デクセリアルズ株式会社の2023年12月期第3四半期決算報告書の内容をご紹介します。売上高は前年同期比7.5%減の80,717百万円となりましたが、利益率は高水準を維持しており、同業他社と比べて健全な経営状況にあると言えます。今後の事業展望も明るく、同社の業績に期待が高まっています。
企業情報
企業名: デクセリアルズ株式会社
証券コード: 49800
決算期: 3月期
デクセリアルズ株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
デクセリアルズ株式会社は3月31日を決算日としており、年4回の四半期決算を行っています。決算短信の発表は、4月、7月、10月、2月頃に行われます。
主な事業
デクセリアルズ株式会社は、光学材料部品事業と電子材料部品事業を展開しています。光学フィルムや光学樹脂材料、異方性導電膜(ACF)、表面実装型ヒューズ、マイクロデバイス、光半導体などの製品を製造・販売しています。これらの製品は、スマートフォンやタブレット、ノートPCなどのコンシューマー向け電子機器や、産業機械、自動車など、幅広い分野で使用されています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が80,717百万円と前年同期比7.5%減、営業利益が26,658百万円と同9.0%減、経常利益が23,352百万円と同14.2%減、親会社株主に帰属する四半期純利益が16,843百万円と同9.7%減となりました。利益率は高水準を維持しており、同業他社と比べて営業利益率が約33%と非常に高い水準となっています。
売上・利益の推移
売上高は、光学材料部品事業の一部製品の需要減少により前年同期比で減少しましたが、電子材料部品事業が増収を維持したことで減収幅は抑えられています。一方で、利益面では営業利益率の高い光学材料部品事業の減収影響から全体として減益となりました。これまでの中期的な売上・利益の推移を見ると、着実な成長を遂げてきていることがわかります。
四半期連結貸借対照表について
資産の部
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は135,074百万円と、前連結会計年度末と比べ8,694百万円増加しています。流動資産は9,418百万円増加の68,657百万円、固定資産は724百万円減少の66,416百万円となっています。
負債の部
負債合計は50,080百万円と、前連結会計年度末と比べ2,524百万円減少しています。流動負債は7,169百万円減少の27,905百万円、固定負債は4,644百万円増加の22,174百万円となっています。
純資産の部
純資産合計は84,994百万円と、前連結会計年度末と比べ11,219百万円増加しています。自己資本比率は62.9%と高水準を維持しています。
ROAとROE
ROAは12.5%、ROEは19.8%と、ともに高水準を維持しています。これは、高収益性と効率的な資産運用により実現されています。同業他社と比べて突出した収益力と資本効率の高さが特徴といえます。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは26,126百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは4,542百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは17,740百万円の支出となっています。設備投資や研究開発投資、株主還元などに積極的に取り組むことで、長期的な成長と企業価値向上につながっています。
配当の支払額
デクセリアルズ株式会社は、株主への還元を重視しており、当期の年間配当金は70円(うち中間配当35円)を予定しています。この水準は過去最高の配当額となっており、株主の期待に応えるものとなっています。
今後の展望
コンシューマー市場での在庫調整が落ち着き、全体としての需要回復が期待されることから、今後の業績は着実に改善していくと見られます。また、半導体や電子部品の需要は中長期的に伸びていく見通しであり、同社の高い競争力を活かして、更なる成長が期待できます。
編集部のまとめ
デクセリアルズ株式会社の2023年12月期第3四半期決算は、一時的な需要減少の影響を受けたものの、全体としては健全な経営状況を維持しています。利益率の高さが際立つ同社は、中長期的な成長が期待できる優良企業と評価できます。今後も同社の動向に注目していきましょう。
デクセリアルズ株式会社の決算日や配当についてまとめました。
デクセリアルズ株式会社の決算日は3月31日で、年4回の四半期決算を行っています。配当金は、当期の年間配当金が70円と過去最高となる予定です。同社は株主還元を重視しており、今後も安定的な配当が期待できる企業といえます。