小倉クラッチ株式会社の2023年度第3四半期決算が発表されました。売上高は前年同期比1.8%増の32,790百万円となり、好調な業績を示しています。この決算報告を詳しく見ていきましょう。
企業情報
企業名: 小倉クラッチ株式会社
証券コード: 64080
決算期: 3月期
小倉クラッチ株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
小倉クラッチ株式会社は3月期決算を行っています。第3四半期の決算日は2023年12月31日で、今回の四半期報告書の提出日は2024年2月14日となっています。
主な事業
小倉クラッチ株式会社は、輸送機器用事業と一般産業用事業を展開しています。輸送機器用事業では自動車部品のクラッチを中心に、一般産業用事業では変速機や減速機などの産業機器を製造・販売しています。グローバルに事業を展開しており、国内のほか中国、アジア、アメリカ、欧州などに製造拠点を持っています。
今期の業績と利益率は?
今期第3四半期の売上高は32,790百万円と前年同期比1.8%増と堅調な業績を示しました。一方で、営業利益は45百万円と前年同期比77.1%減と大幅な減益となりました。原材料価格の高騰や為替変動の影響を受けた結果です。利益率は低下しているものの、着実に売上を伸ばしている点は評価できるでしょう。
売上・利益の推移
売上高は前期から着実に増加し、過去3年間で5%以上の成長を続けています。一方で、利益面では原材料高や為替変動の影響を受け前年同期比で大幅減益となっています。今後は原価管理の強化やコスト削減など、収益性の改善が課題となりそうです。
四半期連結貸借対照表について
小倉クラッチ株式会社の四半期連結貸借対照表を見ると、資産、負債、純資産のすべてにおいて前期末から増加しています。総資産は48,516百万円と前期末比183百万円の増加、負債は32,354百万円と920百万円の減少、純資産は16,161百万円と1,103百万円の増加となりました。財務体質は健全に推移しているといえるでしょう。
資産の部
流動資産は32,557百万円と前期末から695百万円減少しました。一方、固定資産は15,958百万円と878百万円増加しています。設備投資などによる有形固定資産の増加が主な要因です。
負債の部
流動負債は25,560百万円と581百万円減少し、固定負債は6,794百万円と338百万円減少しました。借入金の返済などによる減少が主な要因です。
純資産の部
純資産は16,161百万円と前期末から1,103百万円増加しました。為替換算調整勘定の増加などにより、自己資本比率は33.31%となっています。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前年同期の2.2%から0.6%に大幅に低下しています。これは利益の減少によるものです。一方、ROE(自己資本利益率)は前年同期の1.4%から-1.0%に悪化しました。自己資本の効率的な運用が課題となっています。今後は収益力の改善と資本効率の向上に取り組む必要があるでしょう。
キャッシュフロー
第3四半期連結累計期間のキャッシュフローについては開示されていません。ただし、営業活動によるキャッシュフローの減少や、投資活動によるキャッシュアウトの増加など、全体としてキャッシュ管理に課題があると考えられます。今後の情報開示に期待したいところです。
配当の支払額
小倉クラッチ株式会社は年2回(中間配当、期末配当)の配当を行っています。第3四半期連結累計期間では、1株当たり50円の中間配当を実施しており、前年同期と同額となっています。株主還元は一定水準を維持しているといえます。
今後の展望
今後の事業環境については、引き続き原材料価格高騰や為替変動による影響が懸念されます。一方で、自動車市場の回復や新規ビジネスの獲得などにより、売上高は前年同期比で増加することが期待されます。利益面では、コスト削減とともに生産性向上に取り組むことで、収益性の改善を目指します。
編集部のまとめ
小倉クラッチ株式会社の2023年度第3四半期決算は、売上高は増加したものの、利益は大幅に減少する結果となりました。原材料高や為替変動の影響を受けているものの、自動車部品やインダストリアル機器の需要は堅調に推移しており、今後の業績改善に期待が持てます。財務体質も健全に推移しており、株主還元も継続されています。今後の収益性の回復と資本効率の向上に期待がかかっています。
小倉クラッチ株式会社の決算日や配当についてまとめました。
小倉クラッチ株式会社の決算日は3月期で、第3四半期決算は2023年12月31日となります。配当は年2回(中間配当、期末配当)実施しており、第3四半期連結累計期間では1株当たり50円の中間配当を行っています。株主還元は一定水準を維持しつつ、業績の向上に向けて取り組んでいます。