ダイニック株式会社の2023年12月期第3四半期決算が発表されました。売上高31,427百万円、営業利益898百万円、経常利益1,170百万円と、前年同期を上回る結果となりました。主力の印刷情報関連事業や住生活環境関連事業が好調に推移し、全体的に堅調な業績となっています。
企業情報
企業名: ダイニック株式会社
証券コード: 35510
決算期: 3月期
ダイニック株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ダイニック株式会社の決算日は3月31日です。決算発表は年4回行われ、第1四半期(4-6月)は8月、第2四半期(7-9月)は11月、第3四半期(10-12月)は2月、本決算(4月-3月)は6月にそれぞれ発表されています。
主な事業
ダイニック株式会社は、印刷情報関連事業、住生活環境関連事業、包材関連事業の3つを主要セグメントとしています。印刷情報関連事業では、印刷被写体やフィルムコーティング製品、産業用ラベルなどを手掛けています。住生活環境関連事業では不織布や壁装材などを、包材関連事業では食品パックやパップ剤用フィルムなどを製造しています。
今期の業績と利益率は?
今期第3四半期の業績は売上高31,427百万円、営業利益898百万円、経常利益1,170百万円と堅調に推移しました。主力の印刷情報関連事業と住生活環境関連事業が好調だったことが要因です。利益率では、営業利益率が2.9%、経常利益率が3.7%となっています。
売上・利益の推移
直近3年間の売上高は約41,500百万円前後で推移しています。営業利益は増加傾向で、第3四半期連結累計期間では前年同期比で60.2%増の898百万円となっています。経常利益も前年同期比で33.0%増の1,170百万円と、着実な増益基調にあります。
四半期連結貸借対照表について
直近の2023年12月末の四半期連結貸借対照表では、総資産が59,792百万円、負債が36,031百万円、純資産が23,761百万円となっています。前期末からそれぞれ増加しており、財務体質は健全に推移していると言えるでしょう。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が4,485百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が9,379百万円と前期末から増加しています。また、有形固定資産が19,986百万円と、生産設備への投資も行われています。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が14,344百万円、短期借入金が6,410百万円と前期末から増加しています。原材料価格高騰への対応などが反映されています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が10,961百万円と前期末から増加しています。一方で、その他有価証券評価差額金が1,899百万円と減少しました。自己資本比率は39.2%となっています。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前年同期の2.9%から2.6%に低下しましたが、ROE(自己資本利益率)は前年同期の9.6%から9.4%とほぼ横ばいで推移しています。これは、売上増加と利益率の改善により経常利益が増加しているものの、保有資産が増加したことでROAが低下したと考えられます。今後の成長に向けた投資も行われているため、一時的な変動と捉えられます。
キャッシュフロー
第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況については、四半期報告書に記載がありませんでした。したがって、直近の動向については不明となっています。通期では財務体質の健全性が維持されるよう、適切な資金管理が行われているものとみられます。
配当の支払額
ダイニック株式会社は、2023年6月27日開催の定時株主総会において、1株当たり25円の期末配当の支払いを決議しています。年間配当金は1株当たり25円を予定しており、株主還元に努めています。
今後の展望
ダイニック株式会社は、「中期経営計画SOLID FOUNDATION2026」を推進しており、事業分野ごとの成長戦略に注力しています。印刷情報関連事業では海外市況の回復、住生活環境関連事業では不織布など主力製品の好調が続くことが期待されます。また、原材料価格上昇への価格転嫁も進みつつあり、収益力の向上も見込まれます。引き続き、企業価値向上に向けた取り組みに注目していきたいと思います。
編集部のまとめ
ダイニック株式会社の2023年12月期第3四半期の業績は、主力事業の好調と価格転嫁の進展により増収増益となりました。財務体質も健全に推移しています。今後は中期経営計画の着実な遂行により、さらなる成長が期待されます。株主還元面では安定的な配当政策も維持されており、同社株式は長期保有に値するでしょう。
ダイニック株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ダイニック株式会社の決算日は3月31日で、年4回の四半期決算を発表しています。直近の2023年12月期第3四半期の決算では、売上高31,427百万円、経常利益1,170百万円と堅調に推移しました。また、1株当たりの年間配当金は25円を予定しており、株主還元にも力を入れています。今後も中期経営計画の推進で企業価値向上が期待されます。