こんにちは。株式会社大運の決算報告について紹介します。株式会社大運は主に港湾運送事業や自動車運送事業を展開している会社で、東京証券取引所に上場しています。今回の決算では、業績が減収減益となったものの、企業としての基盤は堅固であることが伺えます。今後の展望にも期待が持てそうですね。
企業情報
企業名: 株式会社大運
証券コード: 93630
決算期: 2023年3月期
株式会社大運の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社大運の決算は年4回、第1四半期(4月~6月)、第2四半期(7月~9月)、第3四半期(10月~12月)、そして会計年度末(3月31日)に行われます。今回の四半期決算は2023年12月31日時点の決算となります。
主な事業
株式会社大運の主な事業は港湾運送事業と自動車運送事業です。港湾運送事業では、貨物の荷役・保管・輸送などを行っており、自動車運送事業では、主に輸入貨物の自動車による配送を行っています。また、保険その他の事業も展開しています。全国に支店を構え、幅広いサービスを提供しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期累計期間の業績は、減収減益となりました。営業収入は61億2,103万円と前年同期比12.8%の減収、営業利益は1億4,767万円と14.9%の減益となりました。一方で、四半期純利益は2億6,110万円と44.8%の増益となっています。利益面では、経費の抑制などにより収益が確保できたことが要因と考えられます。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高と利益の推移を見ると、2021年3月期から2022年3月期にかけて売上高が増加し、利益も改善していることがわかります。しかし、当期では海上運賃の下落や輸入貨物の荷動き低迷などの影響により、売上高や利益が減少しています。今後は、荷動きの回復や新規顧客の獲得などに取り組み、収益力の向上が課題となりそうです。
四半期連結貸借対照表について
株式会社大運は四半期連結財務諸表を作成していないため、四半期貸借対照表について見ていきます。
資産の部
当第3四半期会計期間末の資産合計は55億8,251万円で、前事業年度末比4.6%増加しています。主な要因は、現金及び預金の増加と投資有価証券の増加によるものです。企業の財務体質は安定していると言えるでしょう。
負債の部
負債合計は21億4,538万円で、前事業年度末比3.9%増加しています。主な要因は、長期借入金の減少があるものの、その他固定負債の増加によるものです。負債の水準は適切に管理されていると評価できます。
純資産の部
純資産合計は34億3,713万円で、前事業年度末比12.6%増加しています。利益剰余金の積み上げが進んでおり、財務の健全性が高まっていることが分かります。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は現時点で4.7%、ROE(自己資本利益率)は7.6%となっています。前年同期と比べて、ROAは低下しているものの、ROEは上昇しています。これは自己資本の効率的な活用と、利益の確保が進んでいることを示しています。今後も収益力の向上を目指す必要がありますが、株主価値の向上にも取り組んでいることがうかがえます。
キャッシュフロー
キャッシュフローの状況を見ると、営業活動によるキャッシュ・フローがプラスとなっており、企業の収益性が確保できていることが分かります。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなっているため、今後の設備投資などに留意していく必要がありそうです。財務体質の改善に取り組んでいることが窺えます。
配当の支払額
株式会社大運は、株主還元策として年間配当金10円を実施しています。配当性向は約25%となっており、一定の利益還元がなされていると評価できます。今後も安定的な配当の継続が期待できそうです。
今後の展望
株式会社大運は、新規顧客の獲得と既存顧客とのお取引深耕に取り組み、国際一貫輸送の受注拡大を目指しています。また、収益性の向上に向けて、コストの抑制にも注力する方針です。こうした戦略を着実に実行することで、企業価値の向上につなげていくことが期待されます。
編集部のまとめ
株式会社大運の今回の決算は減収減益となりましたが、財務体質は健全に推移しており、利益率の改善も見られます。今後は、新たな需要の取り込みや収益力の強化に向けた施策に注目していく必要がありそうです。株主還元面でも、安定的な配当の実施など、投資家にとって魅力的な企業だと評価できます。引き続き、同社の業績動向を注視していきたいと思います。
株式会社大運の決算日や配当についてまとめました。
株式会社大運の決算は年4回行われ、第3四半期は2023年12月31日が基準日となっています。また、同社は年間配当金10円を実施しており、配当性向は約25%となっています。財務体質の健全性が高く、株主還元も継続的に行われていることが分かりました。今後の同社の取り組みに期待が高まります。