いであ株式会社の決算報告を分析しましたので、ご紹介します。環境や社会基盤整備に取り組む専門コンサルタント企業である同社は、順調な業績を収めています。今期の売上高は65億円と前年同期比で8.4%増加しており、利益面でも大幅な伸びを見せています。今後も、持続可能な社会の実現に向けた事業展開が期待できそうです。
企業情報
企業名: いであ株式会社
証券コード: 97680
決算期: 12月
いであ株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
いであ株式会社は12月決算の企業です。第1四半期決算は毎年5月に発表されます。
主な事業
いであ株式会社は、環境コンサルタント事業、建設コンサルタント事業、情報システム事業、海外事業、不動産事業の5つの事業セグメントで構成されています。主な事業内容は、環境アセスメント、環境計画、環境保全、インフラ整備などのコンサルタントサービスを提供することです。社会インフラの構築や環境保全に貢献しています。
今期の業績と利益率は?
今期の業績は好調で、売上高が65億円と前年同期比で8.4%増加しました。利益率も営業利益率が18.9%と高水準を維持しています。大規模な海洋環境調査やAUVの設計製作・運用支援など、新規事業の好調が業績を押し上げています。
売上・利益の推移
過去3年間の業績推移を見ると、売上高は堅調に増加しており、利益面でも営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益がいずれも増加傾向にあります。特に経常利益は12億6千万円と前年同期比11.3%増加しました。中期的にも事業の拡大が見込まれます。
四半期連結貸借対照表について
いであ株式会社の財務状況は安定しています。総資産は383億円と前期末比で6.5%増加しました。一方、負債は112億円と3.4%増加にとどまり、自己資本比率は70.6%と高い水準を維持しています。健全な財務基盤を築いていると評価できます。
資産の部
資産の主な内訳は、現金及び預金が23億円、受取手形、営業未収入金及び契約資産が145億円です。固定資産も198億円と安定的に推移しており、長期的な事業展開を支える資産構造となっています。
負債の部
負債の主な内訳は、短期借入金が28億円、未払法人税等が6億円、固定負債は33億円となっています。借入金も適切な水準に抑えられています。
純資産の部
純資産は270億円と前期末比で5億円増加しました。利益剰余金が4億円増加したことが主な要因です。自己資本比率は70.6%と高水準であり、財務基盤の強さが窺えます。
ROAとROE
いであ株式会社のROAは2.3%、ROEは3.3%となっています。前年同期と比べROAは0.3ポイントの上昇、ROEは0.4ポイントの上昇となりました。これは、売上高や利益の増加により総資産利益率や自己資本利益率が改善したためです。経営の効率性や収益性の向上が図られていると言えでしょう。
キャッシュフロー
営業活動によるキャッシュ・フローは13億円のプラスとなり、前年同期比では9億円の増加となりました。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは3億円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローは9億円のプラスとなっています。手元流動性は安定的に確保されています。
配当の支払額
いであ株式会社は、1株当たり65円の期末配当を実施しました。前期の1株当たり45円から大幅に増額しており、株主還元を重視する姿勢が伺えます。業績の好調に伴い、配当も増加基調にあると言えます。
今後の展望
いであ株式会社は、「イノベーションの加速と総合力の結集による事業領域の拡大と経営基盤の強化」を掲げる中期経営計画に取り組んでいます。新技術の活用や海外展開の推進、民間市場への展開など、様々な施策を通じて持続的な成長を目指しています。環境保全とインフラ整備に関する社会的需要の高まりを背景に、今後も安定的な業績拡大が期待できるでしょう。
編集部のまとめ
いであ株式会社は、環境保全やインフラ整備などの分野で高い専門性を有する総合コンサルタント企業です。直近の業績は好調で、売上高は前年同期比8.4%増加し、利益率も高水準を維持しています。財務状況も健全で、今後の事業展開にも期待が高まります。環境・社会インフラ向上に寄与する企業として、今後の動向にも注目が集まると言えそうです。
いであ株式会社の決算日や配当についてまとめました。
いであ株式会社は12月決算の企業で、第1四半期決算は毎年5月に発表されます。配当については、1株当たり65円の期末配当を実施し、前期比で大幅に増額しています。業績の好調を反映した株主還元の強化が特徴的です。