先日発表された株式会社ツガミの第3四半期決算報告、気になる主要ポイントを紹介します。売上収益は前年同期比13.2%減の62,839百万円と調整局面が続いていますが、収益構造に大きな変化はないと見られます。
企業情報
企業名: 株式会社ツガミ
証券コード: 61480
決算期: 3月期
株式会社ツガミの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社ツガミの決算期は3月期で、第3四半期決算は12月31日を期末としています。決算日は3月31日、中間決算は9月30日、四半期決算は6月30日、9月30日、12月31日です。
主な事業
株式会社ツガミは、工作機械の製造・販売を主な事業としています。自動旋盤、研削盤、マシニングセンタ・転造盤・専用機などを製造・販売しています。国内外の製造・販売体制を基にした、日本・中国・インド・韓国・その他の各地域を報告セグメントとしています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上収益が62,839百万円と前年同期比13.2%減、営業利益が9,750百万円と同24.9%減、親会社の所有者に帰属する四半期利益が3,633百万円と同40.2%減となりました。一部の地域で調整局面が続いていますが、収益構造には変化がないと考えられます。
売上・利益の推移
過去3年の売上収益を見ると、2023年3月期は94,963百万円、2022年3月期は92,272百万円、2021年3月期は78,160百万円と推移しています。利益面では、2023年3月期の営業利益は16,467百万円、2022年3月期は15,207百万円、2021年3月期は9,072百万円となっています。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の総資産は112,503百万円と前連結会計年度末比139百万円増加しました。負債は44,587百万円と2,855百万円減少し、純資産は67,916百万円と2,994百万円増加しています。
資産の部
資産の主な内訳は、現金及び現金同等物が31,644百万円と前連結会計年度末比5,865百万円増加、有形固定資産が15,822百万円と1,668百万円増加した一方で、棚卸資産が32,852百万円と5,647百万円減少しました。
負債の部
負債の主な内訳は、営業債務及びその他の債務が16,926百万円と3,457百万円減少、契約負債が1,732百万円と989百万円減少した一方で、繰延税金負債が3,534百万円と1,410百万円増加しました。
純資産の部
純資産の主な内訳は、利益剰余金が32,228百万円と1,282百万円増加、その他の資本の構成要素が8,226百万円と1,338百万円増加しました。
ROAとROE
ROAは前連結会計年度の7.3%から当第3四半期は5.5%に低下しました。これは主に利益の減少によるものです。一方でROEは前連結会計年度の15.1%から当第3四半期は11.1%と低下しているものの、11%台を維持しています。この水準は業界内でも高い部類にあると言えます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は31,644百万円と前連結会計年度末比5,865百万円増加しています。営業活動によるキャッシュ・フローは11,809百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローは2,423百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローは4,389百万円の減少となりました。
配当の支払額
当第3四半期連結累計期間の配当金の支払額は、2,310百万円となっています。1株当たり配当金は、第2四半期末が24円、期末は24円を予定しており、年間では48円の配当を見込んでいます。
今後の展望
一部の市場で調整局面が続いていますが、収益構造には大きな変化はないと見られます。引き続き、グループ一丸となって経営基盤の強化に取り組み、持続的な成長を目指していくとしています。先行きの不透明感はありますが、今後の動向に期待が高まります。
編集部のまとめ
株式会社ツガミは、工作機械の製造・販売を主要事業とする企業です。中国市場を中心とした調整局面が続いているものの、収益性は高水準を維持しており、ROEも11%台を確保するなど、堅調な経営成績を示しています。現金・有価証券の合計は32,184百万円と手許資金も厚く、今後の事業展開にも余力があると言えます。
株式会社ツガミの決算日や配当についてまとめました。
株式会社ツガミの決算期は3月期で、四半期決算は6月、9月、12月の各末日となっています。配当は中間配当と期末配当を年2回実施しており、当期は1株当たり合計48円の配当を予定しています。今後とも安定的な配当を維持していくことが期待されます。