ティアック株式会社の2023年第3四半期決算は、売上収益は前年同期比2.3%減の11,215百万円となりました。また、営業利益は前年同期比74.9%減の101百万円と大幅な減少となりました。
企業情報
企業名: ティアック株式会社
証券コード: 68030
決算期: 3月期
ティアック株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ティアック株式会社は3月期を決算期としており、通期決算は毎年3月末に行われます。また、3四半期決算は6月、9月、12月の各月末に行われます。
主な事業
ティアック株式会社は、音響機器事業と情報機器事業の2つの事業セグメントを展開しています。音響機器事業ではハイエンドオーディオ、プレミアムオーディオ、音楽制作・業務用オーディオ機器の製造販売を行っています。情報機器事業では、計測機器、医用画像記録再生機器、機内エンターテインメント機器などの製造販売を行っています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上収益が前年同期比2.3%減の11,215百万円、営業利益が前年同期比74.9%減の101百万円と大幅な減少となりました。減収の主な要因は、その他に区分する産業用光ドライブ事業の縮小や半導体装置市場の需要減少によるものです。また、コストの上昇や人的資本やマーケティング活動への投資により、利益率も大幅に悪化しました。
売上・利益の推移
ティアック株式会社の売上収益は、過去3年間ほぼ横ばいで推移しています。一方、営業利益は2023年3月期に前年比80%近く増加したものの、今期第3四半期は前年同期比で74.9%減と大幅な減少となりました。これは、売上の減少に加え人件費や原価の上昇などコストの増加が影響しています。
四半期連結貸借対照表について
ティアック株式会社の2023年12月末の四半期連結貸借対照表は、資産合計が11,562百万円、負債合計が8,439百万円、資本合計が3,124百万円となっています。前期末と比べ、資産は604百万円増加、負債は592百万円増加、資本は12百万円増加しました。
資産の部
資産の部では、現金及び現金同等物が173百万円増加の1,369百万円、棚卸資産が800百万円増加の4,662百万円となりました。一方で、営業債権及びその他の債権は322百万円減少しています。
負債の部
負債の部では、社債及び借入金が530百万円増加の2,965百万円、営業債務及びその他の債務が290百万円増加の1,571百万円となりました。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が212百万円減少の1,982百万円となりましたが、その他の資本の構成要素が224百万円増加の1,183百万円となりました。この結果、純資産合計は12百万円増加の3,124百万円となっています。
ROAとROE
ティアック株式会社のROAは前期の2.8%から当期第3四半期が-1.6%に減少しています。これは、利益の大幅な減少により総資産に対する収益性が低下したためです。一方、ROEは前期の10.0%から当期第3四半期が-6.0%に悪化しています。これは、利益の減少に加えて自己資本が増加したことで自己資本に対する収益性が低下したためです。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローでは、営業活動によるキャッシュ・フローが28百万円のプラス、投資活動によるキャッシュ・フローが72百万円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローが187百万円のプラスとなりました。この結果、現金及び現金同等物の四半期末残高は1,369百万円と前期末から173百万円増加しました。
配当の支払額
ティアック株式会社は2023年6月に1株当たり1円の期末配当を実施しました。この配当は前期の配当水準と同額となっています。配当性向は、当期第3四半期の親会社の所有者に帰属する四半期損失187百万円により△15.5%となっています。
今後の展望
ティアック株式会社は、2025年3月期を最終年度とする中期経営計画「B-7030」の達成と以降の更なる事業成長に向けて、音響機器事業におけるプレミアムブランドの強化や情報機器事業の収益力向上に取り組んでいきます。具体的には、ハイエンドオーディオ機器の新製品投入や業務用デジタルミキサーなどBtoB事業の拡大、医療分野の新製品展開などに注力していく方針です。
編集部のまとめ
ティアック株式会社の2023年第3四半期決算は、売上収益は前年同期並みを維持したものの、利益面では大幅な減少となりました。人件費や原価の上昇などコストの増加が影響しています。一方、事業基盤は堅調に推移しており、中期経営計画に基づいた製品開発やBtoB事業の強化などにより、収益力の向上が期待されます。今後の業績回復に注目が集まります。
ティアック株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ティアック株式会社の決算は3月期であり、通期決算は毎年3月末に行われます。また、3四半期決算は6月、9月、12月の各月末に行われます。配当については、2023年6月に1株当たり1円の期末配当を実施しました。今後の業績回復を受けて、配当の増加が期待されますが、当期第3四半期は親会社の所有者に帰属する四半期損失となったため、配当性向はマイナスとなっています。