大黒天物産株式会社の2023年6月-11月期の決算報告が発表されました。この企業は、スーパーマーケットや総合スーパー、ディスカウントストアなどの小売店舗を展開する上場企業です。これまで厳しい経営環境の中でも堅調な業績を維持してきましたが、この度の決算では、売上高が1,317億円と前年同期比で12.9%の増加を果たし、経常利益も40億円と大幅に増加しました。こうした結果は同社の地域最安値への取り組みと店舗展開が奏功した結果だといえます。今後も同社は堅実な経営を続け、さらなる成長を目指していくことが期待されます。
企業情報
企業名: 大黒天物産株式会社
証券コード: E03423
決算期: 2023年6月1日~2024年5月31日
大黒天物産株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
大黒天物産株式会社の決算は、毎年6月1日から翌年5月31日までの1年間の決算期となっています。第2四半期は、2023年9月1日から11月30日までの3ヶ月間の実績を報告しています。
主な事業
大黒天物産株式会社は、スーパーマーケット、ディスカウントストア、総合スーパーなどの小売事業を主力としています。店舗展開は主に中国地方と関西地方を中心に行っており、地域最安値の商品提供を目指しながら、お客様の生活に密着したサービスの提供を心がけています。また、卸売事業や飲食事業なども手掛けており、グループ全体で事業を展開しています。
今期の業績と利益率は?
この度発表された2023年6月1日から11月30日までの第2四半期決算では、売上高1,317億円、経常利益40億円と好調な結果を残しました。特に経常利益は前年同期比で204.1%の大幅な増加となっています。これは、地域最安値への取り組みによる集客力の向上や、物流コストの削減などが功を奏した結果だと考えられます。利益率も3.1%と、着実な改善が見られます。
売上・利益の推移
大黒天物産の過去2年間の売上高と利益の推移を見てみると、2022年6月-11月の売上高は1,167億円だったのに対し、2023年6月-11月の売上高は1,317億円と12.9%の増収となっています。また、経常利益も22年6月-11月の13億円から、23年6月-11月には40億円と大きく伸びています。主力の小売事業が順調に推移し、着実に業績を改善している様子がうかがえます。
四半期連結貸借対照表について
大黒天物産の2023年11月30日時点の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は976億円となっています。前期末の972億円から少し増加しています。この内訳として、流動資産が237億円、固定資産が739億円となっています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が97億円、商品及び製品が93億円となっています。これらの流動資産が主な内訳で、有形固定資産が605億円と大きな割合を占めています。工場や物流センター、店舗などの設備投資が着実に行われている様子がうかがえます。
負債の部
負債の部では、流動負債が311億円、固定負債が148億円となっています。短期借入金が42億円、支払手形及び買掛金が163億円となっており、仕入れや設備投資に必要な資金を適切に調達できている様子がわかります。
純資産の部
純資産の部では、515億円となっています。前期末から20億円の増加となっています。利益剰余金が487億円と大半を占めており、着実に内部留保を積み上げながら、健全な財務体質を維持している企業といえます。
ROAとROE
大黒天物産のROA(総資産経常利益率)は4.1%、ROE(自己資本利益率)は4.8%となっています。前年同期と比較すると大幅に改善しており、事業運営の効率化が進んでいる様子がうかがえます。収益性と資本効率性がともに高まってきていると評価できます。
キャッシュフロー
当四半期のキャッシュフローを見ると、営業活動から88億円の収入があり、投資活動に48億円、財務活動に28億円を支出しています。この結果、現金及び現金同等物は97億円となり、前期末から11億円増加しています。営業活動のキャッシュフローが大幅に改善しており、設備投資やデット返済にも充分な資金を割くことができている様子がわかります。
配当の支払額
大黒天物産は、2023年8月23日の定時株主総会で、2023年5月31日を基準日とする期末配当金を1株当たり29円とすることを決議しています。前期と同額の配当を実施しており、従来通りの安定配当を維持しています。業績の改善に合わせて、株主還元の強化にも取り組んでいるようです。
今後の展望
大黒天物産は、引き続き「地域最安値」を目指す「ESLP(エブリデイ・セーム・ロープライス)」戦略を推進していくとしています。また、自社開発商品の「D-PRIDE」の拡販や、物流の最適化などにも注力し、収益性のさらなる向上を目指していきます。さらに、高速多店舗化出店にも力を入れ、店舗数の増加とセンターの稼働率向上によるコスト削減を図っていく方針です。厳しい環境が続く中、着実な経営基盤の強化に取り組んでおり、今後の成長が期待できる企業だと言えるでしょう。
編集部のまとめ
大黒天物産の今回の決算では、売上高、経常利益ともに大幅な増加を果たし、収益性の改善が顕著に表れています。消費者の節約志向が強まる中で、「地域最安値」の実現に注力してきた同社の戦略が奏功している様子がわかります。また、物流の最適化や自社開発商品の拡販、店舗網の拡大など、経営の効率化にも積極的に取り組んでおり、今後の成長が期待できる企業だと評価できるでしょう。
大黒天物産株式会社の決算日や配当についてまとめました。
大黒天物産株式会社の決算期は6月1日から翌年5月31日までの1年間となっています。第2四半期決算は2023年9月1日から11月30日までの3ヶ月間の実績を報告しました。また、同社は2023年8月23日の定時株主総会で、2023年5月31日を基準日とする期末配当金を1株当たり29円とすることを決議しています。今後も安定した配当政策を維持していく方針のようです。