株式会社サイゼリヤの2023年11月期第1四半期決算が発表されました。売上高は52,646百万円と前年同期比22.1%の大幅増加となり、経常利益は37.6億円と2倍以上の伸びを示しました。業績好調の要因は、新型コロナウイルス感染症の影響が和らぎ、客数が増加傾向にあることが背景にあります。しかし、食材価格やエネルギー価格の上昇により、収益面では厳しい状況が続いています。
企業情報
企業名: 株式会社サイゼリヤ
証券コード: 75810
決算期: 8月
株式会社サイゼリヤの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社サイゼリヤの決算期は8月31日です。第1四半期決算は2023年11月30日が期末日となります。
主な事業
株式会社サイゼリヤは、イタリア料理をメインとしたファミリーレストランチェーンを展開しています。2023年11月30日時点で国内外合わせて2,269店舗を展開しています。国内では「サイゼリヤ」ブランド、海外ではアジア地域を中心に「SAIZERIYA」ブランドを展開しています。店舗の99%以上をテナント出店で運営しており、低コストで出店を進めることができるのが特徴です。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期連結累計期間の売上高は52,646百万円と前年同期比22.1%の大幅な増収となりました。営業利益は34.6億円と2倍近い伸びを示しています。新型コロナウイルス感染症の影響が和らぎ、経済活動の正常化が進んだことが業績向上につながりました。ただし、食材価格やエネルギー価格の高騰により、利益率の改善ペースは鈍化しています。
売上・利益の推移
過去3年間の業績を見ると、新型コロナウイルス感染症の影響により2022年8月期は大幅な減収減益となりましたが、2023年8月期は売上高7,949億円、経常利益51.5億円と回復基調にあります。今期第1四半期の業績も好調で、売上高は52,646百万円、経常利益は37.6億円と、前年同期比で大幅な増収増益を達成しました。今後も経済活動の正常化に伴い、業績の回復が期待されます。
四半期連結貸借対照表について
当第1四半期連結会計期間末の総資産は1,602億63百万円と、前連結会計年度末と比べ51.4億円増加しました。現金及び預金が36.3億円増加したことが主な要因です。一方、負債合計は579.3億円と18.4億円増加しており、買掛金や賞与引当金の増加などが主な要因です。純資産合計は1,023.3億円と32.9億円増加し、自己資本比率は63.6%となりました。
資産の部
当第1四半期連結会計期間末の資産合計は1,602.6億円と前連結会計年度末比51.4億円増加しました。流動資産は924.8億円と46.3億円増加し、現金及び預金が36.3億円増加したことが主な要因です。固定資産は679.8億円と5.1億円増加しています。
負債の部
当第1四半期連結会計期間末の負債合計は579.3億円と前連結会計年度末比18.4億円増加しました。流動負債は410.9億円と15.6億円増加し、買掛金が7億円増加、賞与引当金が9.8億円増加したことが主因です。固定負債は168.4億円と2.8億円増加しています。
純資産の部
当第1四半期連結会計期間末の純資産合計は1,023.3億円と前連結会計年度末比32.9億円増加しました。利益剰余金が18.1億円増加したことが主な要因です。自己資本比率は63.6%となっています。
ROAとROE
株式会社サイゼリヤのROA(総資産利益率)は6.7%、ROE(自己資本利益率)は10.5%となっています。前年同期と比べROAは1.8ポイント、ROEは2.1ポイント上昇しており、業績の回復に伴い収益性が改善傾向にあります。今後は、原価や人件費の上昇を吸収しながら、更なる収益力の向上が期待されます。
キャッシュフロー
当第1四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動により36.3億円増加し、投資活動により10.2億円減少、財務活動により8.3億円減少しました。この結果、現金及び現金同等物は36.3億円増加し、期末残高は714.8億円となりました。新規出店や既存店の改装などに必要な設備投資を着実に行いつつ、営業キャッシュ・フローも堅調に推移しています。
配当の支払額
株式会社サイゼリヤは、2023年11月29日開催の定時株主総会において、1株当たり18円の期末配当を決定しました。前年同期比では増額となっており、配当総額は892百万円です。この配当は、2023年8月31日を基準日としたものです。株主還元を重視する同社の姿勢が継続されています。
今後の展望
株式会社サイゼリヤは、世界中の人々に健康的で美味しいイタリアの家庭料理を提供することを目指しています。2023年9月には店舗運営強化のためゾーンマネージャー制度を導入するなど、収益力の向上に向けた取り組みを進めています。今後も新型コロナウイルス感染症の影響を見極めつつ、原価や人件費の上昇への対応を図りながら、さらなる店舗展開と収益力の向上に努めていく方針です。
編集部のまとめ
株式会社サイゼリヤの2023年11月期第1四半期決算は、新型コロナウイルス感染症の影響が和らぎ、好調な業績となりました。売上高は前年同期比22.1%増の52,646百万円、経常利益は114.5%増の37.6億円と大幅な増収増益を達成しました。総資産も前期末比51.4億円増の1,602.6億円と健全な財務状況を維持しています。一方で、食材価格やエネルギー価格の高騰といった課題にも直面しています。今後は収益力の向上に向けた取り組みを強化し、持続的な成長を目指していくことが期待されます。
株式会社サイゼリヤの決算日や配当についてまとめました。
株式会社サイゼリヤの決算日は8月31日で、第1四半期決算は11月30日が期末日となります。また、2023年11月の定時株主総会において、1株当たり18円の期末配当が決定されました。この配当は、2023年8月31日を基準日としたものです。株主還元を重視する姿勢が継続されています。