株式会社マルマエは、半導体や液晶ディスプレイ(FPD)の製造装置に関連する精密部品を製造する会社です。この度、同社の2023年9月1日から2024年2月29日までの第2四半期の決算報告書が公開されました。
経営指標や財務諸表の内容をわかりやすく解説していきます。
企業情報
企業名: 株式会社マルマエ
証券コード: 62640
決算期: 2024年8月期
株式会社マルマエの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社マルマエは8月31日を決算日としており、毎年11月に本決算の発表、3月と9月に中間決算の発表を行っています。
主な事業
株式会社マルマエは、半導体や液晶ディスプレイ(FPD)の製造に使われる精密部品を製造する会社です。半導体製造装置、FPD製造装置、太陽電池製造装置などの部品を得意としており、これらの分野で国内外のメーカーに製品を供給しています。
主要な販売先は、半導体メーカー、半導体製造装置メーカー、FPDメーカー、太陽電池メーカーなどです。
今期の業績と利益率は?
当第2四半期の業績は、売上高2,040百万円(前年同期比51.9%減)、営業損失78百万円(前年同期は927百万円の営業利益)、経常損失134百万円(前年同期は913百万円の経常利益)、四半期純損失101百万円(前年同期は644百万円の四半期純利益)となりました。
利益率は低下しており、主な要因は半導体分野の受注低迷と生産の停滞です。
売上・利益の推移
過去2年の業績推移を見ると、2023年8月期の売上高は6,868百万円、経常利益は789百万円と好調でしたが、2024年2月期第2四半期では売上高が2,040百万円、経常損失が134百万円と大幅に悪化しています。
これは半導体分野の受注低迷と生産の停滞によるものです。
四半期連結貸借対照表について
資産の部
資産合計は10,964百万円で、前事業年度末比647百万円の減少となっています。主な内訳は、現金及び預金が3,061百万円、有形固定資産が5,825百万円などです。
負債の部
負債合計は3,796百万円で、前事業年度末比341百万円の減少となっています。主な内訳は、長期借入金が2,605百万円などです。
純資産の部
純資産合計は7,168百万円で、前事業年度末比305百万円の減少となっています。主な内訳は、利益剰余金が4,486百万円となっています。
ROAとROE
2023年8月期のROA(総資産利益率)は6.8%、ROE(自己資本利益率)は9.4%と高水準でしたが、2024年2月期第2四半期では業績が悪化したため、ROA、ROEともに低下しています。
この背景には、半導体分野の受注低迷と生産停滞により収益性が悪化したことがあります。今後の業績回復が課題となっています。
キャッシュフロー
当第2四半期のキャッシュフローは、営業活動によるキャッシュフロー411百万円の獲得、投資活動によるキャッシュフロー308百万円の使用、財務活動によるキャッシュフロー540百万円の使用となっています。
設備投資資金の使用とともに、借入金の返済や配当金の支払いにより資金が減少しています。
配当の支払額
株式会社マルマエは、株主への利益還元を重視しており、年2回の配当を実施しています。
当期の中間配当は1株当たり10円、期末配当も同様の10円を予定しており、年間では20円の配当を実施する見込みです。
今後の展望
株式会社マルマエは、主力の半導体分野や液晶ディスプレイ(FPD)分野、さらには太陽電池分野などで、市場の回復と新規顧客の開拓に期待しています。
また、生産性の向上やコスト削減にも取り組み、収益力の回復を目指していきます。長期的には、新分野への事業展開やM&A戦略などにより、更なる成長が期待できるでしょう。
編集部のまとめ
株式会社マルマエは、半導体や液晶ディスプレイ(FPD)、太陽電池などの製造装置に使われる精密部品を製造する企業です。2023年8月期までは好調な業績を維持していましたが、2024年2月期第2四半期は、主力の半導体分野の受注低迷と生産停滞により、大幅な減収減益となりました。
しかし、市場の回復や新規顧客の開拓、生産性の向上やコスト削減など、収益力の回復に向けて取り組んでいます。今後の業績改善に期待が高まるでしょう。
株式会社マルマエの決算日や配当についてまとめました。
株式会社マルマエは8月31日を決算日とし、本決算は11月、中間決算は3月と9月に発表しています。
また、同社は年間20円の配当を実施する予定で、株主への利益還元に力を入れています。