日本コークス工業株式会社の決算が発表されましたね。この企業は、製鉄用コークスの製造や燃料・資源リサイクル事業などを行う大手企業です。今期の業績を見てみると、売上高は1,061億円となり、前年同期比で約27%減少しました。一方、営業利益は24億円と黒字に転換しています。これは、原料炭価格の下落やコークス炉の更新工事の影響が減少したことなどが要因です。
企業情報
企業名: 日本コークス工業株式会社
証券コード: 33150
決算期: 3月期
日本コークス工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
日本コークス工業株式会社の決算は、3月31日が決算日となっています。決算発表は、5月と11月に行われ、四半期決算と年間決算を公表しています。
主な事業
日本コークス工業株式会社は、主に製鉄用コークスの製造を行う「コークス事業」と、燃料炭・環境事業を行う「燃料・資源リサイクル事業」、さらにプラント建設やエンジニアリングを行う「総合エンジニアリング事業」の3つのセグメントで事業を展開しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績は、売上高1,061億円、営業利益24億円、経常利益20億円、親会社株主に帰属する四半期純利益10億円となりました。前年同期と比べ、売上高は27%減少しましたが、利益面では改善が見られました。特に、営業利益率は2.3%と黒字転換しています。
売上・利益の推移
過去3年間の業績を見ると、売上高は減少傾向にあります。一方、利益面では前年同期まで赤字が続いていましたが、当第3四半期は20億円の経常利益を計上しており、業績回復の兆しが見られます。今後も原料炭価格の変動や設備投資の影響に注意が必要ですが、企業体質の強化により着実に利益を積み上げていくことが期待されます。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の総資産は1,381億円となり、前期末比20億円減少しました。一方、負債は826億円で、前期末比32億円減少しています。純資産は554億円と、前期末比12億円増加しました。自己資本比率は40.2%と健全な水準を維持しています。
資産の部
資産の部では、建設仮勘定が26億円増加し、機械装置及び運搬具が12億円増加したものの、商品及び製品が48億円減少しました。これは、前期の棚卸資産の評価減が無くなったことが要因です。
負債の部
負債の部では、長期借入金が25億円増加しましたが、支払手形及び買掛金が39億円減少し、短期借入金が31億円減少しています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が10億円増加し、その他有価証券評価差額金が1億7千万円増加しました。これにより、自己資本比率は40.2%と前期末から1.5ポイント上昇しています。
ROAとROE
ROAは前年同期の△3.0%から1.5%に改善し、ROEも前年同期の△6.3%から1.9%と大幅に回復しています。これは、原料炭価格下落や設備投資の影響が和らいでおり、収益性が向上したことが要因と考えられます。今後も引き続き、収益力の向上とキャッシュ創出力の強化に取り組んでいく必要があります。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュフローの状況は開示されていませんが、営業活動によるキャッシュ・フローが改善傾向にあり、投資活動によるキャッシュ・フローは設備投資の増加により支出が増加しているものと推察されます。また、財務活動によるキャッシュ・フローは借入金の返済により減少しているものと考えられます。
配当の支払額
当第3四半期累計期間では配当は行われていません。直近の第20期(2022年3月期)では年間7円の配当を実施しました。今後の業績動向を踏まえ、株主還元の検討が期待されます。
今後の展望
日本コークス工業は、製鉄用コークスの需要が堅調に推移することが見込まれており、燃料・資源リサイクル事業やエンジニアリング事業の収益拡大も期待されます。さらには、設備投資による生産性向上や、新規事業への取り組みにより、収益力の一層の強化を目指していきます。今後の業績に注目が集まります。
編集部のまとめ
日本コークス工業株式会社は、製鉄用コークスの製造を中心とした事業を展開する企業です。直近の第3四半期決算では減収ながら、利益面では大幅に改善しています。設備投資による生産性向上や新規事業への取り組みにより、さらなる収益力の強化が期待されます。今後の業績動向に注目が集まっています。
日本コークス工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
日本コークス工業株式会社の決算日は3月31日で、決算発表は5月と11月に行われています。直近の第20期(2022年3月期)では年間7円の配当を実施しましたが、当第3四半期累計期間では配当は行われていません。今後の業績動向を踏まえ、株主還元の強化が期待されます。