「株式投資に興味はあるけれど、何から始めればいいかわからない」という方は多いのではないでしょうか。証券口座の開設、資金の入金、銘柄選び、注文方法など、株式投資には覚えておきたい基本の流れがあります。この記事では、これから株式投資を始めたい方に向けて、具体的な手順とポイントをわかりやすく整理しました。
- 株式投資は「口座開設→入金→銘柄選び→注文→保有・売却」の5ステップで進められる
- 少額投資枠(通称・新NISA)を使えば運用益が非課税になる
- 単元未満株サービスを使えば1株から数百円〜数千円で投資を始められる
- 注文方法には主に指値注文と成行注文があり、使い分けが重要
- 余裕資金で、目的とリスク許容度を明確にしてから始めるのが基本
株式投資を始める前に押さえておきたい心構え
株式投資をスタートする前に、まず整理しておきたいのが「投資に回すお金の性質」です。生活費や急な出費に備える緊急資金を除いた、当面使う予定のない余裕資金で投資を行うことが、長く投資を続けるための大前提になります。株価は日々変動するものであり、短期的な値下がりに一喜一憂して生活に支障が出るような資金の使い方は避けたいところです。
- 生活防衛資金(生活費の3〜6か月分の目安)を確保できているか
- 自分がどの程度の値動きなら受け入れられるか(リスク許容度)を把握しているか
- 短期の値上がり益を狙うのか、長期でコツコツ資産形成をするのか、目的を決めているか
特に初心者のうちは、目的を「短期的な売買益」よりも「長期的な資産形成」に置いたほうが、値動きに振り回されにくく、精神的な負担も少なく続けやすいと評価されています。
ステップ1:証券口座を開設する
株式投資を始めるには、まず証券会社で口座を開設する必要があります。現在はネット証券が主流となっており、スマートフォンひとつで申し込みから口座開設までを完結できる会社が増えています。口座開設の際には、本人確認書類とマイナンバー確認書類の提出が必要になるのが一般的です。
- 取引手数料の水準(1回あたりの手数料か、一定額まで無料のプランか)
- 単元未満株(1株単位)の取扱いがあるか
- 少額投資枠(新NISA)に対応しているか
- 取引ツールやアプリの使いやすさ
証券会社によって取扱商品や手数料体系、ツールの使い勝手が異なるため、複数社の情報を比較したうえで、自分に合った証券会社を選ぶとよいでしょう。
ステップ2:証券口座に投資資金を入金する
口座開設が完了したら、次は投資資金の入金です。多くのネット証券では、銀行口座からのインターネットバンキングを使ったリアルタイム入金に対応しており、手数料無料で即座に反映される仕組みが整っています。
初めから大きな金額を投じる必要はありません。月1万円程度の少額から始めて、投資に慣れながら徐々に金額を増やしていくという進め方が、初心者には向いていると評価されています。近年は「単元未満株」と呼ばれるサービスも広がっており、通常は100株単位が基本の株式を1株から購入できる仕組みを提供する証券会社も増えています。これにより、数百円〜数千円程度の資金でも有名企業の株主になることが可能です。
ステップ3:少額投資非課税制度(新NISA)を活用する
株式投資を始めるにあたって、ぜひ知っておきたいのが少額投資非課税制度、いわゆる新NISAです。通常、株式や投資信託の運用で得た利益には約20%の税金がかかりますが、この制度の口座内で得た利益は非課税になります。
- 「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つを同時に利用できる
- 年間投資枠は合計で最大360万円
- 生涯にわたる非課税保有限度額は1800万円
- 売却益・配当金・分配金がいずれも非課税
「つみたて投資枠」では、金融庁が定める一定の基準を満たした低コストの投資信託が対象となっており、コツコツ積立をしたい人に向いています。一方「成長投資枠」では、個別株式を含むより幅広い商品に投資できるのが特徴です。これから株式投資を始めるなら、まずこの新NISA口座の開設もあわせて検討するとよいでしょう。
| 投資枠 | 年間投資枠 | 主な対象商品 |
|---|---|---|
| つみたて投資枠 | 120万円 | 低コストの投資信託 |
| 成長投資枠 | 240万円 | 個別株式・投資信託など |
ステップ4:銘柄を選ぶ
投資資金の準備ができたら、いよいよ銘柄選びです。初心者にとって銘柄選びは最も悩ましいステップですが、いくつかの視点を押さえておくと選びやすくなります。
- 自分がよく知っている業界・企業から選ぶと値動きの背景を理解しやすい
- 配当金を継続的に出している企業は、長期保有の候補になりやすい
- 1つの銘柄に集中投資せず、業種や値動きの異なる複数銘柄に分散させる
- 個別株の値動きに不安がある場合は、値動きが緩やかな投資信託・インデックスファンドも選択肢になる
特に投資初心者のうちは、個別株だけでなく、複数の銘柄に自動的に分散投資される投資信託を組み合わせることで、値動きのブレを抑えながら株式市場に参加する方法も広く選ばれています。
ステップ5:注文方法を理解して売買する
銘柄が決まったら、実際に注文を出します。株式の注文方法には主に「指値注文」と「成行注文」の2種類があり、それぞれの特徴を理解して使い分けることが大切です。
「〇〇円で買いたい」「〇〇円で売りたい」と価格を指定して注文する方法です。指定した価格以下(買いの場合)または以上(売りの場合)でしか約定しないため、想定外の価格で売買が成立する心配がありません。一方で、指定した価格にならなければ注文が成立しないこともあります。
価格を指定せず、そのときの市場価格で「買いたい」「売りたい」と注文する方法です。約定のスピードは速い一方、想定より不利な価格で成立するリスクもあります。
価格をしっかり管理しながら取引したい初心者には、まず指値注文を基本にするという進め方が推奨されています。慣れてきたら、想定より価格が下がった場合に自動的に売却する「逆指値注文」なども組み合わせると、リスク管理がしやすくなります。
投資を始めたあとに意識したいこと
株式を購入したあとも、いくつか意識しておきたいポイントがあります。
- 日々の株価の動きに一喜一憂せず、当初決めた投資方針を保つ
- 企業の決算発表など、保有銘柄に関するニュースは定期的にチェックする
- 一度に全資金を投じず、時期を分けて購入する「時間分散」も検討する
- 資産全体に占める株式の割合が偏りすぎていないか、定期的に見直す
特に、購入するタイミングを一度に集中させず複数回に分ける時間分散の考え方は、価格変動の影響を平準化する方法として広く知られています。新NISAのつみたて投資枠を使った積立投資であれば、この時間分散が自動的に行われる点も魅力のひとつです。
知っておきたい注意点
- 株式投資には元本保証がなく、購入時より株価が下落する可能性がある
- 取引手数料や税金など、コストの仕組みをあらかじめ把握しておく
- 短期間での大きな利益を狙う手法は、その分値下がりの影響も大きくなりやすい
こうした点を理解したうえで、無理のない範囲でコツコツと経験を積んでいく姿勢が、株式投資と長く付き合っていくコツと言えるでしょう。
まとめ
株式投資を始めるには、証券口座の開設、資金の入金、新NISAなどの非課税制度の活用、銘柄選び、そして指値・成行といった注文方法の理解という一連の流れを押さえることが大切です。最初から大きな金額を投じる必要はなく、単元未満株のサービスを使えば数百円〜数千円という少額からでもスタートできます。まずは余裕資金の範囲で、自分の知っている業界や企業から少しずつ経験を積んでいくことが、無理なく株式投資を続けていくための近道になるでしょう。
株式投資のやり方|口座開設から銘柄選びまでの5ステップをまとめました
株式投資は「口座開設→入金→少額投資枠の活用→銘柄選び→注文方法の理解」という5つのステップで進められます。新NISAを使えば運用益が非課税になり、単元未満株を使えば少額からスタートすることも可能です。指値注文と成行注文の違いを理解し、余裕資金の範囲で分散投資を意識しながら、無理のないペースで株式投資に取り組んでいきましょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、金融アドバイスではありません。個別のケースについては専門家にご相談ください。

















