株式会社マツモトの決算報告書を分析してみました! この企業は福岡県に本社を置く印刷業界のリーディングカンパニーです。学校アルバムや一般商業印刷の分野を中心に事業を展開しており、直近の決算では経常477百万円の損失を計上しましたが、NFT事業の強化など新たな取り組みにも注目が集まっています。
企業情報
企業名: 株式会社マツモト
証券コード: 79010
決算期: 4月
株式会社マツモトの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社マツモトの決算日は4月30日です。第3四半期の決算期間は2023年5月1日から2024年1月31日となっています。
主な事業
株式会社マツモトは印刷業を中心とした事業を展開しています。主力事業は学校アルバムと一般商業印刷で、そのほかNFT事業にも取り組んでいます。学校アルバムは同社売上の約82%を占める重要な事業です。また、近年はブロックチェーン技術を活用したNFT事業にも注力しており、収益の多様化を図っています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期累計期間の業績は、売上高が730百万円と前年同期比で7.1%減となりました。営業損失は487百万円、経常損失は477百万円を計上しています。主な要因としては、製造原価の上昇や広告宣伝費の増加などが挙げられます。今後、NFT事業の拡大などで収益性の向上が期待されます。
売上・利益の推移
直近3年間の売上高は2,242百万円、730百万円、786百万円と推移しています。利益面では、当期純利益が32百万円、当第3四半期累計期間の純損失は428百万円となっています。学校アルバム事業が売上の大半を占める中、商業印刷需要の低迷などが影響しており、収益改善が課題となっています。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期会計期間末の総資産は3,044百万円、純資産は1,107百万円となっています。主な資産は有形固定資産と棚卸資産、負債では短期借入金とリース債務が大きな割合を占めています。自己資本比率は36.4%となっており、財務基盤は一定水準を維持しているものの、今後の収益改善が課題です。
ROAとROE
株式会社マツモトのROAは直近3年間で1.2%、-14.7%、-15.4%と低迷しています。同様にROEも8.6%、-27.5%、-28.4%と大幅なマイナスとなっています。これは主力の学校アルバム事業の需要減少と商業印刷の不振に加え、コスト増によるマージン悪化が影響しているためです。新規事業の強化によって収益性の向上が期待されます。
キャッシュフロー
当第3四半期会計期間末のキャッシュ・フローについては、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスとなっています。これは主に棚卸資産の増加などによるものです。一方、投資活動では固定資産の売却などから生み出されたキャッシュ・フローがプラスとなっています。今後は収益力の強化とともに、キャッシュ管理の改善にも注力していく必要があるでしょう。
配当の支払額
株式会社マツモトは、当期および前期ともに配当を実施していません。同社は業績が低迷している中、収益改善と財務体質の強化に注力しており、当面は内部留保の活用に注力する方針のようです。業績の回復と収益性の向上を踏まえ、将来的な配当再開が期待されます。
今後の展望
株式会社マツモトは、NFT事業の強化を今後の成長戦略の柱に掲げています。同社は新たな収益源の開拓により収益性の改善を目指しており、NFT事業の拡大に注力していく方針です。また、主力の学校アルバム事業と一般商業印刷事業においても、顧客ニーズに合わせた製品・サービスの提供により、業績の回復を目指しています。今後の業績動向に注目が集まります。
編集部のまとめ
株式会社マツモトは印刷業界のリーディングカンパニーとして知られていますが、直近の決算では大幅な損失を計上しています。主力の学校アルバム事業と一般商業印刷事業の業績悪化が響いており、収益性の改善が喫緊の課題となっています。一方で、新規事業のNFT事業への参入など、収益の多角化に取り組んでおり、今後の動向が注目されます。財務面では一定の健全性を維持しているものの、業績の向上なくしては配当の再開も難しい状況にあります。引き続き同社の業績や経営戦略の推移を見守る必要があるでしょう。
株式会社マツモトの決算日や配当についてまとめました。
株式会社マツモトの決算日は4月30日です。また、当期および前期ともに配当は実施されていません。同社は現在、収益力の改善に注力しており、内部留保の活用に注力する方針のようです。今後は業績の回復と収益性の向上を踏まえ、配当再開への期待も高まっています。