カネコ種苗株式会社の決算報告書をみると、収益の減少や利益の減少などが見られますが、今後の展望として新事業への取り組みなどが注目されます。この企業は種苗や園芸資材などの事業を手がける老舗企業で、2023年12月1日から2024年2月29日の第3四半期の業績を報告しています。
企業情報
企業名: カネコ種苗株式会社
証券コード: 13760
決算期: 5月31日
カネコ種苗株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
カネコ種苗株式会社は、毎年5月31日が決算日となっています。そのため、第3四半期決算は2024年2月29日までの3ヶ月間の業績報告となります。
主な事業
カネコ種苗株式会社は、種苗事業、花き事業、農材事業、施設材事業の4つの事業を展開しています。主力の種苗事業では、野菜や牧草の種子を扱っています。また、花き事業では園芸用品も販売しており、農材事業では農薬などの農業資材も取り扱っています。さらに、施設材事業では、農業用プラスチックフィルムなどの資材も提供しています。
今期の業績と利益率は?
今期(2023年6月1日~2024年2月29日)の売上高は383億74百万円と前年同期比で10.2%の減収となりました。一方、営業利益は3億28百万円と41.8%の減益となっています。利益率は低下傾向にあり、今後の収益改善が課題といえます。
売上・利益の推移
過去3年間の売上高は、2022年5月期が621億79百万円、2023年5月期は621億79百万円とほぼ横ばいで推移していました。しかし、今期は383億74百万円と大幅に減少しています。一方、利益については、2022年5月期は4億59百万円、2023年5月期は3億28百万円と減少傾向にあります。業績の回復が課題となっています。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期末(2024年2月29日)の総資産は422億32百万円となり、前期末(2023年5月31日)から44億75百万円減少しています。これは主に受取手形及び売掛金の減少によるものです。一方、負債は189億17百万円と前期末から42億76百万円減少しており、純資産は233億15百万円と微減となっています。
資産の部
資産の部では、流動資産が315億42百万円と前期末から247億78百万円減少しています。これは主に受取手形及び売掛金の減少によるものです。一方で、固定資産は106億89百万円と前期末から2億03百万円増加しています。
負債の部
負債の部では、流動負債が173億3百万円と前期末から42億64百万円減少しています。これは主に買掛金の減少によるものです。固定負債は16億14百万円と前期末から12百万円減少しています。
純資産の部
純資産の部では、株主資本が222億14百万円と前期末から2億85百万円減少しています。これは主に利益剰余金の減少によるものです。その他の包括利益累計額は11億円となりました。
ROAとROE
ROA(総資産経常利益率)は1.0%、ROE(自己資本当期純利益率)は1.1%となっています。前年同期と比べROAは0.6ポイント、ROEは1.1ポイントそれぞれ減少しており、収益性の低下が見られます。今後は収益力の改善が必要となっています。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況については、四半期連結キャッシュ・フロー計算書が作成されていないため詳細は不明です。ただし、受取手形及び売掛金の減少や買掛金の減少などから、営業活動によるキャッシュ・フローは一定程度の収入超過が見込まれると考えられます。
配当の支払額
2023年8月25日開催の定時株主総会において、1株当たり20円の期末配当が決議されました。また、2024年1月5日開催の取締役会において、1株当たり11円の中間配当が決議されています。株主還元は一定水準を維持しているといえます。
今後の展望
カネコ種苗は、SDGsへの取り組みを強化し、環境に配慮した製品開発や、デジタル化による生産性向上にも力を入れていく方針です。また、アジア市場への展開など、新事業への挑戦にも期待がかかっています。収益性の改善と持続的な成長を目指して、様々な施策に取り組んでいくことが重要です。
編集部のまとめ
カネコ種苗は、種苗や園芸資材を中心に事業展開する老舗企業です。今期は、売上高や利益が減少する厳しい業績となりました。しかし、SDGsへの取り組みやデジタル化、新事業への挑戦など、中長期的な成長に向けた施策を進めています。今後、収益性の改善と持続的な成長が期待されます。
カネコ種苗株式会社の決算日や配当についてまとめました。
カネコ種苗株式会社は、毎年5月31日が決算日となっています。直近の第3四半期決算では、売上高や利益が減少傾向にありますが、SDGsへの取り組みやデジタル化など、中長期的な成長に向けた施策にも期待がかかっています。また、株主還元としての配当も20円と11円と一定水準を維持しています。今後の業績や株主還元にも注目が集まりそうです。