株式会社オーケーエムの2023年12月期第3四半期決算が発表されました。同社はバルブ製造販売を主要事業とする企業で、自動車や産業機械、造船など幅広い分野に製品を提供しています。今期の売上高は前年同期比6.1%増の70.44億円となり、部品供給や販売価格改定の効果が現れてきています。利益面でも営業利益は前年同期比9.5%減の5.71億円となりましたが、依然として高水準の収益性を維持しています。今後は成長市場への対応やコストコントロールに注力し、さらなる業績拡大を目指していきます。
企業情報
企業名: 株式会社オーケーエム
証券コード: 62290
決算期: 3月期
株式会社オーケーエムの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社オーケーエムの決算日は3月31日です。年4回の四半期決算を行っており、今回報告された決算は第3四半期(10月1日~12月31日)の決算です。
主な事業
株式会社オーケーエムはバルブ製造販売を主要事業としています。自動車、産業機械、造船、建築設備など幅広い分野にバルブを提供しています。特に、環境対応製品の需要が高まっており、排ガス規制対応バルブや液化天然ガス(LNG)燃料用バルブなどが好調に推移しています。
今期の業績と利益率は?
今期の売上高は70.44億円で前年同期比6.1%増、営業利益は5.71億円と前年同期比9.5%減となりました。部品供給や販売価格改定の効果により増収となりましたが、原材料価格の高止まりや販管費の増加により減益となりました。利益率は営業利益率8.1%、経常利益率8.4%と高水準を維持しています。
売上・利益の推移
最近3期の売上高は91.64億円→66.40億円→70.44億円と推移しています。利益面では、経常利益が8.31億円→6.12億円→5.92億円と高水準を維持しており、安定した収益力を誇っています。市場環境の変化に柔軟に対応しながら、収益性の高い事業展開を行っています。
四半期連結貸借対照表について
株式会社オーケーエムの2023年12月末の連結貸借対照表は、総資産が128.25億円、負債合計が31.92億円、純資産が96.33億円となっています。前期末比で資産は2.50億円増加し、負債は1.72億円減少、純資産が4.23億円増加しています。
資産の部
総資産の増加は、電子記録債権が5.20億円、棚卸資産が1.42億円増加したことが主な要因です。一方で現金及び預金が3.91億円減少しています。
負債の部
負債合計の減少は、長期借入金が1.79億円減少したことが主な要因です。一方で電子記録債務が1.00億円、支払手形及び買掛金が0.19億円増加しています。
純資産の部
純資産の増加は、利益剰余金が2.47億円、為替換算調整勘定が1.62億円増加したことが主な要因です。自己資本比率は前期末の73.2%から75.1%に上昇し、財務体質が強化されています。
ROAとROE
株式会社オーケーエムのROA(総資産経常利益率)は前期の4.6%から4.6%と横ばいとなっています。一方でROE(自己資本利益率)は前期の10.8%から7.2%と低下しています。これは利益の減少と株主資本の増加により、収益性が一時的に低下したためと考えられます。今後は成長市場への対応やコストコントロールに注力し、収益性の改善に努めていく方針です。
キャッシュフロー
株式会社オーケーエムの2023年12月期第3四半期のキャッシュ・フローは開示されていません。過去の推移をみると、営業活動によるキャッシュ・フローは安定して黒字を計上しており、設備投資などの投資活動によりキャッシュが減少する一方で、借入金の返済などの財務活動でキャッシュが減少するといった傾向がみられます。今後の投資や財務活動の動向に注目が必要です。
配当の支払額
株式会社オーケーエムは2023年6月に1株当たり40円の配当を実施しました。うち5円は特別配当となっています。前期は1株当たり45円(うち10円は創業120周年記念配当)の配当を行っており、株主還元の充実を図っています。今後も安定配当の継続と適正な株主還元に努める方針です。
今後の展望
株式会社オーケーエムは2022年5月に「Create200 第1次中期経営計画(2023年3月期~2025年3月期)」を策定し、2030年度の連結売上高200億円を目標に掲げています。具体的には、脱炭素化に向けたクリーンエネルギー市場への対応強化や、既存製品の販売力強化、企業体質の改善などに取り組んでいきます。原材料価格高騰の影響を最小限に抑えつつ、持続的な成長を目指していきます。
編集部のまとめ
株式会社オーケーエムは、バルブ製造販売を主力事業とする企業で、成長市場への対応力強化と既存事業の収益性改善に取り組んでいます。第3四半期の業績は増収減益となりましたが、依然として高水準の収益力を維持しており、健全な財務状況を維持しています。今後の脱炭素化対応製品の販売拡大や生産性向上に注目が集まります。中期的な成長と株主還元の向上が期待されます。
株式会社オーケーエムの決算日や配当についてまとめました。
株式会社オーケーエムの決算日は3月31日で、年4回の四半期決算を行っています。2023年3月期第3四半期は売上高70.44億円、経常利益5.92億円で前年同期比増収減益となりました。配当は1株当たり40円(うち5円は特別配当)と、前期の45円から減少しましたが、安定した配当政策を継続しています。今後は脱炭素化関連製品の需要拡大などに期待がかかっています。