株式会社フェニックスバイオは、2023年12月期第3四半期決算を発表しました。売上高は前年同期比20.0%減の1,328,631千円となりましたが、営業利益は30,718千円を計上するなど、着実に業績を伸ばしています。この決算内容をご紹介します。
企業情報
企業名: 株式会社フェニックスバイオ
証券コード: 61900
決算期: 2023年12月期
株式会社フェニックスバイオの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社フェニックスバイオは、3月31日を決算日としています。第3四半期決算は2023年12月31日までの期間の業績を発表したものです。
主な事業
株式会社フェニックスバイオは、ヒト肝細胞キメラマウス「PXBマウス」を中心とした医薬品開発分野向けの受託試験サービス事業を行っています。医薬品の安全性評価や薬効薬理試験、新薬開発のためのツールとして、PXBマウスが高く評価されています。国内外の大手製薬企業や研究機関に同製品を提供しており、順調に事業を拡大しています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の売上高は1,328,631千円と前年同期比20.0%減少しましたが、営業利益は30,718千円を計上するなど、着実に収益性が向上しています。主力のPXBマウスの安全性等分野での販売が好調に推移したことが、収益改善につながりました。
売上・利益の推移
過去3年間の業績を見ると、売上高は2021年3月期に1,849,916千円をピークに減少傾向にあります。一方、営業利益は2022年3月期に508,448千円を計上するなど、収益性は大きく改善しています。PXBマウスの需要が海外を中心に堅調に推移しており、今後も安定的な収益確保が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
株式会社フェニックスバイオの2023年12月期第3四半期末の総資産は2,697,847千円となり、前期末比320,813千円の減少となりました。負債合計は923,774千円と大幅に減少しています。一方、純資産は1,774,073千円と前期末比259,602千円増加しており、自己資本比率も65.2%と財務体質が強化されています。
資産の部
流動資産は2,120,361千円と前期末比171,755千円減少しました。一方、固定資産は577,486千円と前期末比149,058千円減少しています。現金及び預金の減少や投資有価証券の償還などが主な要因です。
負債の部
流動負債は402,827千円と前期末比883,309千円減少しました。これは主に、転換社債型新株予約権付社債の償還によるものです。固定負債は520,947千円と前期末比302,893千円増加しています。
純資産の部
純資産合計は1,774,073千円と前期末比259,602千円増加しました。これは主に転換社債型新株予約権付社債の転換により資本金及び資本剰余金が増加したことによります。
ROAとROE
株式会社フェニックスバイオのROA(総資産利益率)は前期の16.7%から大きく低下し、当第3四半期は1.1%となっています。一方、ROE(自己資本利益率)は前期の28.2%から4.8%へ低下しました。これは主に売上高の減少と営業利益の大幅な減少が影響しています。今後は収益性の向上により、ROAとROEの改善が期待されます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況については、四半期連結キャッシュ・フロー計算書が開示されていないため詳細は不明です。ただし、現金及び預金残高は1,382,269千円と依然として十分な手元流動性を確保しており、今後の事業展開に活用できる状況にあると考えられます。
配当の支払額
株式会社フェニックスバイオは現在、配当を行っていません。過去3年間も無配が続いています。今後の事業環境の変化や収益性の改善を見据えながら、適切な時期に配当の検討を行うことが期待されます。
今後の展望
株式会社フェニックスバイオは、主力のPXBマウスが国内外の製薬企業等から高い評価を得ており、今後も販売拡大が期待できます。安全性等分野でのマウス販売が引き続き好調に推移していることから、次期以降の業績回復が見込まれます。一方で、一時的な売上減少やコスト増加などの課題はありますが、中長期的な視点での事業戦略の実現に期待が寄せられています。
編集部のまとめ
株式会社フェニックスバイオは、主力製品のPXBマウスの販売が堅調に推移し、収益性の改善が進んでいます。当期は一時的な減収となったものの、営業利益を確保するなど、着実に業績を向上させています。今後は更なる事業拡大が期待されるとともに、適切な時期に配当の実施も望まれます。株主の皆様には今後の動向にご注目いただきたいと思います。
株式会社フェニックスバイオの決算日や配当についてまとめました。
株式会社フェニックスバイオの決算日は3月31日で、第3四半期決算を2023年12月31日までの期間で発表しました。直近の配当実績はありませんが、中長期的な事業拡大と収益性向上が期待されています。