株式会社グローセルの決算報告をご紹介します。
同社は電子部品関連事業を手掛ける企業で、このたび2023年12月31日で終了した第3四半期の決算を発表しました。
同社の業績は好調で、売上高は前年同期比7.3%増の54,653百万円となりました。また、経常利益も前年同期比18.7%減の818百万円となっています。今後の展望についても注目が集まりそうです。
企業情報
企業名: 株式会社グローセル
証券コード: 9995
決算期: 3月31日
株式会社グローセルの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社グローセルの決算日は3月31日で、通常の年間決算の他に第3四半期(2023年12月31日)の決算報告を行っています。
決算は年2回行われており、本決算(2023年3月決算)は5月に、第3四半期決算(2023年12月決算)は2月に行われます。
主な事業
株式会社グローセルは主に電子部品関連事業を手掛けています。集積回路、半導体素子、表示デバイスなどの製品を製造・販売しており、自動車分野や産業分野などに製品を提供しています。
近年は高感度なセンサモジュール「STREAL」の開発にも注力しており、鉄道分野への展開など新しい事業領域にも挑戦しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績は好調で、売上高は54,653百万円と前年同期比7.3%の増加となりました。
一方で、売上原価の上昇により売上総利益率は9.6%と前年同期から1.1ポイント減少しています。しかし、営業利益は799百万円、経常利益は818百万円と一定の収益を確保できている状況です。
売上・利益の推移
売上高は第1四半期から第3四半期にかけて順調に増加しており、通期では68,295百万円を見込んでいます。
利益面では、第2四半期に一時的な減益があったものの、第3四半期では経常利益が818百万円と回復しています。引き続き収益力の向上に取り組んでいくと考えられます。
四半期連結貸借対照表について
株式会社グローセルの財務状況を示す四半期連結貸借対照表は以下の通りです。
資産の部
資産合計は44,782百万円となり、前期末比6,997百万円の増加となっています。
主な増加要因は、商品及び製品が4,726百万円増加したことや、売掛金が2,113百万円増加したことなどです。
負債の部
負債合計は19,347百万円と前期末比6,240百万円の増加となりました。
主な増加要因は、短期借入金が3,894百万円増加したことや、買掛金が2,914百万円増加したことなどです。
純資産の部
純資産合計は25,435百万円と前期末比757百万円の増加となりました。
主な増加要因は、利益剰余金が207百万円増加したことや、為替換算調整勘定が343百万円増加したことなどです。
ROAとROE
株式会社グローセルのROA(総資産利益率)は2.5%、ROE(自己資本利益率)は4.4%となっています。
ROAは前年同期比0.6ポイント減少しましたが、一定の収益性を確保できています。一方でROEは前年同期比1.3ポイント減少しています。今後は自己資本の効率的な活用を図り、収益性と財務体質の強化に取り組んでいく必要がありそうです。
キャッシュフロー
当第3四半期のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュフローが3,501百万円の減少、投資活動によるキャッシュフローが277百万円の増加、財務活動によるキャッシュフローが2,999百万円の増加となっています。
現金及び現金同等物の残高は前期末比126百万円増加の4,966百万円となっています。
配当の支払額
株式会社グローセルは、2023年6月8日に1株当たり12円の期末配当を実施しました。
この結果、当期の年間配当金は1株当たり12円となっています。引き続き株主還元に努めていく姿勢が窺えます。
今後の展望
株式会社グローセルは、自動車分野と産業分野を中心に事業を展開しています。
自動車分野は半導体不足の緩和や堅調な需要に支えられ、また産業分野でも一部落ち着きが見られるものの、引き続き成長が期待できる分野と言えます。
今後は、センサモジュールの事業拡大や、新事業領域への挑戦など、魅力的な展開が期待されます。
編集部のまとめ
株式会社グローセルの2023年12月期第3四半期決算は、売上高や経常利益が前年同期比で増加を果たし、良好な業績を残しました。
財務面では、資産が前期末比7,000百万円増の44,782百万円と大きく膨らんでいますが、負債も6,240百万円増と増加しているため、自己資本比率は56.8%となっています。
今後はROEの改善などにも注目が集まりそうですが、電子部品市場の堅調な需要を取り込み、事業の伸長を目指していくことが期待されます。
株式会社グローセルの決算日や配当についてまとめました。
株式会社グローセルの決算日は3月31日で、年2回の決算(通期と第3四半期)を行っています。
配当については、2023年6月に1株当たり12円の期末配当を実施しており、年間の配当金も12円となっています。
今後も安定した配当の継続を目指していくと考えられます。