エイベックス株式会社の2023年12月期第3四半期決算は、売上高は前年同期比10.4%増の943億82百万円と好調でした。音楽事業の売上が順調に推移したことが主な要因です。一方、利益面では営業利益が前年同期比52.8%減と苦戦しました。これは、売上総利益率の低下や販売費及び一般管理費の増加などが影響しています。今後は新たなIPの発掘や育成に注力し、グループ全体の収益力向上を目指していきます。
企業情報
企業名: エイベックス株式会社
証券コード: E02453
決算期: 3月期
エイベックス株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
エイベックス株式会社の決算日は3月31日です。決算発表は通常5月中旬頃に行われ、四半期決算は2月、5月、8月、11月に発表されます。
主な事業
エイベックス株式会社は、音楽、アニメ・映像、デジタル、海外の4つの事業を展開しています。音楽事業ではアーティストの育成や音楽コンテンツの製作・販売などを行い、アニメ・映像事業では国内外でのアニメ作品の制作・配信などを手がけています。また、デジタル事業では動画配信サービスの提供、海外事業では海外市場での音楽・アニメ・映像などのコンテンツ展開を行っています。
今期の業績と利益率は?
2023年12月期第3四半期の業績は、売上高が943億82百万円と前年同期比10.4%増加しました。音楽事業の売上が好調に推移したことが主な要因です。一方、営業利益は15億77百万円と前年同期比52.8%減少しています。これは、売上総利益率の低下や販売費及び一般管理費の増加などの影響によるものです。
売上・利益の推移
最近3年間の推移をみると、売上高は増加傾向にあり、2023年3月期は1,215億61百万円と過去最高を記録しました。一方、利益面では2022年3月期に大幅な増益となりましたが、2023年12月期第3四半期は前年同期比で減益となりました。今後は新規事業の立ち上げなどにより、売上及び利益の更なる拡大を目指していきます。
四半期連結貸借対照表について
2023年12月期第3四半期末の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は1,121億6百万円となっています。前期末から31億91百万円増加しました。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が49億16百万円増加したほか、投資その他の資産の「その他」が13億24百万円増加しました。一方で、投資有価証券が29億21百万円減少しています。
負債の部
負債の部では、支払手形及び買掛金が31億27百万円増加したほか、流動負債の「その他」が58億76百万円増加しました。一方で、未払金が17億38百万円減少しています。
純資産の部
純資産の部では、その他有価証券評価差額金が18億64百万円減少したほか、利益剰余金が11億31百万円減少しています。この結果、純資産合計は563億6百万円となりました。
ROAとROE
ROAは前期末の5.1%から当第3四半期末は4.3%と低下しています。
一方、ROEは前期末の10.8%から当第3四半期末は9.1%と低下しています。これは利益の減少と自己資本の減少が主な要因です。今後は収益力の向上と資本効率の改善に取り組む必要があります。
キャッシュフロー
直近の四半期連結キャッシュ・フロー計算書を見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは黒字を維持しています。一方で、投資活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなっています。今後は事業拡大に向けた投資などが見込まれるため、財務体質の強化が課題になると考えられます。
配当の支払額
直近の年間配当金は1株当たり50円(中間配当25円、期末配当25円)となっています。配当性向は前期が82.1%、当期は見通しが未発表のため未定ですが、株主還元への取り組みを強化していく方針です。
今後の展望
エイベックス株式会社は2022年5月に新中期経営計画「avex vision 2027」を発表しました。この計画では、「多様な地域・多様な分野で”愛される”IPの発掘・育成」を重点戦略として掲げ、各事業領域でのIPの開発・獲得に投資を強化していく方針です。
今後は、音楽・アニメ・映像などのコンテンツ事業の強化に加え、デジタル事業やグローバル展開の強化など、企業価値の向上に取り組んでいきます。
編集部のまとめ
エイベックス株式会社の2023年12月期第3四半期決算は、音楽事業の好調な業績によって増収となりました。一方で利益は減益となりました。
今後はIPの開発や新規事業の立ち上げなどにより、さらなる成長を目指していくことが期待されます。株主還元の強化や収益力改善にも注目が集まるでしょう。
エイベックス株式会社の決算日や配当についてまとめました。
エイベックス株式会社の決算日は3月31日で、決算発表は5月中旬頃に行われます。
直近の年間配当金は1株当たり50円(中間配当25円、期末配当25円)となっています。今後も株主還元への取り組みを強化していく方針です。