野村ホールディングスの最新四半期決算のポイントを分かりやすく解説します。この企業は金融サービスを中心に事業を展開する大手総合証券会社です。前期に続き、今期も安定した業績を維持しています。
企業情報
企業名: 野村ホールディングス株式会社
証券コード: 8604
決算期: 3月期
野村ホールディングス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
野村ホールディングスの決算日は3月末日で、通常4月中旬に決算短信を発表し、5月末には有価証券報告書を提出しています。今回は、2023年4月1日から2023年12月31日までの第3四半期決算の内容です。
主な事業
野村ホールディングスは、証券業務と投資銀行業務を中核事業とする大手金融グループです。株式や債券、為替などのトレーディング業務やM&Aアドバイザリー業務、資産運用業務などを手がけています。国内外の個人・法人顧客に対して、幅広いサービスを提供しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の収益合計は1兆1,169億円、税引前四半期純利益は1,818億円となりました。前年同期に比べ収益は増加し、利益率も高水準を維持しています。特に株式委託手数料や引受・募集手数料が好調に推移しています。
売上・利益の推移
野村ホールディングスは、低金利環境などの影響を受けつつも、着実に業績を伸ばしてきました。過去3年の連結売上高は2.4兆円、2.5兆円、3.0兆円と増加傾向にあり、利益面でも2023年3月期に過去最高益を記録しています。直近の四半期では、収益と利益ともに順調に推移しています。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末の資産合計は54兆7,527億円と、前期末から約7兆円増加しています。負債も同様に増加し、51兆3,921億円となりました。一方で、当社株主資本は前期末から増加し、3兆2,795億円となりました。流動性も十分に確保されています。
資産の部
資産の主な増加要因は、トレーディング資産とプライベートエクイティ・デット投資が増加したことです。金融関連の投資や貸付金などが大きな資産を占めています。
負債の部
負債の増加は、買戻条件付売却有価証券および長期借入が増加したことによるものです。金融機関からの資金調達が中心の構造となっています。
純資産の部
純資産は前期末から増加し、当社株主資本が3兆2,795億円となりました。このうち累積的その他の包括利益が1兆3,318億円を占めています。
ROAとROE
野村ホールディングスのROAは前期末の6.6%から当第3四半期末の6.0%に低下しています。一方でROEは前期末の6.4%から6.0%に低下しています。資産効率や自己資本効率は若干低下傾向にありますが、金融業界平均と比べて高水準を維持しています。
キャッシュフロー
当第3四半期のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・インフローが5,806億円、投資活動によるキャッシュ・アウトフローが7,401億円、財務活動によるキャッシュ・インフローが5,821億円となりました。現金及び現金同等物残高は4兆3,373億円と、十分な流動性を確保しています。
配当の支払額
野村ホールディングスは、期末配当と中間配当の年2回の配当を実施しています。当第3四半期までの1株当たり配当金は8円で、前年同期の5円から大幅に増加しています。安定的な配当政策を継続しています。
今後の展望
金融市場環境の不確定要素は残るものの、野村ホールディングスは引き続き、資本市場業務と資産運用業務を中心に安定した収益基盤を維持していくことが期待されます。グローバル展開も進めながら、株式委託手数料や引受業務の好調な推移により、今後も収益力と収益の多様性を高めていくことができると考えられます。
編集部のまとめ
野村ホールディングスの決算は、顧客基盤の強さと収益力の高さが垣間見えます。特に株式委託手数料や引受・募集手数料の好調が目立ちます。安定的な配当政策も投資家に好評です。今後も金融市場環境の変化に柔軟に対応しつつ、持続的な成長を遂げていくことが期待されます。
野村ホールディングス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
野村ホールディングスの決算日は3月末日で、年2回の配当を実施しています。今回の第3四半期決算では、前年同期比で収益と利益が増加し、1株当たり配当金は8円と大幅に増加しました。安定的な配当政策を維持しつつ、今後も収益力の向上が期待されます。