「おせち」：2026年正月の平均価格は2万9098円　迫る「3万円の壁」　節約・奮発で「二極化」鮮明　大容量化など「コスパ重視」「お得感」訴求も

ニュース

2025.11.15

ニュースの要約

帝国データバンクが2026年正月のおせち料理の価格調査を行った結果、平均価格は2万9098円（税込）となり、前年比3.8％の値上げとなったことがわかった。

調査対象となった110社のうち、約6割にあたる65社のおせちが値上げとなった。値上げ幅別にみると「1000円台」が22社と最も多く、「2000円台」（14社）、「1000円未満」（13社）と続いた。原材料価格の高騰や包装資材、配送費用の上昇など物価高の影響を大きく受けての値上げだった。

一方で、値上げ幅が3000円を超えるおせちも16社判明し、高級ホテルやレストランなどが監修するおせちでは、食材のグレードアップなど「量より質」を重視する傾向が強まった。そのため、2026年正月のおせち料理は、節約志向の商品と豪華絢爛な「ごちそう」商品との二極化が進んでいる。

原材料価格では、サーモンやマグロなどの海産物に動きが見られたほか、イクラやプラントベース原料などでは大幅な値上げが見込まれている。そのため、海鮮系以外の新しいラインナップの検討や、食品ロスの削減などコスト削減の取り組みが進んでいる。

正月のおせち料理でも、長引く物価高の影響を感じられるようになったんですね。家計への負担も大きくなってきているようです。

ただ一方で、豪華なおせちに需要もあるようで、高級志向のニーズも満たされているのは面白い。消費者のニーズが二極化しているのが興味深いです。

原材料価格の動きにも注目が必要ですね。食品ロスの削減などコスト削減への取り組みにも期待したいです。

2026年正月のおせち料理の平均価格が2万9098円に到達し、ついに「3万円の壁」に迫っているというニュースは注目に値します。物価高の影響で値上げを余儀なくされた商品が多い一方で、大容量化やコスパを強調するなど、消費者の二極化が進行していることがわかります。

一部の高級志向のおせちでは大幅な値上げがみられる一方で、量販店やデパートなどでは「お得感」を打ち出した商品が登場するなど、価格競争と付加価値競争が同時進行する構造へと移行しているのが興味深いところです。

今後は、さらなる価格上昇に歯止めをかけつつ、差別化を進めていくことが、おせち市場の主要な課題になってくるものと考えられます。原材料価格の動向を注視しつつ、消費者の嗜好の変化にも柔軟に対応していく必要があるでしょう。