この記事のポイント
- 梅の花グループ(7604)は湯葉・豆腐料理を主軸とする東証スタンダード上場の外食銘柄
- 株主優待の基準日は毎年4月30日・10月31日の年2回。100株以上で株主御優待証(カード)が届く
- 優待証は飲食店舗・通信販売・ブアスパで利用代金の5〜20%割引。有効期限内なら回数制限なし
- 2026年10月末基準日から「200株以上」区分の新設と500株以上への優待券追加が適用される
- 2026年4月期は最終黒字に転換。1株配当10円・配当利回りは約1.1%で、優待と合わせた総合利回りで評価しやすい
梅の花グループ(7604)はどんな会社か
梅の花グループは、福岡県久留米市発の和食ブランドを中心に展開する小売(外食)企業です。証券コードは7604、市場区分は東証スタンダードで、外食銘柄として中長期投資家から継続的に注目を集めてきました。
主力ブランドは「湯葉と豆腐の店 梅の花」で、湯葉と豆腐を軸に四季の食材を取り入れた創作懐石を提供しています。記念日利用や接待需要に強みを持ち、外食チェーンの中でも客単価が比較的高い業態を確立している点が特色です。
沿革をたどると、1976年7月にカニ料理専門店「かにしげ」として久留米市で創業し、10年後の1986年に同じ久留米市で「湯葉と豆腐の店 梅の花」1号店をオープンしました。長い時間をかけて和食×ヘルシー志向のブランド価値を磨いてきたことが、現在の企業基盤につながっています。
銘柄カード
- 証券コード:7604
- 市場区分:東証スタンダード
- 業種:小売業(外食)
- 決算期:4月期
- 主力ブランド:湯葉と豆腐の店 梅の花、すし半、さくら水産、甲梅、古市庵 ほか
事業セグメントの構成を整理する
梅の花グループの事業は大きく3つに分かれており、外食事業・テイクアウト事業・外販事業という構成です。投資判断にあたっては、それぞれのセグメントが業績にどう寄与しているかを押さえておきたいところです。
外食事業
外食事業では「湯葉と豆腐の店 梅の花」を中心に、和食鍋処「すし半」、海産物居酒屋「さくら水産」、熊本あか牛しゃぶしゃぶ「甲梅」など、価格帯と利用シーンの異なる複数業態を運営しています。和食ジャンルを基軸に幅を持たせることで、多様な顧客層を取り込む構造が組まれています。
テイクアウト事業
巻寿司・いなり寿司を扱う「古市庵」や、和総菜・弁当を販売する「梅の花」が中核ブランドです。百貨店地下や駅ビルへの出店が多く、店内飲食以外の収益源として、家庭の食卓需要を取り込みます。コロナ禍以降に存在感を増した中食市場との親和性が高い領域です。
外販事業
水産加工品の製造販売、梅の花・古市庵ブランドのギフト商品の販売を担っています。スーパー販路や通販を経由した売上は外食市況に左右されにくく、ポートフォリオの安定化に寄与する位置づけです。
3事業の見方
- 外食:利益弾力性の主役、客単価と既存店売上が鍵
- テイクアウト:中食需要を捉えるストック型
- 外販:ギフト・贈答シーンを取り込むディフェンシブ要素
株主優待の中身を確認する
梅の花グループ(7604)の魅力としてしばしば挙げられるのが、日常の食事で使える割引型の株主優待です。優待は現物のギフトではなく、グループ店舗と通信販売で使える株主御優待証(カード)という形で贈られます。
基準日は4月末・10月末の年2回
同社は4月決算のため、優待の基準日は毎年4月30日と10月31日です。1単元(100株)以上を保有していれば、それぞれの基準日を対象に優待証が届きます。3月末・9月末ではない点は、権利付き最終日を逆算するうえでの重要なポイントです。
発送時期と有効期限
4月30日基準分は7月中旬ごろに発送され、翌年1月末まで有効。10月31日基準分は翌年1月中旬ごろの発送で、7月末まで有効です。いずれも約半年間の使用期間があり、有効期限内であれば利用回数に制限はありません。
割引率は業態によって5〜20%
優待証は、グループの飲食店舗と通信販売、ブアスパで利用できます。会社の案内では利用代金の5〜20%割引とされ、店舗・業態によって割引率が異なります。通信販売とブアスパは20%、さくら水産などは5%、甲梅・黒と赤・梅香・うめまめは10%といった区分が示されています。なお一部の飲食店舗と持ち帰り専門店では利用できないため、行きつけの店舗が対象かどうかは事前に確認しておくと安心です。
2026年10月末から適用される制度変更
優待制度は2026年10月末の株主名簿に記載された株主から内容が見直されます。ポイントは3つです。
- 取得基準株数に「200株以上」の区分が新設され、200株以上の株主には20%割引優待証が贈られる
- 100株以上199株以下は、新規株主が10%割引、継続保有株主が20%割引に区分される
- 2026年4月30日以前の株主名簿に記載され、同一株主番号で継続して100株以上を保有している株主は、現在の20%割引優待証の権利を継続できる
継続保有の判定は同一株主番号での連続性で行われるため、証券口座の移管や名義の変更で番号の連続性が途切れると、新規株主の区分が適用される点には注意が必要です。
500株以上には優待券が追加される
あわせて2026年10月末基準日から、まとまった株数を保有する株主に優待券が追加されます。
| 保有株数 | 1回あたり | 年間合計 |
|---|---|---|
| 500株以上 | 優待券1,000円相当×2枚 | 4,000円相当 |
| 1,000株以上 | 優待券1,000円相当×5枚 | 10,000円相当 |
優待の活用イメージ
- 記念日の会食で「梅の花」を利用し、優待証の割引を効かせる
- お歳暮・お中元シーズンに通信販売で20%割引を使う
- 500株以上なら優待券を上乗せして実質負担をさらに軽くする
- 同一株主番号を維持して継続保有の区分を守る
2026年4月期の着地と今期の見通し
2026年4月期(2026年6月12日発表)の連結業績は、売上高298億円、経常利益3億7,000万円、当期純利益2億5,000万円で着地しました。前期の2025年4月期は最終赤字(1株益△43.6円)でしたので、最終損益の黒字転換を果たしたことになります。1株当たり利益は28.5円です。
| 項目 | 2026年4月期(実績) | 2027年4月期(会社予想) |
|---|---|---|
| 売上高 | 298億円 | 300億円 |
| 経常利益 | 3億7,000万円 | 3億3,000万円 |
| 当期純利益 | 2億5,000万円 | 2億8,000万円 |
| 1株当たり配当 | 10.00円 | 10.00円 |
今期(2027年4月期)は増収と最終増益を見込む一方、経常利益は前期を下回る計画です。売上の伸びを利益にどこまで結びつけられるかが、通期を通じた注目点になります。
株価の見方と評価軸
2026年8月上旬の株価は900円前後、時価総額はおよそ81億円です。予想PERは28倍台、PBRは3倍台と、利益水準に対しては高めの評価が付いた状態にあります。決算発表を起点に株価のボラティリティが大きくなりやすいタイプの銘柄なので、四半期決算のスケジュールを意識した中期目線が向いています。
評価のポイントは大きく3つに整理できます。第一に、営業利益の改善モメンタムが継続するか。第二に、コストアップ局面で価格転嫁を進められるかという収益性のドライバー。第三に、外食市況に左右されにくいテイクアウト・外販セグメントの底堅さです。これら3つを四半期ごとに追うのが現実的な見方になります。
注目したい中期テーマ
- 価格改定とメニュー構成見直しによる客単価アップ
- 百貨店・駅ビル出店を活用したテイクアウト集客
- 外販事業を通じたギフト・贈答需要の取り込み
- セグメント別の利益率改善の継続性
配当方針と利回り
2027年4月期の1株当たり配当金は10.00円(会社予想)、株価900円前後で計算した配当利回りは1.1%程度です。配当利回りそのものは外食セクターの平均からそう離れない水準ですが、同社の魅力は配当単体というよりも、優待を含めた総合利回りで評価しやすい点にあります。
配当+優待+業績回復期待という3つの軸で投資ストーリーを組み立てやすく、保有期間が長くなるほど「年2回の優待証」の積み上げ効果が効いてきます。短期売買の対象というより、生活と組み合わせて中長期で付き合うタイプの銘柄として位置づけやすい存在です。
投資判断で押さえたい注意点
魅力的な要素が多い一方で、投資にあたって意識しておきたい論点も整理しておきます。
原材料価格と人件費の上昇
足元の外食業界全体に共通するテーマですが、原材料価格の上昇や人件費の増加が利益圧迫要因となっています。価格改定や生産性改善で吸収できているかは、決算資料の売上総利益率の推移で確認したい指標です。
収益性の中期トレンド
過去数年スパンで見ると、純利益率・EPSが悪化していた時期があり、自己資本比率の低下も指摘されてきました。2026年4月期に最終黒字へ戻ったものの、反転トレンドが続くかどうかが要観察ポイントです。
外食市況のサイクル感
外食銘柄は、行楽・年末年始・歓送迎会など季節需要の影響を受けます。四半期ごとの売上を単純比較するのではなく、前年同期比・既存店売上高の推移を踏まえた評価がフィットします。
チェックしたい指標
- 既存店売上高(前年同月比)の推移
- 売上総利益率・営業利益率の四半期トレンド
- 自己資本比率と有利子負債残高
- テイクアウト・外販セグメントの伸び率
- 客単価と来店客数のバランス
梅の花株はどんな投資家に向くか
梅の花グループ(7604)は、以下のような投資スタイルとの相性が良いと考えられます。
- グループ店舗を実際に使う投資家:飲食・通信販売で5〜20%割引が効くため、利用機会が多いほど価値が出る
- 外食セクターのターンアラウンドに期待する投資家:最終黒字転換の継続性を追いかけやすい
- 中長期で和食ブランド価値に注目する投資家:湯葉・豆腐という独自カテゴリで差別化されている
- 分散ポートフォリオに小売・外食を組み入れたい投資家:景気敏感セクターの一翼として位置づけられる
反対に、高配当だけを目的にしたインカム投資スタイルとは、必ずしも噛み合わないことを念頭に置いておきたいところです。配当だけでなく、優待と業績モメンタムを合わせて評価することが、この銘柄を持つ意味につながります。
銘柄ウォッチのコツ
- 四半期ごとに既存店売上と利益率を確認
- 権利確定月(4月末・10月末)前後の値動きを記録
- 外食セクター指数との連動性を意識
- 優待制度の変更リリースをチェック
まとめ
梅の花グループ(7604)は、湯葉・豆腐料理を主軸にした和食ブランドを核に、外食・テイクアウト・外販の3事業をバランスさせている小売銘柄です。株主優待は4月末・10月末を基準日に届く株主御優待証で、グループ店舗と通信販売の利用代金が5〜20%割引になります。2026年10月末基準日からは「200株以上」区分の新設と500株以上への優待券追加が適用され、保有株数に応じたメリハリが強まります。2026年4月期は最終黒字に転換しており、優待と業績回復の両面で個人投資家の関心を集めやすい構造です。一方で、原材料高・人件費上昇という外食共通のコスト課題への対応力が、中期的な評価を左右するポイントになりそうです。
梅の花グループ(7604)株の見方|株主優待と業績で押さえるべき点
本記事では、梅の花グループの事業構造、2026年4月期の着地と今期予想、株主優待の基準日・割引率・2026年10月末からの制度変更、株価評価の軸、そして投資判断で押さえたい注意点までを整理しました。優待を生活に取り入れながら業績回復シナリオを腰を据えて追える銘柄として、ウォッチリストに加えて中長期目線で付き合っていく価値のある一社と言えそうです。権利確定は3月末・9月末ではなく4月末・10月末である点だけは、買い付けの前に必ず確認しておきましょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、金融アドバイスではありません。個別の投資判断については専門家にご相談ください。





















