大和工業株式会社の決算報告書が公開されました。鉄鋼事業と軌道用品事業を展開する同社の業績は堅調に推移しています。特に国内外の鉄鋼事業が好調で、 売上高や利益も前年同期を上回る結果となりました。今後も同社の更なる成長が期待されそうです。
企業情報
企業名: 大和工業株式会社
証券コード: 54440
決算期: 2023年4月1日~2024年3月31日
大和工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
大和工業株式会社の決算は年4回の四半期決算を行っています。 具体的な決算日は2023年12月31日が第3四半期決算となります。
主な事業
大和工業株式会社の主要事業は鉄鋼事業とそれに関連した軌道用品事業です。 鉄鋼事業では主にH形鋼やI形鋼、鋼矢板などの土木・建築用鋼材や軌道用薄鋼板の製造・販売を行っています。 また軌道用品事業では、鉄道用カウンターウェイトやレールアンカーなどの製造・販売も手がけています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は売上高が1,222億円、営業利益が128億円と前年同期比で減少したものの、経常利益は734億円と大幅な増益となりました。 経常利益率は60%超と非常に高い水準を維持しています。
売上・利益の推移
直近3年の業績を見ると売上高は1,804億円から1,222億円と減少しているものの、営業利益は165億円から128億円、経常利益は905億円から734億円といずれも高水準を維持しています。 鉄鋼需要の変動はあるものの、同社は安定した収益基盤を築いていると言えます。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の総資産は6,040億円と前期末比890億円増加しています。 一方負債は530億円と前期末比82億円の増加にとどまっており、純資産は5,510億円と大幅に増加しました。
資産の部
資産の部では現金及び預金が1,743億円と大幅に増加しているほか、投資有価証券も735億円と前期末比135億円増加しています。 固定資産も2,963億円と前期末比195億円増加しており、 同社の財務基盤は引き続き強化されています。
負債の部
負債の部では支払手形及び買掛金が111億円、長期預り保証金が64億円となっています。 特に繰延税金負債が203億円と大幅に増加しているのが特徴的です。
純資産の部
純資産の部では資本金が80億円、利益剰余金が4,031億円と大きな数字となっています。 また為替換算調整勘定が1,018億円と大幅に増加しており、海外子会社の業績拡大を反映しています。
ROAとROE
同社のROA(総資産利益率)は13.2%、ROE(自己資本利益率)は19.0%と非常に高い水準を維持しています。 安定した収益基盤と高い経営効率性により、資産効率も良好で株主還元も充実しています。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間の営業キャッシュフローは701億円の増加と好調です。一方、投資キャッシュフローは258億円の減少、財務キャッシュフローは203億円の減少となりました。 この結果、現金及び現金同等物は1,743億円と大幅に増加しています。
配当の支払額
当期の中間配当は1株当たり150円、期末配当も1株当たり150円を予定しています。 この結果、年間配当金は300円となり、配当性向は36.9%と、株主還元も手厚く行われています。
今後の展望
同社は中長期的に国内外の鉄鋼需要の拡大を見込んでいます。 特に中国経済の成長鈍化に伴う需要変動リスクの低減や、 海外拠点の業績改善にも期待されています。 またコスト競争力の強化と付加価値製品の拡販にも注力し、 さらなる収益基盤の強化を目指しています。
編集部のまとめ
大和工業は国内外の鉄鋼市場の動向に左右されつつも、安定した収益基盤を確立しており、今回の決算でも高水準の利益を確保しています。 特に経常利益率が60%を超えるなど、高収益体質を維持しています。 今後も海外事業の拡大や製品ラインナップの強化などで、成長を続けていくことが期待されます。
大和工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
大和工業株式会社の決算は年4回の四半期決算を行っており、今回は2023年12月31日が第3四半期決算となりました。 また、同社は年間配当金が1株当たり300円と、株主還元にも力を入れています。 今後の更なる成長に期待が寄せられています。