株式会社QDレーザの決算報告書を見てみると、この会社は半導体レーザデバイスや革新的なレーザ光学機器を開発している非常に注目度の高い企業だということがわかりました。売上高は前年同期比31.5%増と大幅な増収となり、また今後の成長にも期待が高まっている企業だと感じました。
企業情報
企業名: 株式会社QDレーザ
証券コード: 66130
決算期: 2023年3月31日
株式会社QDレーザの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社QDレーザの決算は年4回の四半期決算で、最終的な本決算は3月31日に行われます。この四半期決算報告書は、2023年4月1日から12月31日までの第3四半期の業績を示しています。
主な事業
株式会社QDレーザは、半導体レーザデバイス事業とレーザアイウェア事業の2つの事業を展開しています。半導体レーザデバイス事業では、高性能な精密加工用DFBレーザや通信用量子ドットレーザなどの開発・製造・販売を行っています。また、レーザアイウェア事業では、網膜投影式ビューファインダやスマートグラス等の開発・販売に注力しています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期累計期間の売上高は904,762千円と前年同期比31.5%の増収となりました。一方で、レーザアイウェア事業の立ち上げに伴う販売費及び一般管理費の増加により、経常損失は366,431千円となりました。ただし、収益性の高いレーザデバイス事業の好調な売上推移により、徐々に利益率の改善が期待できそうです。
売上・利益の推移
過去3年の売上高と経常損失の推移を見ると、売上高は堅調に増加する一方で、経常損失は縮小してきていることがわかります。これは、レーザデバイス事業の収益性改善と、レーザアイウェア事業の立ち上がりに伴う先行投資の減少によるものと考えられます。今後は、両事業のさらなる成長により、黒字化につながることが期待できます。
四半期連結貸借対照表について
株式会社QDレーザの四半期貸借対照表を見ると、資産、負債、純資産のいずれも前期末から大きな変動がみられます。
資産の部
資産合計は6,289,762千円と、前期末から1,371,363千円増加しています。これは主に現金及び預金の増加によるものです。また、商品及び製品や仕掛品も増加しており、事業拡大に向けた設備投資や生産体制の強化が進んでいることが伺えます。
負債の部
負債合計は364,981千円と、前期末から113,610千円減少しています。これは主に買掛金の減少によるものです。資金繰りは良好に推移していると評価できます。
純資産の部
純資産合計は5,924,781千円と、前期末から1,484,973千円増加しています。これは主に新株予約権の行使による資本金及び資本剰余金の増加によるものです。財務体質の改善が進んでおり、今後の事業展開に向けた良好な財務基盤が築かれています。
ROAとROE
ROAは前期の-11.2%から当期は-5.9%と改善傾向にあります。これは、資産効率の向上により収益性が高まってきていることを示しています。一方でROEは前期の-12.3%から当期は-6.2%と依然低い水準にありますが、今後の業績改善とともに上昇していくことが期待されます。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスながら、投資活動によるキャッシュ・フローはプラスとなっています。これは、研究開発投資や設備投資などが進められている一方で、新株予約権の行使による資金調達も順調に行われていることを示しています。今後、さらなる成長投資を行いつつ、確実に財務基盤を強化していくことが重要だと思われます。
配当の支払額
株式会社QDレーザは現時点では配当を実施していないため、利益の内部留保に注力しているものと考えられます。今後の業績回復と事業成長を見守る必要がありますが、株主還元を視野に入れた経営が期待されます。
今後の展望
株式会社QDレーザは、半導体レーザデバイス事業とレーザアイウェア事業の2つの柱を通じて、さらなる成長が期待できる企業です。デバイス事業では、通信や医療などの分野における需要増加が見込まれ、アイウェア事業では眼の健康チェックサービスなど新しいビジネスモデルの確立により、中長期的な収益拡大が期待できます。今後の事業成長と利益率改善に注目していきたいと思います。
編集部のまとめ
株式会社QDレーザは、半導体レーザデバイスやレーザ光学機器の開発・製造を手掛ける注目の企業です。当期は大幅な増収となり、今後の成長性に期待が高まっています。財務体質の強化や新事業の立ち上がりにも注目が集まっており、中長期的な業績改善が期待できそうです。引き続き同社の動向を注視していきたいと思います。
株式会社QDレーザの決算日や配当についてまとめました。
株式会社QDレーザの決算日は3月31日で、年4回の四半期決算を行っています。また、同社は現在のところ配当を実施していません。業績回復と事業成長を見守る必要がありますが、今後の株主還元にも期待が寄せられています。