株式会社ヤマタネが2023年12月期の決算報告をしました。物流関連事業と食品関連事業を中心とした同社の業績は堅調に推移しており、コメ卸売販売業やM&Aによって子会社化したショクカイの貢献もあり、売上高は460億円と前年同期比で20.7%の増加となりました。利益面では人件費や外注コスト上昇の影響があったものの、2,460百万円の経常利益を計上しています。
企業情報
企業名: 株式会社ヤマタネ
証券コード: 93050
決算期: 3月31日
株式会社ヤマタネの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ヤマタネの決算日は3月31日で、四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日に行われています。年間の決算スケジュールは、通常決算公表が5月中旬、四半期決算公表が2月中旬、5月中旬、11月中旬となります。
主な事業
株式会社ヤマタネは、物流関連事業と食品関連事業を中核とした事業展開を行っています。物流関連事業では倉庫業や国際引越サービス、食品関連事業ではコメの卸売販売、加工食品の販売などを手掛けています。また、情報関連事業や不動産関連事業も展開しており、多角的な事業ポートフォリオを構築しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が460億円と前年同期比20.7%の増加となりました。利益面では、コスト上昇の影響はあったものの、経常利益は24億60百万円を計上しています。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は20億20百万円と、前年同期比15.0%の増加となっています。
売上・利益の推移
直近の売上高は460億円と前年同期比で大きく増加しており、経常利益も24億60百万円と前年同期比で減少したものの、依然高水準を維持しています。これは主に、物流関連事業の海外引越サービスが好調だったほか、食品関連事業のコメ卸売販売やM&Aで子会社化したショクカイの業績が貢献したためです。
四半期連結貸借対照表について
株式会社ヤマタネの直近の四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計は1,479億35百万円と前期末比で大きく増加しています。これは主に、M&Aによるのれんの発生や不動産投資などにより固定資産が増加したことによるものです。一方、負債合計は954億98百万円と前期末比で大幅に増加しており、社債発行や長期借入金の増加が主な要因です。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が79億12百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が90億15百万円となっています。また、有形固定資産が918億60百万円と大きな割合を占めており、不動産投資に注力していることがわかります。
負債の部
負債の部では、営業未払金が51億1百万円、借入金(短期・長期含む)が429億45百万円となっています。社債発行などにより、負債総額は大幅に増加しています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が254億3百万円、自己資本比率は32.7%となっています。前期末から45億58百万円増加しており、安定的な財務基盤を維持しています。
ROAとROE
株式会社ヤマタネのROA(総資産経常利益率)は1.6%、ROE(自己資本利益率)は4.1%となっています。前期に比べROAは0.7ポイント、ROEは0.9ポイント低下しています。これは主に、M&Aによる資産の増加や借入金の増加により、収益性が相対的に低下したためと考えられます。今後は、新規事業や再投資による収益力の向上が課題となってきています。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが28億62百万円のプラス、投資活動によるキャッシュ・フローが77億58百万円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローが52億18百万円のプラスとなっています。投資活動では主に不動産取得に資金を投下した一方、借入金の増加などにより財務面での資金調達が行われています。
配当の支払額
株式会社ヤマタネは、当期の中間配当金を1株当たり25円としています。期末配当金は未定ですが、前期実績は1株当たり56円でしたので、年間配当金は前期並みの水準となる見込みです。株主還元に積極的な企業といえるでしょう。
今後の展望
株式会社ヤマタネは、「物流と食の流通を通じ、より豊かな社会づくりにチャレンジしていく」という長期ビジョンの下、物流事業と食品事業の両輪を更に強化していく方針です。特に、2023年10月にショクカイを子会社化したことで、食品事業における事業基盤が一層強化されると期待されています。今後も、M&Aなどを通じた新規事業の創出や、グループ全体での経営資源の最大活用により、持続的な成長と収益力の向上を目指していきます。
編集部のまとめ
株式会社ヤマタネの2023年12月期の決算は、物流関連事業と食品関連事業が堅調に推移したことから、売上高・利益ともに概ね前年同期を上回る好調な結果となりました。特に食品事業では、M&Aで子会社化したショクカイの業績が寄与しています。一方で人件費や外注コストの増加などが利益面での重荷となりましたが、全体としては高水準の収益力を維持できている様子です。今後は、新規事業の創出やグループ全体の経営資源の最大活用により、さらなる成長が期待されます。
株式会社ヤマタネの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ヤマタネの決算日は3月31日で、年間の決算スケジュールは通常決算公表が5月中旬、四半期決算公表が2月中旬、5月中旬、11月中旬となっています。配当については、当期の中間配当金は1株当たり25円、前期実績は1株当たり56円でしたので、年間配当金は前期並みの水準が見込まれます。株主還元に積極的な企業といえるでしょう。