株式会社共和工業所は、建設機械用ボルトの製造・販売を主な事業として営んでいる会社です。今期の業績は前年同期比で売上高が減少しましたが、利益率は改善しています。利益面では、コスト上昇に対応した販売価格の見直しにより各利益が増加しています。貸借対照表の状況も良好で、自己資本比率は88.0%と高い水準を維持しています。今後も建設機械需要の動向に留意しつつ、積極的な営業活動を展開していく方針です。
企業情報
企業名: 株式会社共和工業所
証券コード: 59710
決算期: 2024年4月30日
株式会社共和工業所の決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社共和工業所の決算日は2024年4月30日です。決算は年1回の年度決算で、四半期決算も行っています。
主な事業
株式会社共和工業所の主な事業は建設機械用ボルトの製造・販売です。建設機械メーカー向けのボルト製品を中心に事業を展開しています。その他自動車関連部品や産業機械関連部品の製造・販売も手掛けています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高が8,454百万円と前年同期比で14.7%減少しました。一方で、利益面では営業利益が830百万円、経常利益が953百万円と前年同期から増加しています。これは、原材料・エネルギー価格の上昇や賃上げに対応した価格転嫁が奏功したことが要因です。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高と利益の推移を見ると、売上高は減少傾向にあります。一方で、各利益については2023年4月期に大きく増加し、当期もその水準を維持できる見込みです。この背景には、コストアップに対応した適切な価格転嫁が行えたことが挙げられます。
四半期連結貸借対照表について
2024年1月31日時点の総資産は173億39百万円となっており、前期末から約2億円増加しています。主な変動は、現金及び預金の減少と有価証券の増加です。一方、負債は20億81百万円と前期末から約6億円減少しており、純資産は152億57百万円となっています。自己資本比率は88.0%と非常に高い水準を維持しています。
資産の部
資産の部では、現金及び預金が約14億円減少しましたが、有価証券が15億円増加するなど、全体としては前期末から2億円増加しています。有形固定資産も機械装置を中心に3億円増加しています。
負債の部
負債の部では、買掛金が2億円、賞与引当金が1億円それぞれ減少しており、全体としても6億円減少しています。これにより自己資本比率が高水準となっています。
純資産の部
純資産の部では、利益剰余金が12億円増加し、その他有価証券評価差額金も2億円増加しています。一方で為替換算調整勘定が6億円減少しています。この結果、純資産は152億57百万円となりました。
ROAとROE
ROA(総資産経常利益率)は5.5%、ROE(自己資本当期純利益率)は9.0%となっており、ともに高水準を維持しています。これは利益率の改善に加え、効率的な資産運用と財務体質の強化によるものです。今後も収益性と資本効率の向上に努め、株主の皆様への利益還元につなげていくことが期待されます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが15億円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが18億円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローが1億円の支出となりました。全体としては14億円の減少となりましたが、手元流動性は十分な水準を維持しています。
配当の支払額
2023年6月9日開催の取締役会において、1株当たり80円の期末配当を実施することを決議しました。これにより、年間配当金は1株当たり160円となる見込みです。配当性向は約20%となっており、株主還元に積極的に取り組んでいます。
今後の展望
建設機械需要の動向を注視しつつ、コスト上昇分の価格転嫁を継続して行うことで収益性の維持・向上を目指します。また、自社製品の差別化や新製品開発にも取り組み、競争力強化を図っていく方針です。さらに、ESG経営の推進など、持続可能な経営基盤の構築にも注力していきます。
編集部のまとめ
株式会社共和工業所は、建設機械用ボルトの製造・販売を主力事業とする企業です。当期業績は売上高が減少したものの、利益率の改善により各利益が増加しています。貸借対照表も健全な状態を維持しており、ROAやROEなどの指標も良好な水準を保っています。来期以降も収益性の向上と財務体質の強化に取り組み、株主の皆様への適切な利益還元を行っていく方針です。
株式会社共和工業所の決算日や配当についてまとめました。
株式会社共和工業所の決算日は2024年4月30日で、年1回の年度決算を行っています。また、2023年6月に1株当たり80円の期末配当を実施し、年間配当金は1株当たり160円となる見込みです。安定的な配当政策を継続していることが特徴的です。