株式市場をしっかりと注目している皆さん、こんにちは。今回は機械・金属製品の大手メーカー、冨士ダイス株式会社の決算報告書を詳しく分析していきたいと思います。
企業情報
企業名: 冨士ダイス株式会社
証券コード: 61670
決算期: 3月31日
冨士ダイス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
冨士ダイス株式会社の決算日は3月31日です。この決算報告書は第68期第3四半期(2023年10月1日~2023年12月31日)のものになります。
主な事業
冨士ダイス株式会社は、超硬製工具、超硬製金型、その他超硬製品、超硬以外の製品の4つの事業分野を展開しています。主力商品である超硬製品は、金属加工や半導体製造装置向けなど幅広い用途で使用されており、同社の収益を支えています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は12,323百万円と前年同期比で2.9%減となりました。一方で、営業利益は590百万円と前年同期比で34.0%減となりました。グローバルな経済環境の悪化により需要が鈍化したものの、生産性向上や価格改定などの施策により利益確保に努めています。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高は17,179百万円、12,694百万円、12,323百万円と減少傾向にあります。一方で、経常利益は1,292百万円、957百万円、649百万円と減少しています。需要の減少や原材料価格高騰などの外部環境の影響を受けつつも、コスト削減や高付加価値製品の投入などにより、一定の収益確保に成功しています。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の総資産は26,500百万円となり、前連結会計年度末に比べて247百万円増加しました。一方、負債の部は6,025百万円と165百万円増加しました。純資産は20,474百万円と82百万円増加し、自己資本比率は77.3%と健全な水準を維持しています。
資産の部
流動資産は15,138百万円となり、前連結会計年度末から586百万円減少しました。主な要因は受取手形及び売掛金の減少です。一方で固定資産は11,362百万円と833百万円増加しており、建物及び構築物が大幅に増加しています。
負債の部
当第3四半期連結会計期間末の負債合計は6,025百万円となり、前連結会計年度末から165百万円増加しました。流動負債は4,359百万円と161百万円の増加、固定負債は1,666百万円と3百万円の増加となっています。
純資産の部
純資産の部は20,474百万円と前連結会計年度末から82百万円増加しました。利益剰余金が477百万円増加し、為替換算調整勘定が173百万円増加したことが主な要因です。
ROAとROE
ROA(総資産経常利益率)は前期の3.6%から当期3.1%に低下しています。一方でROE(自己資本当期純利益率)は前期の3.4%から当期2.3%に低下しています。これは売上の減少や一時的な費用増加により収益性が低下したことが主な要因です。一方、財務基盤は健全に維持されており、今後の収益改善に期待が寄せられています。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況については、四半期連結キャッシュ・フロー計算書が作成されていないため開示されていません。ただし、前年同期の減価償却費が685百万円、当期が718百万円と増加傾向にあり、設備投資も活発に行われていることが分かります。
配当の支払額
当期の期末配当は1株当たり32.0円となる予定です。前期の年間配当は44.0円であり、減少傾向にあります。業績の減少を反映した配当水準の調整が行われています。
今後の展望
冨士ダイス株式会社は、生産性向上・業務効率化、次世代自動車への対応・拡販、新成長エンジンの創出、海外事業の強化を重点施策に掲げています。経営環境の変化に柔軟に対応し、中長期的な成長につなげていくことが期待されます。
編集部のまとめ
冨士ダイス株式会社は、工具・金型などの超硬製品を中心とした事業を展開しています。当期は需要の減少や原材料価格高騰の影響を受けましたが、生産性向上やコスト削減などの施策によって収益確保に努めました。今後は新製品の投入や海外事業の強化により、持続的な成長を目指していくことが期待されます。今後の同社の動向にも注目が集まりそうです。
冨士ダイス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
冨士ダイス株式会社の決算日は3月31日です。当期の期末配当は1株当たり32.0円と、前期から減少しています。同社は生産性向上や新製品開発など様々な施策に取り組んでおり、今後の業績回復が期待されます。