こんにちは。今回は、株式会社加藤製作所の四半期決算報告書をご紹介します。加藤製作所は建設機械メーカーとして知られており、この報告書から同社の直近の業績と今後の展望がわかります。ぜひ注目ポイントをチェックしていきましょう。
企業情報
企業名: 株式会社加藤製作所
証券コード: 63900
決算期: 第3四半期(2023年12月31日)
株式会社加藤製作所の決算日・決算時期(スケジュール）は？
加藤製作所の決算日は3月31日です。そのため、今回の決算は第3四半期(2023年12月31日時点)の業績報告となります。四半期ごとに決算を行い、四半期報告書を提出しています。
主な事業
加藤製作所は、建設用クレーンや油圧ショベル等の建設機械を主力製品としています。国内外の建設需要に応えるべく、製品の開発や販売に注力しています。また、中国や欧州、その他アジア地域にも事業展開しており、グローバルなビジネスを展開しています。
今期の業績と利益率は？
当第3四半期の連結売上高は403億65百万円と前年同期比102.5%と好調に推移しました。また、連結営業利益は8億87百万円と前年同期比120.5%、連結経常利益は17億28百万円と前年同期比139.0%と大幅な増益となりました。この背景には、収益性改善施策の効果が表れたことがあげられます。
売上・利益の推移
加藤製作所は、前期から収益性改善に取り組んでおり、当第3四半期の業績が大幅に改善されています。売上高は前年同期比2.5%増、経常利益は39.0%増と好調な結果となりました。中国市場の低迷はあるものの、アジア市場や米州での販売が堅調に推移したことが要因です。今後もこの勢いを維持できるよう、更なる収益力強化を期待したいですね。
四半期連結貸借対照表について
加藤製作所の当第3四半期末の連結貸借対照表では、資産が1,022億78百万円、負債が528億円、純資産が494億77百万円となっています。前期末と比べ、資産と純資産が増加しており、財務体質の改善が進んでいるといえます。
資産の部
資産の部では、棚卸資産が466億57百万円と前期末より46億74百万円増加しています。これは、需要の回復に伴う製品在庫の増加によるものです。一方で、有形固定資産は175億23百万円と前期末より16億7百万円減少しています。
負債の部
負債の部では、短期借入金が121億64百万円と前期末より23億13百万円増加した一方で、長期借入金は101億29百万円と21億2百万円減少しています。この結果、有利子負債の圧縮が進んでいます。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が330億73百万円と前期末より22億91百万円増加しました。また、自己資本比率は47.19%と前期末より2ポイント上昇しており、財務体質の改善が進展しています。
ROAとROE
加藤製作所の収益性指標であるROA(総資産利益率)は前年同期より大幅に改善され、2.7%となりました。また、ROE(自己資本利益率)も6.4%と前年同期より1.4ポイント上昇しており、収益力の向上が顕著です。この背景には、先述の通り収益性改善施策の成果が表れていることがうかがえます。今後もこの勢いが持続することを期待したいですね。
キャッシュフロー
当第3四半期のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュ・フローが43億6百万円の収入となりました。一方で、設備投資等の投資活動によるキャッシュ・フローが13億68百万円の支出となり、財務活動によるキャッシュ・フローも1億37百万円の支出となりました。この結果、現金及び現金同等物は231億30百万円と前期末より31億53百万円増加しました。
配当の支払額
加藤製作所は、2023年6月に1株当たり30円の期末配当を実施しました。また、2023年11月には1株当たり20円の中間配当も実施しています。これらの配当により、1株当たり年間配当額は50円となりました。今後も株主還元を重視した経営を続けていくものと期待されます。
今後の展望
加藤製作所は、中期経営計画の基本方針として「収益性改善・強化」「財務体質の改善」「将来の基盤構築」に取り組んでおり、当第3四半期の業績はその成果が表れています。今後も引き続き収益性の向上と財務基盤の強化に努め、持続可能な成長を目指していくことが期待されます。世界経済の先行きは不透明ですが、加藤製作所の強みを生かした事業展開が注目されます。
編集部のまとめ
加藤製作所の四半期決算報告書から、同社の業績が順調に推移していることが分かりました。収益性改善施策の効果が現れ、売上高、利益ともに大幅な増加となりました。財務体質の改善も進み、株主還元も充実していることから、今後の更なる成長が期待できそうです。建設機械メーカーとしての強みを生かし、グローバル市場で存在感を高めていくことが重要でしょう。
株式会社加藤製作所の決算日や配当についてまとめました。
加藤製作所の決算日は3月31日で、四半期ごとに決算を行っています。また、年間配当額は1株当たり50円と、株主還元にも力を入れていることがわかりました。今後の業績推移と共に、同社の成長戦略にも注目が集まりそうです。
