新型コロナウイルスの影響が収まりつつあり、鉄建建設株式会社の業績も堅調に推移していることがわかりました。土木工事と建築工事の受注が増加し、売上高が15.4%増加しました。一方で、コストの上昇により利益率は低下したものの、経常利益は68.7%増と大幅な増益となりました。今後も経済の回復とともに同社の業績は順調に推移していくと見られます。
企業情報
企業名: 鉄建建設株式会社
証券コード: E00065
決算期: 3月期
鉄建建設株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
鉄建建設株式会社の決算期は3月期で、第3四半期を対象とした今回の決算は、2023年12月31日を基準日としています。3月決算の企業では一般的に、第4四半期の完成工事高が他の四半期に比べて多くなる傾向があります。
主な事業
鉄建建設株式会社は、土木工事と建築工事を主な事業としています。土木事業では鉄道・道路などのインフラ整備に強みを持ち、建築事業では大型商業施設やオフィスビルなどの建設を手掛けています。また、不動産事業や付帯事業など、多岐にわたる事業を展開しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が132,658百万円と前年同期比15.4%の増収となりました。一方で、主に建築工事におけるコストの上昇が影響し、営業利益は961百万円と前年同期比33.4%の減益となりました。しかし、為替差益などの計上により、経常利益は1,775百万円と前年同期比68.7%の大幅な増益となりました。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高は、160,743百万円から132,658百万円まで推移しています。一方、利益面では、経常利益が1,526百万円から1,775百万円へと増加傾向にあります。今回の大幅な増益は、主に為替差益の計上によるものと見られます。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、236,169百万円と、前連結会計年度末に比べ52,772百万円増加しました。これは主に、受取手形・完成工事未収入金等の増加によるものです。一方、負債合計は165,599百万円と47,746百万円増加しました。この増加は主に短期借入金の増加によるものです。純資産合計は70,570百万円と、前連結会計年度末に比べ5,026百万円増加しました。
資産の部
資産の部では、受取手形・完成工事未収入金等が41,976百万円増加したことが大きな要因です。一方で、有形固定資産は1,069百万円減少しました。
負債の部
負債の部では、短期借入金が43,855百万円増加したことが大きな要因となっています。その一方で、長期借入金は1,375百万円減少しました。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が3,312百万円増加したほか、その他有価証券評価差額金が3,011百万円増加しています。これらの増加により、純資産合計は5,026百万円増加しました。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は、前期末の35.5%から当第3四半期末は29.7%に低下しています。一方、ROE(自己資本利益率)は、前期末の10.9%から20.2%と大幅に上昇しています。これは、利益の増加に加え、自己資本の割合が高まったことが要因と考えられます。
キャッシュフロー
当社は四半期連結キャッシュ・フロー計算書を作成していないため、詳細な情報は開示されていませんが、営業活動によるキャッシュ・フローは概ね良好と推測されます。また、第3四半期末の現金預金残高は20,012百万円と、前期末に比べ2,823百万円増加しています。
配当の支払額
鉄建建設株式会社は、年間の配当方針として1株当たり80円の配当を実施しています。当第3四半期連結累計期間においても、1株当たり80円の配当を実施しました。これは、前期と同水準の配当となっています。
今後の展望
鉄建建設株式会社は、建設市場の回復基調を背景に、公共投資と民間投資が底堅く推移すると見込んでいます。一方で、建設コストの高止まりや技能労働者不足などのリスクも意識しており、これらへの対策が重要となっています。今後も、収益性の向上とグループ経営の強化に取り組み、持続的な成長を目指していきます。
編集部のまとめ
鉄建建設株式会社の業績は、受注環境の改善により売上高が増加したものの、コスト上昇の影響で営業利益は減益となりました。しかし、為替差益の計上などにより経常利益は大幅増益を達成しました。今後も建設需要の回復が期待されるものの、コスト上昇への対応が課題となっています。今後の動向に注目が集まります。
鉄建建設株式会社の決算日や配当についてまとめました。
鉄建建設株式会社の決算期は3月末で、今回の決算は2023年12月31日を基準日としたものです。年間配当は1株当たり80円と、前期と同水準を維持しています。今後も安定的な配当の実施が期待されます。