生成AI システム：株式会社山梨中央銀行がRAG技術を活用した生成AIシステムの利用を開始

ニュース

2025.09.07

ニュースの要約

株式会社山梨中央銀行が、RAG技術を活用した生成AIシステム「YCB-AsIst」を開発し、利用を開始したことが発表された。
「YCB-AsIst」は、既存のAIチャットツールにファイル添付機能およびRAG技術を加えたシステムで、融資業務の支援を目的としている。
本システムは、Microsoft社の「Azure OpenAI Service」およびAmazon社の「Amazon Bedrock」を活用し、厳格なセキュリティのもと運用されている。

株式会社山梨中央銀行は、2025年9月5日、融資業務に利用可能な情報をRAG技術として活用した当行専用の生成AIシステム「YCB-AsIst」の利用を開始したことを発表しました。

RAG技術とは、データベースや文書等から情報を検索・抽出し、その内容を基に生成AIに回答を生成させる技術のことです。当行では、既存のAIチャットツールにこのRAG機能を加えることで、より高度な融資支援が可能となるシステムを開発しました。

「YCB-AsIst」は、これまで2023年10月に導入したChatGPTを組み込んだAIチャットツールの機能を継承しつつ、ファイル添付機能やRAG技術を付加したものです。具体的には、財務分析や提案内容の検討、融資業務における資料・文章作成の効率化などに活用することを企図しています。

本システムは、Microsoft社の「Azure OpenAI Service」およびAmazon社の「Amazon Bedrock」を活用して、厳格なセキュリティ対策の下で構築・運用されています。そのため、行員は入出力情報の外部流出を懸念することなく、安全に本システムを活用できるとしています。

また、本システムの利用に際しては、ガイドラインを定め、お客様の個人情報や機密情報の取り扱いについても法令・諸規定を順守するとしています。

株式会社山梨中央銀行が、RAG技術を活用した生成AIシステム「YCB-AsIst」の利用を開始したことは、金融機関におけるAI活用の最新動向を示す重要なニュースだと言えるでしょう。

同行は、既存のAIチャットツールにRAG技術を組み込むことで、より高度な融資支援が可能となるシステムを開発しました。これにより、財務分析や提案作成、融資業務の効率化など、幅広い用途での活用が期待されます。

さらに、Microsoft社およびAmazon社の最新クラウドサービスを活用し、厳格なセキュリティ対策を施していることから、行員の安心・安全な利用が実現できるものと評価できます。

今回の取り組みは、金融分野におけるAI活用の可能性を示す先駆的な事例と言えるでしょう。今後、他の金融機関でも同様の取り組みが広がっていくことが期待されます。