ナガイレーベン株式会社の2023年9月決算が発表されました。同社は医療・介護用品の製造・販売を手がける企業で、この度の決算では、コロナ禍の影響が徐々に収まるなか、売上高7,392百万円、営業利益1,608百万円、経常利益1,639百万円と前年同期比では減収・減益となりましたが、安定した業績を維持しています。特に利益率の向上が注目されますね。
企業情報
企業名: ナガイレーベン株式会社
証券コード: 74470
決算期: 2023年9月期第2四半期
ナガイレーベン株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
ナガイレーベン株式会社の決算期は9月期です。決算日は2月末日と8月末日となっており、第2四半期決算は2月末日、通期決算は8月末日に発表されます。
主な事業
ナガイレーベン株式会社は、医療・介護用品の製造・販売を主力事業としています。主にドクターウェア、ナースウェア、患者ウェア、介護ユニフォームなどのメディカルウェアを製造・販売しており、国内有力メーカーとして知られています。同社は一貫して医療・介護の現場に寄り添い、ニーズに合わせた製品開発に取り組んでいます。
今期の業績と利益率は?
当第2四半期の売上高は7,392百万円と前年同期比6.8%減となりました。一方で、売上高総利益率は43.2%と前年同期に比べ0.3ポイント上昇しました。これは原材料高騰や人件費増加などのコスト上昇要因に対し、海外生産の増加やpricing施策により吸収したことが要因です。利益面では、営業利益が1,608百万円、経常利益が1,639百万円となり、それぞれ前年同期比13.5%、13.3%の減益となりました。
売上・利益の推移
ナガイレーベン株式会社の過去5年間の売上高は概ね7,000~8,000百万円前後で推移しており、安定した収益基盤を築いています。営業利益率は15%前後で推移しており、高い収益性を維持しています。足元では新型コロナの影響や原材料高騰などの要因から増収・増益ペースが鈍化していますが、長期的には堅調な業績を続けている企業といえます。
四半期連結貸借対照表について
ナガイレーベン株式会社の2023年2月末時点の連結貸借対照表を見てみると、総資産が45,577百万円となっています。前期末比1,799百万円減少しています。この主な要因は、現金及び預金の減少によるものです。一方、負債合計は3,735百万円と前期末比428百万円減少しました。
資産の部
資産の部では、流動資産が37,229百万円と前期末比1,765百万円減少しました。この主な要因は、現金及び預金の減少2,097百万円、電子記録債権の減少465百万円などです。一方、固定資産は8,348百万円と前期末比34百万円減少しています。
負債の部
負債の部では、流動負債が2,834百万円と前期末比389百万円減少しました。主な要因は未払法人税等の減少308百万円などです。また、固定負債は900百万円と前期末比39百万円減少しました。
純資産の部
純資産の部では、41,842百万円と前期末比1,371百万円減少しました。これは主に配当金の支払による減少1,926百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益1,129百万円の計上による増加などによるものです。自己資本比率は91.8%と高水準を維持しています。
ROAとROE
ナガイレーベン株式会社のROA(総資産利益率)は直近3年間で13%前後で推移しており、高い収益性を示しています。一方でROE(自己資本利益率)は14%前後で推移しており、株主資本の効率的な活用がなされていると言えます。同社は設備投資や研究開発への資金投下を適切に行いつつ、株主還元にも積極的に取り組んでいることがうかがえます。
キャッシュフロー
ナガイレーベン株式会社の営業活動によるキャッシュフローは、当第2四半期は83百万円の支出となりました。主な要因は、税金等の支払いや棚卸資産の増加などです。一方、投資活動によるキャッシュフローは890百万円の支出となっており、定期預金の預入超過などが主因です。財務活動によるキャッシュフローは1,925百万円の支出となり、配当金の支払いによるものです。全体としては2,897百万円の減少となりました。
配当の支払額
ナガイレーベン株式会社は、2023年11月に1株当たり60円の期末配当を実施しました。これにより、年間配当金は1株当たり120円となりました。同社は長年にわたり安定配当を行っており、連続配当実施年数は75年と業界トップクラスの実績を誇っています。投資家に対する利益還元に積極的な企業だと言えます。
今後の展望
ナガイレーベン株式会社は、医療・介護業界のリーディングカンパニーとして、高品質な製品やサービスの提供を通じて、引き続き業界の発展に寄与していく方針です。新型コロナの影響は徐々に和らぐとみられる一方で、原材料高や人件費上昇など、コスト面での課題は続くことが予想されます。そのため、生産性向上やプライシング施策の強化など、収益性の維持・向上に取り組んでいくとのことです。今後も安定した業績を残し、株主還元を続けていくことが期待されます。
編集部のまとめ
ナガイレーベン株式会社の2023年9月期第2四半期決算は、コロナ影響の収束とコストアップの中でも、堅調な業績を残しました。特に、売上高総利益率の改善や、高水準の自己資本比率は同社の収益力と財務基盤の強さを示しています。また、長年にわたる安定配当も、投資家からの高い評価につながっているでしょう。今後も医療・介護市場における同社の地位は堅固なものと期待できそうです。
ナガイレーベン株式会社の決算日や配当についてまとめました。
ナガイレーベン株式会社の決算日は2月末日と8月末日で、第2四半期決算は2月に、通期決算は8月に発表されています。配当は1株当たり年間120円を安定して実施しており、連続配当実施年数は75年と長期に亘る実績を誇っています。同社は医療・介護市場において収益性の高い企業として、投資家から高い評価を得ています。