利子負債は2,241億円とほぼ前期並みを維持しつつ、親会社所有者帰属持分は1,436億円と堅調に積み上がってきています。
資産の部
資産の部では、現金及び現金同等物が475億円と前期末から320億円減少しています。一方で、営業債権及びその他の債権が2,753億円と増加しており、事業拡大に合わせた運転資金の増加が見られます。
負債の部
負債の部では、営業債務及びその他の債務が2,301億円と前期末から249億円増加しています。有利子負債も2,241億円と前期並みを維持しており、安定的な財務基盤を維持しています。
純資産の部
純資産の部では、親会社の所有者に帰属する持分が1,436億円と、前期末比150億円の増加となりました。自己資本比率は20.5%と一定水準を維持しています。
ROAとROE
ROAは前年同期比0.6ポイント低下の2.4%となっています。一方、ROEは前年同期比1.6ポイント低下の11.5%となりました。これは、当期利益の伸び悩みと自己資本の増加により、収益性が一時的に低下したことによるものです。今後の業績回復によりROA、ROEの向上が期待されます。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは120億円の収入となり、前年同期の124億円の支出から改善しました。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは76億円の支出となっています。財務活動によるキャッシュ・フローは369億円の支出で、子会社の完全子会社化に伴う支出が大きな要因となっています。
配当の支払額
当社は、年間配当金を1株当たり127.50円と前期比55円増配しました。この中には中間配当金45円が含まれており、期末配当は82.50円となっております。安定配当の方針のもと、株主還元の強化を図っています。
今後の展望
今後の見通しとしては、半導体市況の不確定さや原料高の影響などリスク要因もありますが、ロシア・ウクライナ情勢の改善や中国の経済回復などにより、世界経済の持ち直しが期待されます。兼松株式会社は、引き続き事業ポートフォリオの最適化や経営効率化に注力し、持続的な成長を目指してまいります。
編集部のまとめ
兼松株式会社の第3四半期決算は、売上高と営業利益が増加するなど概ね順調な業績でした。事業ポートフォリオの最適化や経営効率化に取り組み、持続的な成長を目指しています。同社の業績は今後の経済動向に左右されますが、引き続き注目していく必要がありそうです。
兼松株式会社の決算日や配当についてまとめました。
兼松株式会社の決算期は3月31日で、第3四半期決算は12月31日となっています。年間配当金は1株当たり127.50円と前期比55円増配と安定的に推移しています。株主還元に注力する同社の今後の動向に期待が高まります。