ニュースの要約
- チャットボットの利用率が若年層では2割近くに達している一方、高年層の満足度が低い
- 金融業界のチャットボット利用では、高年層の満足度が低く、解決率や回答情報の不足が課題
- 高年層ではコールセンターの利用を今後も希望する割合が高く、チャットボットの利用を敬遠する傾向
概要
国際的なCS調査会社のJ.D. パワーは、2025年のカスタマーセンターサポート満足度調査の結果を発表しました。
金融業界とEC・通販業界を対象に行った本調査では、チャットボットを利用したサポート窓口の利用状況とユーザーの満足度について明らかにしています。
その結果、特に若年層(20~30代)では、チャットボットの利用率が2割近くに達しており、カスタマーセンターのチャネルとしての浸透が進んでいることが分かりました。
一方で、高年層(60~70代)ではコールセンターが主要チャネルとして定着しており、チャットボットに対する満足度が低い水準にあることが判明しました。
金融業界のチャットボット利用では、高年層でとりわけ満足度が低く、回答内容の不足や問題解決時間の長さなどが課題となっている様子です。
このように、年代によってチャットボットの受け入れ方に差があることから、高年層の利用ニーズに合わせたサポート強化が求められると指摘されています。
編集部の感想
編集部のまとめ
チャットボット:若年層の利用率は2割近くに、高年層の満足度に課題についてまとめました
今回のJ.D. パワーの調査結果からは、カスタマーサポートのチャネルとしてチャットボットが若年層を中心に浸透しつつあることが分かりました。
特に金融業界においては、チャットボットの利用が3割近くにまで広がっているなど、自動応答による手軽なサポート窓口としての存在感が高まっています。
しかし一方で、高年層のチャットボット利用に対する不満も指摘されています。回答内容の不足や問題解決に時間がかかるなど、高年層のニーズに十分応えられていないようです。
今後は、利用者の理解度に応じたサポート強度の調整や、チャットボットで対応できない場合のスムーズな人的サポートへの切り替えなど、利用者目線での改善が求められるでしょう。
企業はデジタルシフトを進める一方で、高年層のような従来のコミュニケーション方式を好む層にも配慮する必要があります。
チャネルの最適化に向けて、テクノロジーと人的サポートの融合を図り、幅広い顧客の要望に応えられるサービスを提供していくことが重要だと考えます。
参照元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000369.000042677.html