株式会社GA technologiesの2023年10月期第1四半期の決算は大変好調でした。売上収益が前年同期比42.6%増の34,339百万円と大きく伸びたほか、事業利益も400百万円と前年同期の551百万円の事業損失から黒字化を果たしましたね。RENOSYマーケットプレイス事業とITANDI事業が牽引役となって業績を押し上げています。
企業情報
企業名: 株式会社GA technologies
証券コード: E34177
決算期: 10月期
株式会社GA technologiesの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社GA technologiesの決算日は 10月31日です。決算は年に年4回の四半期決算を行っており、本日ご紹介したのは2023年10月期第1四半期(2023年11月1日~2024年1月31日)の決算内容となります。
主な事業
株式会社GA technologiesは、主に「RENOSYマーケットプレイス事業」と「ITANDI事業」の2つの事業を展開しています。RENOSYマーケットプレイス事業では、ネット不動産マーケットプレイスでの投資用不動産の購入・売却やサブスクリプションサービスなどを行っています。ITANDI事業では、不動産賃貸管理業務のデジタル化を支援するSaaSの提供などを行っています。最近では、不動産売買仲介会社向けのSaaSなども手掛けるようになりました。
今期の業績と利益率は?
2023年10月期第1四半期の業績は大変好調で、売上収益は34,339百万円、売上総利益は5,720百万円と前年同期に比べそれぞれ42.6%、49.7%の大幅な増加となりました。また、事業利益も400百万円の黒字と前年同期の事業損失から大きく回復しています。利益率でみると、売上総利益率は16.6%、事業利益率は6.8%となっており、着実に収益性が改善されています。
売上・利益の推移
売上収益は2022年10月期から増加傾向にあり、2023年10月期第1四半期には34,339百万円と大幅に拡大しました。一方、利益面では2022年10月期第1四半期は事業損失でしたが、2023年10月期第1四半期には事業利益400百万円と黒字に転換しています。RENOSYマーケットプレイス事業とITANDI事業の好調な業績が寄与しているようですね。
四半期連結貸借対照表について
株式会社GA technologiesの四半期連結貸借対照表を見ると、資産合計は65,910百万円となっています。前期末から4,558百万円増加しており、主な要因はのれんが2,750百万円増加したことなどによります。一方の負債合計は45,102百万円と前期末から4,334百万円増加しています。これは主にその他の金融負債が3,516百万円増加したことなどが影響しています。
資産の部
資産の部では、流動資産が32,834百万円と前期末から1,692百万円増加しています。その主な増加要因は、その他の金融資産が3,707百万円増加した一方で、現金及び現金同等物が2,799百万円減少したことです。また、非流動資産は33,076百万円と前期末から2,865百万円増加しており、これは主にのれんが2,750百万円増加したことによるものです。
負債の部
負債の部では、流動負債が26,779百万円と前期末から2,959百万円増加しています。その主な増加要因は、その他の金融負債が3,516百万円増加したことです。また、非流動負債は18,322百万円と前期末から1,375百万円増加しており、これは主に社債及び借入金が1,905百万円増加した一方で、リース負債が732百万円減少したことによるものです。
純資産の部
純資産の部では、資本合計は20,808百万円と前期末から224百万円増加しています。これは主に利益剰余金が84百万円増加したことによるものです。
ROAとROE
株式会社GA technologiesのROAは前期末の31.5%から当第1四半期末には33.3%に改善しています。また、ROEは前期末の33.5%から当第1四半期末には33.3%とほぼ横ばいとなっています。売上や利益が伸びたことで収益性が向上し、ROAが改善したと言えるでしょう。一方、ROEは総資産利益率の改善と自己資本比率の低下が相殺された結果、ほぼ横ばいとなっています。
キャッシュフロー
当第1四半期のキャッシュ・フローを見ると、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナス708百万円と前年同期より改善したものの、なお赤字となっています。これは主に、法人所得税の支払額673百万円などがあったためです。一方、投資活動によるキャッシュ・フローはマイナス3,606百万円と前年同期より大幅に減少しており、これは主に企業結合による支出2,596百万円があったためです。財務活動では1,542百万円のキャッシュインフローとなっています。
配当の支払額
株式会社GA technologiesは現在、配当を実施していません。成長投資に資金を振り向けている状況で、配当よりも事業拡大に注力しているようです。今後の業績拡大と収益性の向上を見守る必要がありますが、将来的には株主還元も検討していくことが期待されます。
今後の展望
株式会社GA technologiesは、RENOSYマーケットプレイス事業とITANDI事業を成長の柱に据えて、事業拡大に注力していく方針です。最近では、不動産売買仲介会社向けのSaaSを提供する株式会社Housmartを子会社化するなど、M&Aを通じた成長戦略も積極的に推進しています。今後も不動産テクノロジー分野でのリーディングカンパニーとしての地位を確立し、グローバルな展開を加速させていくことが期待されます。
編集部のまとめ
株式会社GA technologiesの2023年10月期第1四半期決算は、売上収益、利益ともに大幅な増加を果たし、特に事業利益の黒字化は注目に値する好決算でした。RENOSYマーケットプレイス事業とITANDI事業の好調な業績が牽引役となっています。今後も不動産テクノロジー分野での事業拡大を加速させ、企業価値の向上につなげていくことが期待されます。
株式会社GA technologiesの決算日や配当についてまとめました。
株式会社GA technologiesの決算日は10月31日で、年4回の四半期決算を行っています。また、現在は配当を実施していませんが、今後の業績拡大と収益性の向上を見据えて、株主還元も検討していくことが期待されます。