缶詰やパウチ食品でおなじみのはごろもフーズ(証券コード2831)は、自社製品の詰合せがもらえる株主優待で知られています。2026年3月の権利分から100株以上の区分が新設され、以前より手を出しやすくなりました。この記事では、優待の内容、権利確定日、継続保有の数え方、利回りの目安、買う前のチェックポイントを順番に整理します。
この記事の要点
- 100株以上で参考小売価格600円相当の自社製品がもらえる(2026年3月権利分から新設)
- 500株以上は継続保有3年未満で3,000円相当、3年以上で5,000円相当に増える
- 権利確定日は毎年3月31日と9月30日の年2回で、基準日から4か月以内に発送予定
- 継続保有は「同一株主番号で7回連続記載」が目安で、買い増しや口座変更のときは注意が必要
- 100株の場合、優待と配当を合わせた総合利回りは2%強が目安(株価3,700円前後で試算)
はごろもフーズとはどんな会社か
はごろもフーズは静岡県に本社を置く食品メーカーです。看板商品の「シーチキン」をはじめ、コーン缶の「シャキッとコーン」、パウチ食品、ふりかけ、ギフト商品まで、家庭の食卓に近い商品を幅広く展開しています。決算期は3月で、配当と優待の基準日はどちらも年2回です。
ポイント:商品がスーパーやコンビニで日常的に目に入る会社なので、優待品のイメージが湧きやすく、初めて優待株を持つ人にも選びやすい銘柄です。
ツナ缶は保存がきき、サラダ、パスタ、炊き込みご飯、サンドイッチなどアレンジの幅が広い食材です。防災の備蓄食品としても活用されるため、優待でもらった詰合せがそのまま家庭の常備品になりやすい点も、この銘柄の使い勝手のよさです。
株主優待の内容を一覧で確認
優待は、毎年3月31日と9月30日の株主名簿に記載された株主が対象です。保有株数と継続保有期間によって、贈呈される自社製品の金額(参考小売価格)が変わります。
| 保有株数 | 継続保有期間 | 優待内容(年2回それぞれ) |
|---|---|---|
| 100株以上500株未満 | 条件なし | 参考小売価格600円相当の自社製品 |
| 500株以上 | 3年未満 | 参考小売価格3,000円相当の自社製品 |
| 500株以上 | 3年以上 | 参考小売価格5,000円相当の自社製品 |
覚えておきたいこと:優待は年2回もらえるので、1年間で受け取る合計は100株なら1,200円相当、500株(3年以上)なら10,000円相当になります。
詰合せの具体的な中身は、その回ごとに決まる「参考」の品ぞろえです。年や時期によって入れ替わる可能性があるため、届く商品を楽しみにするくらいの気持ちで見ておくとよいでしょう。最新の内容は、会社の株主優待ページで確認できます。
2026年3月権利分からの変更点
2025年11月に、株主優待制度の変更が発表されました。中身で大きいのは、優待を受け取れる最低株数の区分に「100株以上」が加わったことです。
これまでは、優待をもらうために一定以上の株数が必要な印象がありました。変更後は、100株単位で購入すれば優待の対象になります。株価3,700円前後なら、必要資金は約37万円です。500株なら約185万円必要なので、まず100株で始めたい個人投資家にとっては、入口が広がった形です。
変更の意味:長期保有の優遇(3,000円→5,000円相当)は引き続き500株以上が対象です。100株区分は「まず持ってみる」ための区分、500株区分は「腰を据えて持つ」ための区分と捉えると整理しやすくなります。
優待制度は経営判断で見直されることがあります。実際に投資する前には、直近の会社発表で内容が変わっていないかを必ず確認してください。
権利確定日と優待が届く時期
権利確定日は3月31日と9月30日です。株式は約定から2営業日後に受け渡しされるため、権利付最終日(この日の取引終了時点で保有している必要がある日)は基準日の2営業日前になります。
| 項目 | 9月権利 | 3月権利 |
|---|---|---|
| 基準日 | 9月30日 | 3月31日 |
| 権利付最終日の例 | 2026年は9月28日(月) | 2027年は3月29日(月) |
| 優待が届く目安 | 11月〜翌1月ごろ | 5月〜7月ごろ |
発送は「基準日から4か月以内」を予定しているとされています。実際には基準日から2〜3か月後に届く例が多いようですが、年によって前後するので、届く時期はあくまで目安として考えておきましょう。
買うタイミングのコツ:権利付最終日の直前は買いが集まって株価が動きやすい時期です。慌てて高値で買うより、余裕をもって数週間前から株価の動きを見ておくと、落ち着いて判断できます。権利落ち日には配当・優待の分だけ株価が下がりやすい傾向もあるため、優待狙いの短期売買より長く持つ前提で考えるのがおすすめです。
継続保有3年以上の数え方
500株以上で優待が5,000円相当になる条件は、半期ごとの株主名簿に「同一の株主番号」で連続して7回以上記載されていることです。3年以上という表現ですが、実際は「7回連続」で数えます。
たとえば、2026年9月末に初めて株主名簿に載った場合の数え方は次のとおりです。
| 回数 | 基準日 |
|---|---|
| 1回目 | 2026年9月30日 |
| 2回目 | 2027年3月31日 |
| 3回目 | 2027年9月30日 |
| 4回目 | 2028年3月31日 |
| 5回目 | 2028年9月30日 |
| 6回目 | 2029年3月31日 |
| 7回目 | 2029年9月30日(ここから5,000円相当) |
つまり、500株を持ち続けて丸3年後の基準日から、優待が3,000円相当から5,000円相当に切り替わる計算です。
見落としやすい点:「同一の株主番号」で数えるため、証券会社を変える、いったん全部売却して買い直すなどの動きは、継続期間に影響する可能性があります。長期保有を狙うなら、口座や保有株数の変更は事前に会社や証券会社へ確認しておくと安心です。
また、500株未満から買い増して500株にした場合の扱いなど、細かな条件は個別のケースで異なることがあります。買い増しを計画しているときは、会社の公式案内で最新の運用を確認してください。
優待利回りと配当を合わせた試算
優待の魅力を比べるときは、優待利回りと、配当を含めた総合利回りの2つを見ます。ここでは株価を3,700円前後、年間配当を70円として計算します。
前提:年間配当は2026年3月期の実績が70円、2027年3月期の予想も70円とされています(2025年3月期は60円)。株価は日々動くため、以下はあくまで目安の試算です。
| 区分 | 必要資金の目安 | 年間優待 | 年間配当 | 総合利回り |
|---|---|---|---|---|
| 100株 | 約37万円 | 1,200円相当 | 7,000円 | 約2.2% |
| 500株(3年未満) | 約185万円 | 6,000円相当 | 35,000円 | 約2.2% |
| 500株(3年以上) | 約185万円 | 10,000円相当 | 35,000円 | 約2.4% |
優待だけの利回りは、100株で約0.3%、500株の3年以上で約0.5%です。優待の比重は大きくありませんが、配当の約1.9%に優待が上乗せされる形になり、総合では2%を超える水準になります。
考え方のヒント:この銘柄は、優待だけで利回りを追う銘柄というより、配当に加えて食品が届く楽しみをプラスするタイプです。値上がり益を狙う場合は、業績や原材料価格の動きも合わせて見ておきましょう。
参考小売価格はあくまで「お店で買った場合の目安」であり、実際に節約できる金額とは一致しません。自分がふだん食べる商品ばかりなら実質的な価値は高く、食べる機会が少ない商品なら価値は下がります。利回り計算はその点も含めて、少し控えめに見ておくと現実的です。
配当の推移と株主還元の姿勢
年間配当は、2025年3月期の60円から、2026年3月期は70円へと増えました。2027年3月期も70円の予想で、増配後の水準を維持する見通しです。2026年3月期の配当性向は25%程度とされ、利益の範囲で無理のない還元を続けている姿勢がうかがえます。
配当も年2回(3月末・9月末)の基準日で支払われるため、優待と配当の受け取り時期がそろっています。年2回の受け取りがあると、保有中の「小さな楽しみ」が半年ごとに訪れるので、長期保有を続けるモチベーションにもなります。
ここに注目:優待は制度変更で条件が変わる可能性がありますが、配当は業績と方針にもとづく数字です。優待だけでなく、配当・業績の両方を年に一度は見直す習慣をつけましょう。
優待品のおすすめの使い方
詰合せは、缶詰、パウチ、ふりかけなど、日持ちする商品が中心になると考えられます。もらった後に困らないよう、使い道をあらかじめイメージしておくと満足度が上がります。
ツナ缶・コーン缶のアレンジ
- ツナとコーンのサラダ:野菜とあえるだけで一品完成
- ツナマヨおにぎり:忙しい朝の定番
- ツナ入りの炊き込みご飯:炊飯器に入れるだけで手軽
- ツナと野菜のパスタ:缶の油も活かして風味アップ
備蓄食品としての活用
缶詰やパウチ商品は保存期間が長いため、ローリングストック(食べた分を買い足して常に一定量を備える方法)と相性がよい食材です。優待で届いた分を非常用の備えの一部にして、賞味期限が近づいたものから日常の食事で使うと、無駄なく回せます。
お弁当・おつまみ・子どものおやつに
ふりかけは、ご飯のお供やおにぎりの具材代わりとして使いやすい定番です。忙しい家庭では、詰合せの中身を「朝食用」「お弁当用」「非常用」に分けて置いておくと、使い切りやすくなります。
ひと工夫:賞味期限を最初に確認して、期限の短いものから使う順番を決めておくと、食品ロスを防げます。
買う前に確認したいチェックリスト
優待株は「もらえるから買う」だけでは判断を誤ることがあります。次の項目を一通り見てから購入を決めましょう。
- 投資資金の余裕:100株で約37万円、500株で約185万円が必要。生活資金とは分けて考える
- 最新の優待条件:会社の発表で、株数区分や継続保有条件が変わっていないか確認する
- 業績の見通し:原材料(水産物や包装資材など)の価格やコスト動向が利益に与える影響を見る
- 株価の水準:直近の値動きや、権利落ち後の推移を確認する
- 保有期間の計画:500株で継続保有の優遇を狙うなら、最低3年は持つ前提で資金計画を立てる
- 口座の管理:継続保有は株主番号で管理されるため、証券会社の変更は慎重に
アドバイス:最初は100株から始め、優待の届き方や商品内容に満足できたら買い増しを検討するという進め方なら、リスクを抑えやすくなります。
NISAで持つ場合の考え方
NISA(少額投資非課税制度)の成長投資枠を使えば、配当にかかる税金が非課税になります。100株の年間配当は約7,000円なので、課税口座で受け取れば手取りは約5,600円ほどですが、非課税なら満額を受け取れます。優待は課税対象外の扱いで、NISAかどうかで内容が変わるわけではありません。
長期で持つほど配当の積み重ねが大きくなるので、優待の継続保有条件と、NISAの長期運用は相性がよい組み合わせです。ただし、NISAの非課税枠は年間・生涯で上限があるため、他の投資先とのバランスも考えて配分しましょう。
ポイント:NISA口座で保有していても、優待の権利や継続保有の判定には影響しないのが一般的ですが、証券会社ごとの運用に差が出る場合もあるため、不安なら事前に問い合わせておきましょう。
どんな人に向いている銘柄か
100株区分が向いている人
- 優待株の入門として、食品メーカーの銘柄を1つ持ってみたい人
- 配当と優待の両方をほどよく受け取りたい人
- 37万円前後の資金で、身近なブランドに投資したい人
500株区分が向いている人
- 年間で10,000円相当の食品を受け取りたい家庭
- 3年以上の長期保有を前提に、資金を寝かせられる人
- 配当も含めて安定的な受け取りを重視する人
注意点:優待利回りだけで見ると高い水準ではありません。「食品が届く楽しみ」と「配当」の合わせ技として考えると、納得感のある投資になりやすいです。
よくある疑問
Q. 優待は年に何回もらえますか?
3月末と9月末の年2回です。どちらの基準日も、同じ株数区分の優待内容が対象になります。
Q. 100株でも継続保有の優遇はありますか?
現在の制度では、継続保有による増額は500株以上の区分が対象です。100株区分は、期間に関係なく600円相当の自社製品となります。
Q. 権利落ち日に売ってもよいですか?
権利付最終日の取引終了時点で保有していれば、権利落ち日以降に売却しても、その基準日の優待は対象になります。ただし、継続保有の条件を狙う場合は、次の基準日にも保有している必要があるので、売却のタイミングには気をつけましょう。
Q. 優待内容は今後も変わらないですか?
優待制度は会社の判断で変更されることがあります。2026年3月権利分からの見直しのように、拡充される場合もあれば、内容が変わる場合もあります。最新情報は必ず会社の発表で確認してください。
まとめ
はごろもフーズの株主優待は、100株で600円相当、500株で3,000円〜5,000円相当の自社製品が年2回届く制度です。2026年3月権利分から100株区分が新設され、少ない資金からでも始めやすくなりました。優待利回り自体は控えめですが、配当と合わせると総合利回りは2%強となり、日常的に使える食品が届く実用性が魅力です。
株主優待 はごろもフーズの内容と利回りを整理|100株から狙える自社製品詰合せをまとめました
基準日は3月31日と9月30日で、継続保有は「同一株主番号で7回連続」が目安です。まずは100株から始めて優待の届き方や商品を確かめ、満足できれば500株への買い増しと長期保有を検討する流れが無理のない進め方です。購入前には、最新の優待条件、株価水準、業績の見通しを必ず確認しましょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、金融アドバイスではありません。個別のケースについては専門家にご相談ください。

















