東京窯業株式会社の2023年度第3四半期決算を分析してみましょう。この企業は製鉄用耐火物や先端材料技術など、鉄鋼業界に強みを持つ会社です。今期は売上高が前年同期比6.0%増加と好調に推移しているようです。一方で、原材料や輸送費の高騰により、営業利益は前年同期比2.1%減となりました。しかし、経常利益は3.8%増加と順調に推移しています。企業体質の強さが感じられますね。
企業情報
企業名: 東京窯業株式会社
証券コード: 53630
決算期: 3月期
東京窯業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
東京窯業株式会社の決算期は3月期で、第3四半期の決算報告書は2024年2月14日に提出されています。通常の日本企業と同様に、年間4回の決算発表を行っているようですね。
主な事業
東京窯業株式会社は、製鉄用耐火物やファインセラミックス等の先端材料技術、環境創造技術を主力事業としています。国内外の鉄鋼業界を中心に幅広い顧客層を持っており、当社グループの強みとなっています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期の業績は、売上高が225億87百万円と前年同期比6.0%増と好調に推移しています。一方で、原材料高や輸送費用の高騰の影響により営業利益は2.1%減の24億34百万円となりました。しかし、経常利益は3.8%増の30億91百万円と順調に推移し、利益率も改善されています。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高は28,680百万円(2022年3月期)、22,587百万円(当第3四半期)と推移しています。また、経常利益は3,797百万円(2022年3月期)、3,091百万円(当第3四半期)と比較的安定して推移しており、コストコントロールも適切に行われていると考えられます。
四半期連結貸借対照表について
四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計が535億60百万円と前期末比37億50百万円増加しています。特に投資有価証券が大幅に増加しているのが特徴的ですね。一方、負債合計は107億31百万円と前期末比5億27百万円増加しており、純資産は428億28百万円と30億22百万円増加しています。
資産の部
流動資産は327億40百万円と前期末比13億53百万円増加し、固定資産は208億20百万円と21億96百万円増加しています。資産全体としても堅調に推移しているようです。
負債の部
負債は107億31百万円と前期末比5億27百万円増加しています。その中でも繰延税金負債が大幅に増加しています。
純資産の部
純資産は428億28百万円と前期末比30億22百万円増加しています。その主な要因は、その他有価証券評価差額金の増加や利益剰余金の増加によるものです。
ROAとROE
ROAは前期の4.5%から当第3四半期の3.6%に低下しています。一方、ROEは前期の5.5%から当第3四半期の4.3%とやや低下しましたが、依然として高い水準を維持しています。これは当社の高い収益性と自己資本比率の高さを示しています。
キャッシュフロー
キャッシュフロー計算書は開示されていませんが、財務諸表から現金及び預金は前期末比12億96百万円増加していることが分かります。営業活動によるキャッシュ・フローが増加したと考えられます。
配当の支払額
当第3四半期では、2023年6月29日と2023年11月14日にそれぞれ6円と8円の配当を実施しています。前年同期と比べて配当金は増加しており、株主還元も強化されていると言えるでしょう。
今後の展望
東京窯業は鉄鋼業界に強みを持つ企業ですが、経営環境が不透明な中、原材料価格高騰などのコスト上昇への対応が課題となっています。しかし、品質と生産性の向上に取り組み、堅調な業績を維持しており、今後の成長が期待されます。
編集部のまとめ
東京窯業株式会社の2023年度第3四半期決算は、売上高は増加したものの原価率上昇により営業利益が減少しましたが、経常利益は増加と健全な業績を維持しています。資産と純資産が堅調に増加しており、財務体質の強化が進んでいることが分かりました。また、配当の増加により株主還元も強化されています。今後の原料価格高騰の影響に注目しつつ、同社の成長が期待されます。
東京窯業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
東京窯業株式会社の決算期は3月期で、第3四半期の決算報告書は2024年2月14日に提出されました。また、当第3四半期では2023年6月と11月に配当を実施しており、株主還元も強化されています。今後も同社の業績に注目していきたいと思います。