株式会社丸運は長年にわたりトラックなどの貨物運送事業を手掛けてきた物流大手企業です。最近では半導体不足の影響を受けつつも、新規事業の受注や適正な運賃改定、経費の削減など、着実に業績を向上させていることがわかります。今後さらなる成長に期待が高まりそうです。
企業情報
企業名: 株式会社丸運
証券コード: E04182
決算期: 毎年3月31日
株式会社丸運の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社丸運の決算期は毎年3月31日となっています。第3四半期決算は12月31日が基準日となっており、2月に決算報告書を提出しています。
主な事業
株式会社丸運は、トラック輸送を中心とする貨物運送事業を中心に展開しています。具体的には、一般貨物輸送、特殊車両輸送、石油製品輸送、海外物流サービス、建物設備管理などの事業を行っています。全国に営業所を構え、幅広い地域でサービスを提供しています。
今期の業績と利益率は?
今期第3四半期の業績は、営業収益338億50百万円と前年同期比3.0%減少しました。一方で、経常利益は4億65百万円と前年同期比38.0%増加しています。利益率は1.4%となっており、適正運賃の収受や経費削減により収益性が改善されていることがわかります。
売上・利益の推移
過去3年の売上高と利益の推移を見ると、営業収益は334億円前後で推移しています。一方、経常利益は3億円台から6億円台と変動がありますが、直近は増益基調にあります。この背景には、運送単価の改善や物流拠点の最適化などによる効率化が寄与していると考えられます。
四半期連結貸借対照表について
株式会社丸運の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計は371億69百万円となっています。負債は125億30百万円で、自己資本比率は65.6%と、財務体質は健全に推移していることが分かります。
資産の部
資産の部では、有形固定資産が236億90百万円を占めています。これは、全体の63.7%に相当し、物流拠点や車両などの設備投資が積極的に行われていることがうかがえます。一方で、現金及び預金は20億75百万円と、十分な手元流動性も確保されています。
負債の部
負債の部では、営業未払金が25億17百万円、長短借入金が20億80百万円となっています。自己資本比率が高いことから、借入への依存度は低く、財務の健全性が保たれていることが分かります。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が137億27百万円を占めています。また、自己資本比率は65.6%と高水準を維持しており、株主重視の経営が行われていると評価できます。
ROAとROE
株式会社丸運のROA(総資産経常利益率)は1.3%、ROE(自己資本利益率)は4.2%となっています。前年同期と比べると、ROAは横ばいですが、ROEは改善傾向にあります。これは、適正運賃の確保や経費削減などの収益性向上策が功を奏したためと考えられます。今後もこの水準を維持し、さらなる向上に期待が高まっています。
キャッシュフロー
株式会社丸運の営業活動によるキャッシュ・フローは10億41百万円の増加となりました。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローは8億92百万円の減少となっています。これは、車両の購入や施設の改修などの設備投資に充てられたためです。全体としては、手元資金の確保が順調に推移していると評価できます。
配当の支払額
株式会社丸運は、1株当たり年間8円の配当を実施しています。これは、連結ベースで年間配当金総額が231百万円となります。安定した収益基盤を背景に、株主還元にも力を入れていることが分かります。
今後の展望
株式会社丸運は、2030年を見据えた「2030丸運グループ長期ビジョン」の実現に向けて、第4次中期経営計画を推進しています。適正運賃の収受や素材一貫物流の拡大などに取り組み、持続的な成長を目指しています。半導体不足や物流業界の人手不足などの課題を克服しながら、収益性と財務体質の改善を図り、企業価値の向上に努めていきます。
編集部のまとめ
株式会社丸運は、設備投資と経費削減の両面から業績改善に取り組み、着実に成果を上げていることが分かりました。適正運賃の確保や新規事業の獲得など、経営の舵取りも適切に行われています。今後も持続的な成長が期待できる企業と言えるでしょう。
株式会社丸運の決算日や配当についてまとめました。
株式会社丸運の決算期は毎年3月31日となっています。また、年間配当金は1株当たり8円を実施しており、株主還元にも力を入れていることがわかりました。今後も安定した業績と収益性の向上に期待が寄せられています。