ニュースの要約
- 2024年末の世界の家計金融資産は前年比8.1%増の305兆ドルと過去最高を記録
- 日本の家計金融資産は14.7兆ドルで、円換算では1.9%増の低成長
- ウェルスマネジメント業界の運用資産は13%増加するも収益は7.1%にとどまった
概要
経営コンサルティングファームのボストン コンサルティング グループ(BCG)は、2025年版グローバルウェルス・レポート「Global Wealth Report 2025: Rethinking the Rules for Growth」を発表しました。
レポートによると、2024年末の世界の家計金融資産は前年比8.1%増の305兆ドルと過去最高を記録しました。一方、日本の家計金融資産は14.7兆ドルで、米ドル換算では円安を背景にマイナス成長となりましたが、円換算では前年比1.9%増の低成長となっています。
また、2024年のウェルスマネジメント(富裕層向け運用サービス)における運用資産残高は前年比13%増と全体の家計金融資産の伸び(8.1%)を上回りましたが、収益の成長率は7.1%にとどまりました。一方、ユニバーサルバンクがウェルスマネジメント特化型企業を上回る自律的な成長を遂げ、生成AIの活用による新規顧客開拓などの事例も紹介されています。
編集部の感想
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世界全体の家計金融資産が大幅に増加するなか、日本の伸び率が低かったのは少し残念
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富裕層向けサービスの収益が伸び悩む一方で、AIを活用して自律的に成長する企業の事例が興味深い
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地政学リスクが高まる中で、資産のグローバル分散需要が高まっているのは分かりやすい
編集部のまとめ
BCG調査:2024年末の世界の家計金融資産は前年比8.1%増の305兆ドル、日本は円換算1.9%増の低成長についてまとめました
BCGの調査レポートでは、2024年末の世界の家計金融資産が過去最高の305兆ドルに達すると予測されています。一方で、日本の家計金融資産は円換算で1.9%増と低成長にとどまりました。
ウェルスマネジメント業界においても、運用資産残高は大きく増加したものの、収益の伸びは限定的でした。ただし、ユニバーサルバンクが特化型企業を上回る自律的な成長を遂げたり、生成AIを活用して新規顧客の開拓に成功した事例も紹介されており、テクノロジーの活用によって業界の課題に挑戦する企業の動きが注目されます。
また、地政学リスクの高まりから、資産のグローバル分散ニーズが高まっている点も興味深い傾向です。日本の低成長を含め、今後の金融資産の動向を注視していく必要がありそうです。
参照元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000145445.html