保土谷化学工業株式会社の決算書を見てみましょう。この会社は化学製品を中心とした事業を展開する上場企業です。今回の決算報告書によると、売上高は前年同期比で0.6%減の31,642百万円となりました。経常利益は15.9%減の3,012百万円でしたが、全体としては堅調な業績となっています。
企業情報
企業名: 保土谷化学工業株式会社
証券コード: 41120
決算期: 2024年3月期
保土谷化学工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
保土谷化学工業の決算期は3月期で、年1回の本決算のほか、四半期決算も行っています。今回の四半期報告書は2023年12月期第3四半期の決算となります。
主な事業
保土谷化学工業は、機能性色素、機能性樹脂、基礎化学品、アグロサイエンス、物流関連の5つの事業を中心に展開しています。特に機能性材料の開発に強みを持ち、電子材料や建築資材などの分野で高い技術力を誇っています。今回の決算では機能性色素やアグロサイエンス事業が好調でした。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績は、売上高が31,642百万円と前年同期比で0.6%減となりました。一方で、経常利益は3,012百万円で15.9%の減益となっています。売上高に占める経常利益の割合は9.5%と、前年同期の11.3%から低下しています。
売上・利益の推移
足元の決算では減収減益となりましたが、前年同期と比較すると、売上高は9.1%増加した機能性色素事業や、13.6%増加したアグロサイエンス事業が好調でした。一方で機能性樹脂事業は26.0%の減収となりました。通期では増収増益を見込んでいるようです。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の総資産は78,038百万円と、前期末比5,987百万円の増加となりました。主な増加要因は、有形・無形固定資産の増加と現金及び預金の増加です。一方、負債は23,075百万円と前期末比921百万円の増加でした。純資産は54,963百万円と、前期末比5,066百万円増加しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が13,249百万円と前期末比2,761百万円増加しました。また、有形固定資産が27,445百万円と4,036百万円増加しています。これらが資産増加の主な要因となっています。
負債の部
負債の部では、その他流動負債が3,266百万円と前期末比1,093百万円増加しました。一方で、短期・長期借入金が9,727百万円と793百万円減少しています。
純資産の部
純資産の部では、非支配株主持分が9,008百万円と1,946百万円増加しました。また、その他有価証券評価差額金が3,794百万円と1,249百万円増加しています。この結果、自己資本比率は58.9%となりました。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前年同期の5.1%から4.0%に低下しました。一方でROE(自己資本利益率)は前年同期の13.3%から11.5%に若干低下しました。両指標の低下は、売上高減少と経常利益率の低下が主な要因と考えられます。今後の業績改善に期待が持てますが、収益性の向上に取り組む必要があると言えるでしょう。
キャッシュフロー
当期のキャッシュフローは、営業活動による収入が6,542百万円と前年同期比で大幅に増加しました。一方で、投資活動による支出は2,377百万円と前年同期比で減少しています。財務活動では1,388百万円の支出となりました。この結果、現金及び現金同等物は10,993百万円となり、前期末から4,285百万円増加しています。
配当の支払額
当第3四半期の配当については、1株当たり37.50円の中間配当が行われています。前年同期の1株当たり32.50円から増配となりました。配当性向は約19%となっており、株主還元にも力を入れている様子が伺えます。
今後の展望
保土谷化学工業は、機能性材料や化学品分野での高い技術力を強みとしつつ、ESG経営にも注力しています。今後は新製品の開発や生産能力の増強、さらには海外展開の強化など、幅広い事業展開が期待されます。通期予想の増収増益を実現し、中長期的な企業価値向上につなげていくことが重要でしょう。
編集部のまとめ
保土谷化学工業の決算は、一部減収減益となったものの、全体としては堅調な業績を維持しています。特に機能性色素やアグロサイエンスなど、成長分野での好調な売上が目立ちます。今後は収益性の向上やESG経営の推進など、さまざまな施策に期待がかかっています。株主還元も充実しており、投資家にも注目されるでしょう。
保土谷化学工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
保土谷化学工業の決算期は3月期で、年1回の本決算のほか、四半期決算も行っています。今回の決算は2023年12月期第3四半期の結果です。配当については、1株当たり37.50円の中間配当が支払われており、前年同期から増配となっています。企業は今後の成長と収益性向上に注力していくことが期待されます。