株式会社ウイルプラスホールディングスの2023年12月期第2四半期決算が発表されました。自動車の販売不振から厳しい経営環境が続いていましたが、新ブランドの取り扱いを開始したことなどで、売上高は10.7%増加し、前年同期を上回りました。経営効率化に向けた取り組みを進め、収益性の改善も見られました。今後の更なる成長に期待が高まります。
企業情報
企業名: 株式会社ウイルプラスホールディングス
証券コード: E32181
決算期: 6月期
株式会社ウイルプラスホールディングスの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ウイルプラスホールディングスの決算日は6月30日で、2023年12月期第2四半期の決算発表は2024年2月14日に行われています。毎年6月と12月に本決算と四半期決算を発表しています。
主な事業
株式会社ウイルプラスホールディングスは、輸入車販売を中心とした事業を展開しています。新車販売、中古車販売、サービス(整備・保険代理店)といった輸入車ディーラー事業を全国に展開しており、主力ブランドにはBMW、MINI、ボルボ、フォルクスワーゲンなどがあります。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第2四半期の業績は、売上高は228.8億円と前年同期比10.7%増加しました。販売費及び一般管理費の増加により、営業利益は6.1億円と前年同期比37.2%減少しましたが、経常利益は6.7億円となり、前年同期比31.3%の減少に留まりました。利益率は経費増加の影響もありますが、全体としては健全な水準を維持できています。
売上・利益の推移
過去3期の業績をみると、売上高は継続して増加傾向にあり、2023年6月期には441.2億円を記録しました。一方で、利益面では2023年12月期第2四半期に減益となったものの、それ以前は増益基調で推移しています。新ブランドの取り扱い開始などで、今後の更なる成長が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月期第2四半期の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は242.7億円となっています。これは前連結会計年度末比6.3億円の増加です。
資産の部
資産の部では、流動資産は153.6億円となり、前連結会計年度末比2.6億円減少しています。一方、固定資産は89.1億円と前連結会計年度末比8.9億円増加しています。これは主に、事業譲受に伴う新規店舗設備の取得によるものです。
負債の部
負債の部では、流動負債は102.5億円と前連結会計年度末比7.2億円増加しました。また、固定負債は40.4億円と前連結会計年度末比3.2億円減少しています。
純資産の部
純資産の部では、9.9億円と前連結会計年度末比2.3億円増加しています。これは主に、利益剰余金の増加によるものです。
ROAとROE
ROAは前年同期の2.6%から2.8%に、ROEは前年同期の6.9%から4.4%に推移しています。ROAの上昇は、売上高の増加やコスト管理の改善などによる収益性の向上によるものと考えられます。一方で、ROEの低下は自己資本の増加により生じたものと思われます。今後は、収益力の一層の向上と資本効率の改善に注目していく必要があります。
キャッシュフロー
キャッシュ・フローでは、営業活動によるキャッシュ・フローが5.9億円の増加となりました。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローが11.6億円の減少となっています。これは主に事業譲受による支出によるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは2.6億円の増加となりました。全体としてキャッシュ・ポジションは健全に維持されています。
配当の支払額
2023年12月期第2四半期の配当金は、1株当たり26.17円が支払われました。前年同期と比べて配当金は増加しており、株主還元も強化されています。
今後の展望
ウイルプラスホールディングスは、M&A戦略やドミナント戦略、マルチブランド戦略を中心に事業の拡大を図っています。今回の「ボルボ・カー福岡東」と「ボルボ・カー大分」の事業譲受は、九州北部エリアでのボルボブランドの販売網を強化する好機となっています。また、新たな電気自動車ブランド「BYD」の取り扱いを開始するなど、環境対応車への取り組みも進めています。今後も、収益性の改善と事業領域の拡大を通じて、さらなる成長が期待されます。
編集部のまとめ
ウイルプラスホールディングスの2023年12月期第2四半期の決算は、売上高が前年同期比10.7%増加し、経常利益も前年同期比31.3%減少に留まるなど、堅調な業績となりました。事業譲受による新規ブランドの取り扱いや、電気自動車への取り組みなど、同社の成長戦略が着実に進展しつつあります。今後の更なる収益力の向上と事業領域の拡大が期待されます。
株式会社ウイルプラスホールディングスの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ウイルプラスホールディングスの決算日は6月30日で、年2回の本決算と四半期決算を発表しています。2023年12月期第2四半期の配当金は1株当たり26.17円と、前年同期より増加しています。また、今回の決算では売上高が増加し、経常利益も前年同期比で31.3%減少にとどまるなど、概ね健全な業績を維持しています。同社の今後の更なる成長が期待されます。