株式会社レスターホールディングスの2023年12月期第3四半期決算がついに発表されました。売上高は前年同期比1.9%増の374,882百万円となり、4期連続の増収となりました。新型コロナウイルス感染症の影響が和らぎ、主力の半導体・電子部品事業や調達事業が堅調に推移したことが大きな要因です。
企業情報
企業名: 株式会社レスターホールディングス
証券コード: 31560
決算期: 3月期
株式会社レスターホールディングスの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社レスターホールディングスの決算日は3月31日です。3月期の決算を行い、通期の業績を公表しています。第1四半期(4月-6月)、第2四半期(7月-9月)、第3四半期(10月-12月)の四半期決算も行われており、四半期報告書が発表されています。
主な事業
株式会社レスターホールディングスは、半導体や電子部品の販売、電子機器の製造・販売、再生可能エネルギー事業など、幅広い事業に取り組んでいます。特に半導体および電子部品事業は主力で、国内外の半導体・電子部品の販売やEMS(電子機器の受託製造)を行っています。また、調達事業では、エレクトロニクス製品のグローバル調達サービスも提供しています。さらに、再生可能エネルギー事業では太陽光発電所の運営管理や新電力事業なども展開しています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の業績は、経常利益が6,220百万円と前年同期比で41.5%の減益となりました。営業利益も11,316百万円と12.7%の減益でした。売上高は374,882百万円と1.9%増加しましたが、コストの上昇や為替変動の影響などから減益となりました。利益率は低下傾向にありますが、売上高は過去最高水準を記録しています。
売上・利益の推移
直近3年の売上高と利益の推移を見ると、売上高は着実に増加しており、2023年3月期には487,129百万円と過去最高を記録しました。一方で、経常利益は2022年3月期の12,043百万円をピークに減少傾向にあります。2023年12月期第3四半期は、半導体不足の影響や為替変動の影響などから減益となっています。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月期第3四半期末の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は273,370百万円となっています。前期末から3,943百万円増加しました。主な増加要因は、現金及び預金の増加や電子記録債権の増加などです。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が37,594百万円と前期末から4,606百万円増加しています。売掛金の減少やたな卸資産の減少などがありましたが、全体として資産が増加しています。
負債の部
負債の部では、短期借入金が53,619百万円と前期末から1,384百万円増加しています。一方で、長期リース債務は1,001百万円減少しています。負債総額は185,188百万円と前期末から856百万円増加しました。
純資産の部
純資産の部では、88,182百万円と前期末から3,086百万円増加しています。親会社株主に帰属する四半期純利益4,773百万円の計上や為替換算調整勘定の増加などが要因です。自己資本比率は30.0%となっています。
ROAとROE
ROA(総資産経常利益率)は直近3年で4.5%、5.4%、2.3%と推移しています。2023年12月期第3四半期は2.3%と大幅に低下しています。これは経常利益の減少が主な要因です。一方でROE(自己資本利益率)は、直近3年で8.5%、8.3%、5.5%と推移しており、2023年12月期第3四半期は5.5%となっています。自己資本の効率的な活用ができているものの、利益率の低下に伴いROEも低下しています。
キャッシュフロー
株式会社レスターホールディングスのキャッシュフローを見ると、営業活動によるキャッシュフローは概ね安定しています。一方で、投資活動によるキャッシュフローはマイナスが続いています。これは再生可能エネルギー事業での設備投資などが影響しています。また、財務活動によるキャッシュフローもマイナスとなっており、借入の返済や配当金の支払いが主な要因です。全体としては、現金及び現金同等物の残高は増加傾向にあり、安定したキャッシュポジションを確保できています。
配当の支払額
株式会社レスターホールディングスは、年2回の配当を行っています。2023年3月期は年間110円の配当を実施しました。2023年12月期第3四半期では、中間配当として1株当たり55円を支払っています。安定的な配当政策を維持しつつ、成長投資にも取り組んでいる姿勢が見られます。
今後の展望
株式会社レスターホールディングスは、今後もデバイス事業やEMS事業、環境エネルギー事業などの成長に注力していく方針です。特に半導体・電子部品分野では、デクセリアルズ社との戦略的提携を通じて材料系商材の拡充や新たな販路開拓を図っていきます。また、完全子会社化した都築電子の事業統合により、ラインカードの充実やクロスセル機会の拡大などシナジー効果を発揮していく考えです。引き続き、収益性の改善と持続的な成長を目指していきます。
編集部のまとめ
株式会社レスターホールディングスの2023年12月期第3四半期決算では、半導体や電子部品関連の需要が堅調に推移し、売上高が過去最高を記録したものの、コストの上昇や為替変動の影響などから減益となりました。一方、財務状況は安定しており、借入金管理や配当政策も安定的に推移しています。今後は、デクセリアルズ社との提携や事業統合を通じて、更なる企業価値向上に取り組むことが期待されます。
株式会社レスターホールディングスの決算日や配当についてまとめました。
株式会社レスターホールディングスの決算日は3月31日で、年2回の配当(中間配当と期末配当)を行っています。2023年12月期第3四半期では、中間配当として1株当たり55円を支払っています。安定的な配当政策を維持しつつ、成長投資にも取り組んでいる姿勢が見られます。今後も、収益性の改善と持続的な成長を目指していくことが期待されます。