日亜鋼業株式会社の2023年12月期第3四半期決算が公表されました。売上高は前年同期比1.9%増加と好調な結果となりました。また、利益面では営業利益は前年同期比31.1%減の952百万円となったものの、引き続き安定した収益基盤を維持しています。今後も顧客ニーズに合わせたサービスの提供や生産性向上に取り組み、さらなる成長を目指していきます。
企業情報
企業名: 日亜鋼業株式会社
証券コード: E01287
決算期: 3月期
日亜鋼業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
日亜鋼業株式会社の決算日は3月31日で、毎年6月に決算説明会を開催しています。また、四半期決算では2月、5月、11月に決算短信を公表しています。
主な事業
日亜鋼業株式会社は、線材加工製品の製造・販売を主な事業としています。その中でも特に、普通線材製品、特殊線材製品、鋲螺線材製品の3つのセグメントが中核を成しています。さらに、不動産賃貸事業も手がけています。自動車、建築、土木、電力通信など、幅広い産業分野に製品を提供しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は25,861百万円と前年同期比1.9%の増収となりました。一方で、営業利益は952百万円と前年同期比31.1%の減益となりました。これは、主原料や燃料の価格上昇などコスト面の影響が大きかったためです。ただし、利益率は営業利益率3.7%と安定した水準を維持しています。
売上・利益の推移
過去3年間の実績を見ると、売上高は34,075百万円から25,861百万円と一定の水準を保っています。一方、営業利益は2,289百万円から952百万円と減少傾向にあります。これは、原材料高や物流費の上昇などによるコスト増加の影響が大きいためです。今後はコストダウンや販売価格の改善に取り組み、収益性の向上を目指します。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の総資産は71,906百万円と前期末から1,273百万円増加しています。これは主に、投資有価証券の増加によるものです。一方、負債は18,137百万円と前期末から876百万円減少しており、自己資本比率は69.9%と高水準を維持しています。財務体質は良好であると言えます。
資産の部
流動資産は36,032百万円と前期末から1,135百万円減少しました。これは主に現金及び預金の減少によるものです。一方、固定資産は35,874百万円と前期末から2,408百万円増加しており、投資有価証券の増加が主な要因です。
負債の部
流動負債は11,203百万円と前期末から1,181百万円減少しており、短期借入金の減少が主な要因です。固定負債は6,933百万円と前期末から304百万円増加しており、繰延税金負債の増加が主な要因です。
純資産の部
純資産は53,769百万円と前期末から2,150百万円増加しました。この結果、自己資本比率は69.9%となっており、財務基盤は引き続き健全な状態にあります。
ROAとROE
当第3四半期連結累計期間のROAは年率換算で2.7%、ROEは年率換算で4.9%となっています。前年同期と比較すると、ROAは0.1ポイント低下、ROEは1.2ポイント低下しています。これは主に、営業利益の減少によるものです。今後はコストコントロールの徹底やさらなる収益力の向上に取り組み、ROA、ROEの改善を目指していきます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが1,166百万円のプラスとなり、一方で投資活動によるキャッシュ・フローが2,561百万円のマイナスとなっています。これは主に、有価証券の取得による支出が大きかったためです。財務活動によるキャッシュ・フローは482百万円のマイナスとなりました。全体として現金及び現金同等物は1,608百万円減少し、期末残高は10,980百万円となっています。
配当の支払額
日亜鋼業株式会社は、株主への利益還元を重要な経営課題の一つに位置づけています。当第3四半期連結累計期間では、中間配当として1株4円、年間8円を見込むと発表しています。この配当水準は、連結配当性向は32.9%となっており、安定的な配当政策を維持しています。
今後の展望
今後の事業環境は、原材料価格や物流コストの高止まりなど、依然として厳しい状況が続くことが予想されます。そのため、日亜鋼業株式会社は販売価格の改善や生産性向上などコスト削減に取り組むとともに、自動車向け需要の取り込みや国内外の電力プロジェクト物件の受注拡大などに注力していきます。これらの施策により、収益力の向上と企業価値の増大を目指していきます。
編集部のまとめ
日亜鋼業株式会社の2023年12月期第3四半期決算は、売上高は前年同期比1.9%増加と堅調に推移しました。一方で、コスト増加の影響から営業利益は31.1%減少したものの、自己資本比率は69.9%と高水準を維持しています。今後は販売価格の改善やコスト削減策に取り組み、収益性の向上を目指していきます。株主還元面でも、中間配当1株4円と安定的な配当を行っており、長期的な投資対象として魅力的な企業と言えるでしょう。
日亜鋼業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
日亜鋼業株式会社の決算日は3月31日で、毎年6月に決算説明会を開催しています。また、四半期決算では2月、5月、11月に決算短信を公表しています。配当については、年間8円の配当を見込むと発表しており、連結配当性向は32.9%となっています。今後も安定的な配当を維持していく方針のようです。