株式会社熊谷組の2023年12月期第3四半期決算報告を発表しました。売上高は前年同期比7.8%増加し、経常利益も46.8%増加するなど、着実な業績拡大を果たしています。建設需要の回復に加え、内部成長のための取り組みが奏功した結果といえます。今後は業績のさらなる向上が期待されますね。
企業情報
企業名: 株式会社 熊谷組
証券コード: E00056
決算期: 3月期
株式会社 熊谷組の決算日・決算時期(スケジュール）は？
株式会社熊谷組の決算日は3月31日です。決算期は年1回の年度決算となり、次期の決算日は2024年3月31日となります。
主な事業
株式会社熊谷組は、土木事業と建築事業を主要な事業として展開しています。土木事業では、道路、橋梁、港湾、空港、上下水道などのインフラ整備工事を請け負っています。建築事業では、オフィスビル、商業施設、医療・福祉施設、住宅など、幅広い分野の建築物の建設工事に取り組んでいます。また、グループ会社を通じて、不動産開発や環境関連事業などにも事業領域を広げています。
今期の業績と利益率は？
当第3四半期連結累計期間の売上高は3,077億円と前年同期比7.8%増加しました。利益面でも、営業利益92億円、経常利益93億円と大幅な増益となりました。売上総利益率も改善し、収益性の向上が図られています。
売上・利益の推移
過去3年間の業績を見ると、売上高は2022年3月期の4,035億円から2023年3月期の4,035億円まで増加傾向にあります。一方で、経常利益は2022年3月期の122億円から2023年3月期は123億円とほぼ横ばいで推移していましたが、当第3四半期までに93億円と大幅に増加しています。利益率の改善が進められていることがわかります。
四半期連結貸借対照表について
当第3四半期連結会計期間末の貸借対照表を見ると、資産合計が4,284億円と前期末比13.8%増加しています。受取手形・完成工事未収入金の増加や投資有価証券の増加など、事業拡大に伴う資産の積み上がりが見られます。一方で、借入金の増加などから負債合計も2,537億円と22.7%増加しており、自己資本比率は40.8%となっています。
資産の部
流動資産は受取手形・完成工事未収入金等の増加などから3,364億円と前期末比12.8%増加しています。固定資産は投資有価証券の増加などにより919億円と17.4%増加しました。
負債の部
流動負債は支払手形・工事未払金等の増加やコマーシャル・ペーパーの発行などから2,098億円と23.0%増加しています。固定負債も長期借入金の増加などにより438億円と22.0%増加しています。
純資産の部
株主資本は利益剰余金の増加などから1,623億円となりました。その他の包括利益累計額も保有株式の時価上昇により増加し、純資産合計は1,747億円となっています。
ROAとROE
ROAは当第3四半期連結累計期間で2.0%、ROEは3.5%となっています。前年同期と比較すると、ROAは0.2ポイント低下し、ROEは0.3ポイント上昇しています。資産効率の改善とともに、自己資本の効率的な活用が進んでいるといえます。今後もさらなる収益性の向上と資本効率の改善が期待されます。
キャッシュフロー
当第3四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況については、四半期連結キャッシュ・フロー計算書が作成されていないため、詳細は不明です。ただし、資金調達面では長期借入金の増加やコマーシャル・ペーパーの発行などにより資金が確保されているようです。今後の設備投資や運転資金の調達など、資金繰りの動向に注目していく必要があります。
配当の支払額
株式会社熊谷組は2023年6月に、前期末配当として1株当たり130円の配当を実施しました。前期と比べて10円増配となっており、配当性向は21.9%となっています。今後も株主還元の強化が期待されます。
今後の展望
株式会社熊谷組は中期経営計画の基本方針に沿って、建設請負事業の深化、建設周辺事業の進化、新たな事業領域の開拓、経営基盤の強化に取り組んでいます。建設需要の堅調な推移や、収益性の向上策の実行により、今後も持続的な成長が期待できます。さらなる業績拡大と企業価値の向上に注目していきましょう。
編集部のまとめ
株式会社熊谷組の2023年12月期第3四半期決算は、売上高の増加と利益率の改善が特徴的でした。建設需要の回復に加え、中期経営計画に沿った内部成長努力が奏功した結果といえます。今後も、事業基盤の強化と新分野への進出で持続的な成長が期待されています。株主還元も充実しており、魅力的な建設企業といえるでしょう。
株式会社 熊谷組の決算日や配当についてまとめました。
株式会社熊谷組の決算日は3月31日で、年1回の本決算を行っています。直近の配当は1株当たり130円で、配当性向は21.9%となっています。今後も安定配当が期待できる企業といえるでしょう。
