イチカワ株式会社の2023年12月期第3四半期の決算内容をご紹介します。イチカワ株式会社は、抄紙用フエルトやベルトを中心とした抄紙用具関連事業と工業用フエルトなどを手がける企業です。
企業情報
企業名: イチカワ株式会社
証券コード: 35130
決算期: 2023年4月1日~2024年3月31日
イチカワ株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
イチカワ株式会社の決算日は3月31日です。第3四半期決算は2023年12月31日が基準日となっています。
主な事業
イチカワ株式会社の主な事業は、抄紙用具関連事業と工業用事業の2つです。抄紙用具関連事業では、主力の抄紙用フエルトやベルトの製造・販売を行っています。工業用事業では、工業用フエルトなどの製造・販売を手がけています。国内はもちろん、北米、欧州、中国、タイなど海外にも事業展開しています。
今期の業績と利益率は?
今期第3四半期の連結売上高は10,086百万円、前年同期比で0.9%増加しました。連結営業利益は935百万円と前年同期比61.4%の大幅な増益となりました。また、連結経常利益は1,111百万円と27.6%の増益、親会社株主に帰属する四半期純利益は765百万円と13.3%の増益となっています。
売上・利益の推移
イチカワ株式会社の売上高は、前年同期比0.9%増と堅調に推移しています。営業利益、経常利益、純利益も前年同期比で大幅な増益となりました。為替の円安影響や価格改定などが業績改善に寄与したと考えられます。
四半期連結貸借対照表について
イチカワ株式会社の四半期連結貸借対照表を見ると、資産が27,962百万円、負債が7,536百万円、純資産が20,426百万円となっています。総資産が前期末比1,319百万円増加し、純資産も911百万円増加と健全な財務状況を維持しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が6,091百万円、受取手形及び売掛金が4,635百万円、投資有価証券が4,336百万円となっています。前期末に比べ、現金及び預金が307百万円、受取手形及び売掛金が249百万円、投資有価証券が649百万円増加しています。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が830百万円、繰延税金負債が787百万円となっています。前期末に比べ、支払手形及び買掛金が228百万円、繰延税金負債が266百万円増加しています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が13,016百万円、その他有価証券評価差額金が2,027百万円となっています。前期末に比べ、利益剰余金が422百万円、その他有価証券評価差額金が624百万円増加しており、財務体質は健全化が進んでいます。
ROAとROE
イチカワ株式会社のROA(総資産経常利益率)は4.0%、ROE(自己資本利益率)は5.5%となっています。前年同期と比べROAは0.3ポイントの上昇、ROEは0.9ポイントの上昇と収益性が高まっていると言えます。これは、為替変動の影響や価格改定などによる収益力の向上が主な要因と考えられます。
キャッシュフロー
第3四半期累計期間のキャッシュ・フローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローが1,101百万円のプラス、投資活動によるキャッシュ・フローが225百万円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローが204百万円のマイナスとなっています。営業活動によるキャッシュ・フローの好調さが財務の健全性を裏付けています。
配当の支払額
イチカワ株式会社は、第2四半期末配当金を1株当たり35円、期末配当金を1株当たり40円と、年間配当金は75円を予定しています。前年同期比10円の増配となっており、高水準の配当が続いています。
今後の展望
イチカワ株式会社は、抄紙用フエルトや抄紙用ベルトの販売拡大に注力していく方針です。新興国での需要増加や、高付加価値製品の拡販などにより、収益の伸長が期待されます。また、生産体制の最適化による競争力強化にも取り組んでいきます。今後も着実な業績拡大が見込まれると言えるでしょう。
編集部のまとめ
イチカワ株式会社の2023年12月期第3四半期決算では、売上高、営業利益、経常利益、純利益のいずれも前年同期比で増加しました。為替や製品価格の改定などが奏功し、収益性が大幅に改善されています。また、財務体質も健全化が進んでおり、着実な成長軌道にあると評価できます。今後も抄紙用製品の販売拡大と生産体制の最適化に期待が持てそうです。
イチカワ株式会社の決算日や配当についてまとめました。
イチカワ株式会社の決算日は3月31日で、第3四半期決算の基準日は12月31日です。配当については、中間配当が1株当たり35円、期末配当が40円の年間75円を予定しており、前年と比べて増配となっています。今後も安定した高水準の配当が期待できそうです。