ミニストップ株式会社の2023年3月期第3四半期の決算報告がありましたので、その内容をご紹介します。短期的には記録的な暑さなど外部環境の影響はありましたが、中期的な成長戦略を着実に前進させた結果、全段階の利益が黒字化に転じてきています。今期は戦略的投資を進めながら、さらなる成長へのステップを踏み出していく期待が高まる決算となりました。
企業情報
企業名: ミニストップ株式会社
証券コード: E03188
決算期: 2023年3月期第3四半期
ミニストップ株式会社の決算日・決算時期(スケジュール）は？
ミニストップ株式会社の決算期は2月末日となっています。第3四半期決算は2023年3月1日~11月30日までの期間の業績を示したものです。
主な事業
ミニストップ株式会社は、国内外でコンビニエンスストア事業を展開しています。日本国内ではミニストップ店舗の直営店及び加盟店の経営を行っているほか、デリバリーサービスやEコマース、無人コンビニの「MINISTOP POCKET」など新事業にも注力しています。海外ではベトナムにおいて出店を進めており、着実な成長を遂げてきました。
今期の業績と利益率は？
当第3四半期連結累計期間の業績は、営業総収入が604億86百万円と前年同期比96.1%となりました。また、営業利益は86百万円と前年同期の営業損失から大幅に改善しました。増益の要因は、国内事業の既存店販売や新事業の成長、不採算店舗の計画的な閉鎖などによる効率化の推進によるものです。
売上・利益の推移
業績の推移をみると、2023年2月期の営業総収入は812億86百万円、経常利益は142百万円の赤字でしたが、当第3四半期連結累計期間では営業総収入が604億86百万円、経常利益が585百万円と黒字に転じています。不採算店舗の閉鎖や新事業の成長などにより、収益性の向上が進んでいる状況がうかがえます。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は778億14百万円となり、前連結会計年度末から14億2百万円減少しています。負債合計は363億88百万円で、前連結会計年度末から22億18百万円減少しました。一方、純資産は414億25百万円となり、前連結会計年度末から8億15百万円増加しています。
資産の部
資産の主な内訳は、現金及び預金が72億95百万円、関係会社預け金が150億円、売掛金や未収入金などの流動資産が合計で370億円となっています。固定資産では、有形固定資産が109億45百万円、差入保証金が109億88百万円となっています。
負債の部
負債の主な内訳は、買掛金が144億2百万円、未払金が40億83百万円、預り金が99億44百万円などとなっています。長期預り保証金が38億9百万円、資産除去債務が18億50百万円などの固定負債もあります。
純資産の部
純資産は414億25百万円で、前期末から8億15百万円増加しています。資本金は74億91百万円、利益剰余金は276億50百万円となっています。
ROAとROE
ROA(総資産利益率)は前期の1.8%から今期第3四半期は0.4%に改善しています。また、ROE(自己資本利益率)は前期の3.1%から今期第3四半期は0.8%に改善しました。赤字から黒字への転換により収益性が高まってきていることがうかがえます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況は開示されていませんが、営業活動により得られたキャッシュは、投資活動や財務活動に充てられたと推察されます。設備投資やM&A、借入返済などで資金が使われながらも、全体として安定的な財務体質を維持できているものと考えられます。
配当の支払額
ミニストップ株式会社は、年2回の配当を実施しています。2023年4月と11月にそれぞれ1株当たり10円の配当を行い、年間の配当総額は580百万円となりました。株主還元につきましても、着実に実施されていると評価できます。
今後の展望
ミニストップ株式会社は、「おいしさ」と「便利さ」で社会に貢献していくというミッションのもと、国内外でさまざまな成長戦略に取り組んでいます。国内では既存店活性化やデリバリー、Eコマースなどの新事業の育成、海外ではベトナムでの出店拡大など、中長期的な成長に向けた投資を進めています。中期的な業績の伸びが期待できる状況にあると言えるでしょう。
編集部のまとめ
ミニストップ株式会社は、外部環境の変化に対応しつつ中長期的な成長戦略を着実に展開している企業だと評価できます。国内外で新たな収益源の育成に注力しながら、不採算店舗の整理など経営の効率化にも取り組んでおり、収益性の向上も見られます。今後も持続的な成長を目指して、様々な施策に取り組んでいくことが期待されます。
ミニストップ株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ミニストップ株式会社の決算日は2月末日で、第3四半期決算は2023年3月1日~11月30日までの期間の業績を示したものです。また、年2回の配当を実施しており、2023年度の配当総額は580百万円となっています。株主還元にも力を入れている様子がうかがえます。
