フリー株式会社の決算報告書を分析しました。2024年6月期第2四半期の業績が発表されましたので、その内容をご紹介します。
企業情報
企業名: フリー株式会社
証券コード: E35325
決算期: 6月
フリー株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
フリー株式会社の決算日は6月30日です。第2四半期決算は2023年12月31日までの期間が対象となっています。
主な事業
フリー株式会社は、スモールビジネス向けのクラウドERP「freee」を中心に事業を展開しています。クラウド会計ソフトと人事労務ソフトの提供を主力としており、更に金融サービスなども行っています。「だれもが自由に経営できる統合型経営プラットフォーム」の実現を目指しています。
今期の業績と利益率は?
当第2四半期連結累計期間の売上高は11,771百万円となり、前年同期比で35.0%の増収となりました。一方で、調整後営業損失は4,337百万円と赤字となっています。増収と共に先行投資も積極化しているため、収益性は低下しているものの、事業の成長が進んでいます。
売上・利益の推移
フリー株式会社の売上高は2021年6月期の8,718百万円から着実に増加しており、2023年6月期第2四半期には11,771百万円と大幅な伸びを示しています。一方で、利益面では赤字が続いており、経常損失は2021年6月期の2,658百万円から2023年6月期第2四半期には4,884百万円と悪化しています。事業拡大に伴う先行投資が利益を圧迫している状況です。
四半期連結貸借対照表について
当第2四半期連結会計期間末における資産合計は38,986百万円と前連結会計年度末から3,799百万円減少しています。これは主に現金及び預金が減少したことによるものです。一方、負債合計は18,567百万円と前連結会計年度末から2,839百万円増加しており、短期借入金の増加が主な要因です。純資産合計は20,419百万円となっています。
資産の部
資産の部では現金及び預金が大きな割合を占めており、当第2四半期連結会計期間末では30,884百万円となっています。一方で、事業拡大に伴い無形固定資産も増加傾向にあります。
負債の部
負債の部では短期借入金が3,248百万円増加し、9,029百万円となっています。また、前受収益も9,029百万円と前連結会計年度末から増加しています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が6,206百万円減少し、20,419百万円となっています。これは親会社株主に帰属する四半期純損失の計上によるものです。
ROAとROE
フリー株式会社のROAは前年同期から低下傾向にあり、当第2四半期連結累計期間では約-15.4%となっています。また、ROEも同様に低下しており、当第2四半期連結累計期間では約-27.8%となっています。これは、事業拡大に向けた先行投資が増加し、利益率が低下しているためです。今後の収益性の改善が課題となっています。
キャッシュフロー
当第2四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは全体として5,021百万円の減少となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは6,420百万円の支出、投資活動によるキャッシュ・フローは826百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは2,227百万円の収入となっています。事業拡大に向けた投資が資金を圧迫している状況です。
配当の支払額
フリー株式会社は現時点で配当を実施していません。今後の業績動向と株主還元に関する方針が注目されます。
今後の展望
フリー株式会社は、「だれもが自由に経営できる統合型経営プラットフォーム」の実現を目指しており、クラウドERP「freee」の機能強化やマーケティング投資などに注力しています。2023年10月から始まったインボイス制度への対応も進めており、今後の事業拡大に期待が高まっています。一方で、先行投資の影響から当面は利益率の改善が課題となりそうです。
編集部のまとめ
フリー株式会社は、スモールビジネス向けのクラウド会計ソフトを中心に事業を展開する企業です。2024年6月期第2四半期の決算では、売上高が前年同期比35%増と好調な一方で、先行投資の影響から経常損失が4,884百万円と赤字が続いています。今後の収益性改善と事業拡大に注目が集まっています。
フリー株式会社の決算日や配当についてまとめました。
フリー株式会社の決算日は6月30日で、第2四半期決算は2023年12月31日までの結果が発表されました。配当は現時点で行っていませんが、今後の業績動向と株主還元策が注目されます。