株式会社クシムの最新決算報告書が発表されました。クシムは先進IT技術の社会実装に取り組むITベンチャーで、ブロックチェーン事業やシステムエンジニアリング事業などを展開しています。今回の決算では売上高の減少や営業損失の計上がありましたが、新サービスの投入や組織基盤の強化などに注力しており、今後の事業拡大に期待が高まっています。
企業情報
企業名: 株式会社クシム
証券コード: E05320
決算期: 2023年10月31日
株式会社クシムの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社クシムの決算日は10月31日で、四半期決算は1月31日、4月30日、7月31日、10月31日の年4回行われています。会社の事業年度は11月1日から翌年10月31日までの12ヶ月間となっています。
主な事業
株式会社クシムはブロックチェーンサービス事業、システムエンジニアリング事業、インキュベーション事業の3つを主要事業としています。ブロックチェーン技術の研究開発やコンサルティング、システム受託開発、SES事業などを手掛けており、中でも最近注目されているWeb3.0領域での取り組みが注目を集めています。
今期の業績と利益率は?
当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高41百万円、営業損失595百万円、経常損失654百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失650百万円となりました。前年同期と比べ大幅な減収と損失計上となっています。主な要因は、ブロックチェーンサービス事業での投資先の暗号資産評価損の計上などによるものです。
売上・利益の推移
クシムの売上高は前期174億円から当期41百万円と大幅に減少しました。一方で営業損失は1億2千6百万円から5億9千5百万円と大幅に悪化しています。経常損失も1億2千4百万円から6億5千4百万円と大幅に増加しています。この背景にはブロックチェーンサービス事業での投資先の暗号資産評価損計上などがあります。
四半期連結貸借対照表について
クシムの四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計は76,884百万円となっています。内訳としては流動資産が74,562百万円、固定資産が2,322百万円となっています。一方負債合計は73,059百万円となっており、純資産は3,825百万円となっています。
資産の部
主な資産としては現金及び預金1,748百万円、利用者暗号資産64,013百万円などが挙げられます。固定資産では投資有価証券1,322百万円などが主な項目となっています。
負債の部
主な負債は預り暗号資産64,013百万円、預り金7,001百万円などです。固定負債では長期借入金1,321百万円などが主な項目となっています。
純資産の部
純資産は3,825百万円で、内訳としては資本金が285百万円、資本剰余金が5,090百万円、利益剰余金が-1,578百万円となっています。
ROAとROE
クシムのROAは当期-3.4%と前期の-2.7%から低下しています。これは主に営業損失の拡大による収益性の悪化が影響しています。一方ROEは当期-17.0%と前期の-41.0%から改善傾向にあります。これは純資産の増加により自己資本比率が高まっているためです。
キャッシュフロー
クシムのキャッシュフローを見ると、営業活動によるキャッシュフローは△610百万円、投資活動によるキャッシュフローは△349百万円、財務活動によるキャッシュフローは1,179百万円となっています。現金及び現金同等物の期末残高は1,748百万円となっており、財務活動からの調達などにより一定の手元流動性を確保しています。
配当の支払額
当期は無配となっており、前期も無配でした。クシムは成長投資に注力しているため、配当の実施は検討されていないようです。今後の業績や財務状況の改善次第で配当の実施も期待されますが、当面は内部留保の確保が優先されると思われます。
今後の展望
クシムは中期経営計画に基づき、特にブロックチェーン領域への経営資源の投下に注力しています。ブロックチェーンゲームやGameFiの普及などに伴い、関連プロジェクトによる収益化も進んでおり、今後の成長が期待されます。また、暗号資産交換事業の子会社化などにより、事業基盤の拡大にも取り組んでいます。
編集部のまとめ
株式会社クシムの直近の決算では減収と大幅な損失計上となりましたが、ブロックチェーンやWeb3.0分野での事業展開に注力しており、今後の成長が期待されます。特にGameFiやトークンオノミクスなどの領域での取り組みが注目されます。一時的な業績悪化はあるものの、中長期的な事業拡大が期待できる企業といえるでしょう。
株式会社クシムの決算日や配当についてまとめました。
株式会社クシムの決算日は10月31日で、四半期決算は1月、4月、7月、10月の年4回行われています。今期は無配となっていますが、今後の業績や財務状況の改善次第で配当の実施も期待されます。ブロックチェーンやWeb3.0分野での取り組みに注目が集まっている企業です。