株式会社チームスピリットの決算報告をお届けします。同社は毎年9月1日から8月31日までの決算期を持つSaaSサービス「チームスピリット」を提供する企業です。今期は売上高が前年同期比16.1%増加と順調に推移し、契約ライセンス数も495,877ライセンスと大きく伸長しています。販売費及び一般管理費の増加により一時的に営業損失となりましたが、中長期的な成長に向けた投資を行っており、今後に期待がかかります。
企業情報
企業名: 株式会社チームスピリット
証券コード: 43970
決算期: 2023年9月1日~2024年8月31日
株式会社チームスピリットの決算日・決算時期(スケジュール)は?
株式会社チームスピリットの決算日は8月31日で、毎年9月1日から8月31日までが決算期となっています。この決算期は一般的な3月決算とは異なる特徴的な決算時期ですね。
主な事業
株式会社チームスピリットは、従業員の勤怠管理、工数管理、経費精算、電子稟議などの社内業務システムを一元化したクラウドサービス「チームスピリット」を提供しています。近年のリモートワーク・ハイブリッドワーク需要の高まりを背景に、同社サービスに対する注目度が高まっています。特に大企業を中心としたERPのフロントウェアシステムのリプレイス需要に注力しており、売上拡大に寄与している模様です。
今期の業績と利益率は?
今期の売上高は2,126百万円と前年同期比16.1%の増収となりました。エンタープライズ企業を中心とした新規受注や追加受注が好調だったことが要因です。一方で、人件費や広告宣伝費などの販売費及び一般管理費が増加したことで、営業損失は80百万円となりました。これは中長期的な成長に向けた投資を行った結果です。
売上・利益の推移
過去2年間の売上高と利益の推移を見ると、売上高は右肩上がりで増加しており、足元の2年間で1,831百万円から2,126百万円と大きく伸長しています。一方で、営業損益については2年連続の赤字となっていますが、これは前述のように人件費や広告宣伝費などの先行投資を行った結果です。今後の成長に向けた投資が奏功すれば、利益面でも改善が期待できそうです。
四半期連結貸借対照表について
同社の四半期連結貸借対照表を見ると、総資産は3,640百万円と前期末比123百万円増加しています。内訳として、流動資産は3,086百万円と211百万円増加しており、現金及び預金が2,488百万円と安定した水準を維持しています。一方で、固定資産は553百万円と87百万円減少しています。
資産の部
資産の部では、流動資産が3,086百万円と前期末から大きく増加しています。これは主に現金及び預金が2,488百万円と増加したことによるものです。一方で、固定資産は553百万円と前期末から減少しており、敷金及び保証金の返還などがその要因となっています。
負債の部
負債の部では、流動負債が2,293百万円と前期末から168百万円増加しています。これは主に受注拡大に伴う繰延収益の増加によるものです。固定負債はありません。
純資産の部
純資産の部では、1,346百万円と前期末から45百万円減少しています。これは主に親会社株主に帰属する四半期純損失63百万円を計上したことによるものです。一方で、譲渡制限付株式報酬による新株発行により資本金と資本剰余金が増加しています。
ROAとROE
ROAとROEについては、足元の決算で低下傾向にあります。これは主に先行投資による一時的な営業損失の計上が要因です。しかし、中長期的には、エンタープライズ市場における需要の取り込みが進むことで収益性が改善し、ROAやROEも向上していくことが期待されます。
キャッシュフロー
キャッシュ・フローの状況を見ると、営業キャッシュ・フローは12百万円の収入となりました。これは主に、売上高の増加に伴う前受収益の増加によるものです。一方で、投資キャッシュ・フローは107百万円の収入となっており、これは主に敷金及び保証金の回収によるものです。財務キャッシュ・フローは0百万円の支出となっています。結果として、現金及び現金同等物の四半期末残高は2,488百万円と、財務基盤は安定しています。
配当の支払額
当期は、損失計上のため配当の支払いは行われませんでした。しかし、今後の業績回復次第では、株主還元策としての配当再開に期待が集まっています。
今後の展望
株式会社チームスピリットは、エンタープライズ市場におけるDXニーズの取り込みに注力しています。これまでのラインナップ強化やサポート体制の拡充などにより、大企業を中心とした新規受注と追加受注が好調に推移しており、今後さらなる成長が期待されます。また、「ワークログ」を活用した人的資本経営支援ソリューションの提供にも乗り出しており、新たな収益源の開拓にも期待が持てそうです。
編集部のまとめ
株式会社チームスピリットは、SaaS事業を中心に着実な成長を遂げてきました。特に、エンタープライズ市場におけるDX需要取り込みに注力し、これまでの製品ラインナップ強化やサポート体制の拡充などの施策が奏功し、大企業の新規受注と追加受注が好調に推移しています。今後の業績回復と株主還元の再開に期待が高まっていますね。
株式会社チームスピリットの決算日や配当についてまとめました。
株式会社チームスピリットの決算期は9月1日から8月31日までの1年間で、決算日は8月31日となっています。今期は一時的な赤字となったものの、中長期的な成長に向けた投資を行った結果であり、今後の業績回復に期待が集まっています。また、配当については、現時点では損失計上のため支払いはありませんが、業績回復次第で株主還元の再開も視野に入ってくるでしょう。