田辺工業株式会社の2023年12月期第3四半期決算がアップデートされましたので、その内容をご紹介します。田辺工業は国内大手の設備工事会社で、主に化学業界や工場などの大型プラント設備の建設と保守に強みを持っています。
企業情報
企業名: 田辺工業株式会社
証券コード: 18280
決算期: 3月期
田辺工業株式会社の決算日・決算時期(スケジュール)は?
田辺工業株式会社の決算日は3月31日です。第3四半期決算は2023年12月31日時点での業績となります。年間の決算発表は期末の3月に行われ、中間決算は9月に行われます。
主な事業
田辺工業株式会社は、設備工事事業を主力としています。産業プラントや機械装置の設計・施工、保守など幅広い設備工事サービスを提供しています。また、表面処理事業をタイ国で展開するほか、鋳造用工業炉の製造・販売も手がけています。
今期の業績と利益率は?
当第3四半期連結累計期間の売上高は37,579百万円と前年同期比で18.4%増加しました。一方で、営業利益は1,693百万円と前年同期比で22.2%減少しました。売上高は増加したものの、工事原価の上昇や一部工事での損失計上などにより、利益率は低下しました。
売上・利益の推移
売上高は前年同期から18.4%増加し、好調に推移しています。一方で、営業利益は22.2%減少しており、利益面では苦戦が続いています。新規受注の獲得に努めつつ、工事原価管理の改善にも取り組む必要があるでしょう。
四半期連結貸借対照表について
田辺工業の総資産は46,465百万円となり、前期末から8,891百万円増加しました。これは主に受取手形・完成工事未収入金の増加によるものです。
資産の部
流動資産は36,504百万円と大きな割合を占め、前期末から8,895百万円増加しています。一方、固定資産は9,961百万円とほぼ横ばいでした。
負債の部
負債合計は24,962百万円と前期末から8,356百万円増加しました。流動負債が主な増加要因で、電子記録債務や短期借入金が増加しています。
純資産の部
純資産は21,502百万円と前期末から535百万円増加しました。利益剰余金が増加したことが主な要因です。
ROAとROE
田辺工業のROA(総資産利益率)は前年同期の3.32%から2.46%に低下しました。また、ROE(自己資本利益率)も前年同期の7.18%から5.31%と低下しています。これは利益の減少が主な要因で、収益性の改善が課題となっています。
キャッシュフロー
第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況については、四半期連結キャッシュ・フロー計算書の作成を省略しているため詳細は不明です。ただし、営業活動によるキャッシュ・フローの改善が重要になると考えられます。
配当の支払額
田辺工業は前期(2022年3月期)に1株当たり33円の期末配当を実施しました。当期(2023年3月期)は1株当たり40円の期末配当を計画しており、増配となる見込みです。株主還元の強化に期待が高まります。
今後の展望
田辺工業は化学業界や半導体業界などの大型設備投資需要に着目し、受注の獲得に努めています。一方で、原材料価格の高騰など経営環境の変化にも対応していく必要があります。工事採算性の改善とコスト管理の強化、新たな事業機会の開拓など、さまざまな課題に取り組んでいく方針です。
編集部のまとめ
田辺工業株式会社の2023年12月期第3四半期決算は、受注と売上高が好調に推移した一方で、利益面では原価上昇の影響を受け減益となりました。財務基盤は健全に維持されており、株主還元の拡充も期待できます。ただし、収益性の改善が重要な課題となっています。先行きの不透明感が高まる中、同社がどのように事業基盤の強化と収益力の向上に取り組むのか、今後の動向に注目していきたいと思います。
田辺工業株式会社の決算日や配当についてまとめました。
田辺工業株式会社の決算日は3月31日で、年間の決算発表は3月、中間決算は9月に行われます。直近の2023年3月期では1株当たり40円の期末配当を実施する予定で、株主還元の強化が図られています。引き続き、同社の業績と配当動向に注目していきましょう。